ジジルについて
ジジルはシマノから発売されているBantam(バンタム)ブランドのI字系ルアーです。春先のワカサギを偏食している時やハイプレッシャーなシーンで「喰わない魚」を喰わせるジョイントI字ミノーとして開発されました。70ミリ、4グラムのマイクロプラグで、これまでのI字系には無かったアクション要素や使い方を実現するために、様々な工夫が凝らされています。
喰わせ力の高い新機軸のI字系ルアー
ジジルはプロスタッフの山木一人氏が、数年前に流行した“I字形”にスレてきたバスに口を使わせるために設計したI字形プラグ。ジジルの独特の機構は巻いて、止めて、浮かせるだけで自発的にアクションし、従来のI字系プラグでは追ってくるものの口を使わないバスにもスイッチを入れることが出来ます。
ジジルの特徴
ジジルは従来のノーアクションで一直線に動く“だけ”のI字形から脱却するため、目に見える大きな機能から、隠れた部分まで様々な機能が搭載されています。あくまでI字形なので通常のリトリーブではノーアクションで動く必要があるため、リップ等の抵抗を受ける機構は存在していません。
小さなシルエットでより多くの魚を遠くから引き寄せ、追ってきたセンシティブなバスに口を使わせる自発的アクションを発生させるために搭載された機能を詳しく紹介していきます。
独自のワグロックジョイント構造
ジジルの“真っ直ぐに泳ぐi字アクション”と“自ら操作する誘いの“首振り、トゥイッチアクション”、ルアーポーズ時に発生する“自発的アクション”これらをすべて可能にする機構が“ワグロックジョイント”です。ジョイントの位置が前方にあるため、慣性の法則でポーズ時に自発的にジョイントが可動します。
もちろん自ら操作してもこのジョイントが機能し、他のI字系にはないクイックな首振りアクションが可能。ジジルの最も特徴的で重要な機構です。
重心移動&ファイバーテール
I字形はバスに追わせることが重要なルアーであるため、可能な限り長い距離を泳がせる必要があります。しかしI字形ルアーはその特性上軽量のものが多く、キャスト時の飛距離を稼ぐことが難しいものでした。ジジルは70ミリ、4グラムのマイクロプラグながら、タングステン重心移動を採用することにより十分な飛距離を確保。
また、ジジルに採用されているファイバーテイルはリトリーブ時は水の抵抗で真っ直ぐですが、止めると“ふわっと”広がり、水面で揺らぐため、ポーズ時の食わせるひとつの要素として一役買っています。
虫食いバス狙いのチューンもOK
ジジルの別のバージョンとして、その小さいシルエットとフローティングという特性を活かした虫パターンでの使用方法があります。背中に小さく空いた空間があり、ラバーレッグを穴に通せば虫系チューニングに早変わりします。ワグロックジョイントが複雑な水流を発生させるためシェイクすれば水面に落ちた虫を演出できるのです。
ジジルの使い方
ジジルはI字形ルアーで追っては来るものの、バイトの前に見切ってしまうスレたバスに口を使わせるために設計されたルアー。基本的に有効なシチュエーションは従来のI字形と同じく比較的クリアな水域で活躍するでしょう。
メーカーの推薦の使用方法はただ巻きからのストップで浮上する瞬間に食わせるというものですが、ジジルは特殊な機構を搭載しているため、様々な小技が使えます。それらの使い方をご紹介します。
I字引き
最も基本的な使用方法がI字引きです。可能な限り遠くに投げてバスをチェイスさせ、ここぞというところでポーズさせるとジジルのジョイントが自発的に可動しバスに一度目のバイトチャンスを与えます。
浮上時にはジョイントはまっすぐに戻り、水面に浮上した瞬間またジョイントが可動します。そこが二度目のバイトチャンスです。基本テクニックなので一番最初に試したい使い方です。
デッドスティッキング
魚が見えている状態のいわゆるサイトフィッシングや虫パターンで抜群の効果を発揮するのがデットスティッキング。デットスティッキングとはほとんど動かさず、糸ふけでルアーを操作するテクニックです。
水の流れや風の抵抗で浮いているルアーが自然に動きバスに口を使わせます。僅かな水流もとらえるジジルのジョイント機構やファイバーテールが真価を発揮する使い方のひとつです。
トゥイッチ
通常のI字引きからのステイによる浮上で多くの魚は口を使いますが、それでもバイトに至らないスレたバスにスイッチを入れるテクニックがトゥイッチです。浮上したジジルを見に来たバスが、ルアーを見切って反転する瞬間に軽くトゥイッチを入れてみましょう。
今まで口を使わなかった天才バスもたまらずバイトすることがあります。また、水面に出来らない状況ではフロロラインを使い水面直下に潜らせ、水中でポーズしたあとに加えるトゥイッチも効果的です。
ジジルは進化系のI字プラグ!
非常に優秀なルアーが揃うシマノバンタムシリーズの中でも、ハイプレッシャーなフィールドでの活躍が最も期待できるルアーがジジルです。リトリーブのみの使用用途しかなかった従来のI字形プラグに、様々な機能を盛り込んだジジルはまさにI字形ルアーのニューウェーブと呼ぶことが出来るでしょう。
今までいるのにバスに口を使わせられなかった場面で是非投入してみてください。