ジャリメ・イソメ・マムシの違いとは

ジャリメ・イソメ・マムシは海釣りの定番虫エサ。どんな魚でも狙える万能エサとして知られます。釣具店ではパックやグラム単位で販売されており、似たような虫エサが販売されていますが、それぞれどう使い分けたらよいのでしょうか? 今回はややこしい虫エサの違いを解説していきます。
※虫エサが苦手な方、閲覧注意です。
ジャリメとは|特徴と生態について
ジャリメは「石ゴカイ、砂イソメ」とも呼ばれる多毛綱の環形動物で、体長は10センチほどの大きさをしています。
地域によっても異なりますが、1パック500円程度で販売されており、イソメに比べるとやや高価なので、同じ金額でもイソメより量が少ない事があります。
イソメとは|特徴と生態について
イソメは「青虫、アオイソメ、朝鮮ゴカイ」とも呼ばれ、海釣りでは定番の釣り餌になります。ジャリメ同様多毛綱の環形動物で、体長は5~20センチと少し大きめ。
多くの魚の好物なので投げ釣り、五目釣りの餌としてもってこいのエサです。価格は1パック50~70グラム入って500円前後と安価に設定されています。
マムシとは|特徴と生態について
マムシも多毛綱の環形動物で、日本の各地に分布しているため「本虫、イワイソメ、エムシ、ドロムシ」など多くの地方名を持っています。
青イソメよりも一回り大きく、体液の臭いも強いので集魚力が強い優秀なエサとして知られますが、価格はイソメの1.5~2倍、1パック約1,000円と高価なエサです。
それぞれの釣り餌としての特性
釣行前に釣具店に立ち寄って購入する際、「ジャリメ、イソメ、マムシ」どの餌を購入するか悩んだ事はありませんか? いずれも釣り餌としては万能に近い餌ですが、より効果的に釣りを楽しむのであればそれぞれの特性を知っておくと有利です。
■ジャリメ
“体が柔らかく、魚の食い込みが抜群に良い”ため、キスやハゼ、カレイ釣りの餌によく用いられます。イソメに比べ細いので、小型の魚種をターゲットとしたちょい投げに特に効果的な餌です。
■イソメ
“防波堤から釣れる魚はほぼイソメで狙える”という程の万能エサ。イソメは体長やや大きい為、適当な大きさに切って使いますが、魚の食いが渋い時は1本丸々針に掛ける1本掛けや、バチ抜けシーズンのスズキやカレイを狙う時は、1本の針に複数のイソメを針掛けする房掛けにして使うこともあります。
■マムシ
ジャリメやイソメに比べ、太く体液の匂いが強いので“アピール力の高い”マムシ。大物狙いで使用する釣り師が多く、マダイや黒鯛、アイナメ、カレイなど、多くの魚に効果的です。一方で、集魚効果の高さ故、餌取りのクサフグや小魚なども寄ってきてしまうので、使うシーンは限られてしまいます。
ジャリメを短期間保管する方法
釣行に行った時、ジャリメやイソメなどを余らせてしまう事はないでしょうか? 余ったジャリメを海に放ち、釣り場に生息する魚の数が増えるのを祈るのも良いのですが、保管できたら経済的で嬉しいですね。
短期間であれば家にあるもので十分
ジャリメを家で飼うのであれば、きちんとした水槽などが必要になるかもしれませんが、2週間程度であれば家にあるタッパーなどを使って生かしておくことができます。
1.残ったジャリメ、海水と砂をタッパーなどに入れ持ち帰ります。ジャリメはクーラーボックスなどに入れ低温を保つようにしましょう。 |
2.傷などがなく、生きの良いジャリメを選別。海水で洗い、水気を軽く取っておきます。 |
3.ジャリメと一緒に入っていた砂を深めの容器に入れ、少量の海水をかけて蓋をしておきます。蓋には空気穴をいくつか空けておきましょう。クーラーボックスでの保管がおススメです。 |
ジャリメって採取も出来る?!
ジャリメは日本の沿岸に多く生息しているので、ベテラン釣り師ともなるとジャリメを現地調達する方もいます。エサ代節約のために、使う分だけ採取してみてはいかがでしょうか?
ジャリメの生息する場所
石がゴロゴロとしているような場所は、ジャリメの格好の棲家になります。土壌の砂利に少し泥が混じるような場所は尚良いでしょう。大きな石をひっくり返してみると、ジャリメやジャリメの生息してる穴が見つかるでしょう。
干潟、砂浜で採取する場合は、干潮の時間帯を狙って採取してみましょう。川の河口部付近を少し深めに掘ってみると良いでしょう。
餌への知識を深めてワンランク上の釣り師になろう
釣具店で見かける虫エサのほとんどは、万能エサとして優秀な働きを見せてくれます。次回餌を購入する際は、今回ご紹介した虫エサのちょっとした違いを思い出してみてください。対象魚によって使い分けられれば、より釣果を伸ばせるかもしれません。