真の餌ルアーを求めて

年々魚の数が減り、入れる釣り場も少なくなってきた──。
ようやく釣り場にたどり着いても、魚はいるのにパターンにハマらず、なかなか口を使ってくれない……。
一見、難易度が高くなったように思える現代のシーバス釣りですが、じつは初心に立ち返ってみると──あら、びっくり。
やっぱり釣れるではありませんか。
今も昔も変わらないシーバスの習性を信じて。
シンプルに“釣りの楽しさ”を思い出させてくれる、歴史ある名作ルアーたちを集めてみました。
あかねん
おもにオールマイティーに使える90MLくらいのロッドで投げるようなルアーチョイスとなっています!
ビーフリーズ(ラッキークラフト)

ラッキークラフトから1996年に発売されたミノー。
歴史が長いこともあり、サイズは65mm・78mm・100mm・128mmなどで、ロングビルなどのさまざまなラインナップがあります。
特徴

リップが長めでしっかり潜ってくれるフォルム。
リップに対してボディ自体が小さめということもあり、ミノーというよりシャッドに近いシルエットです。
一番の特徴はキビキビとハイピッチなキレのあるジャークアクションなのですが、じつはただ巻きで使っても神ルアーなんです!
▶ピン撃ちしやすい・泳ぎ出しが早い・丈夫

遠投用ではなく固定重心なので、近距離のピン撃ちで使いやすいルアーです。
着水後すぐに泳ぎだすのも使いやすいポイント。
ピリピリとしたハイピッチな泳ぎでシーバスにアピールします。
また、穴撃ちやストラクチャー撃ちは、ルアーが壁に当たってしまうとリップなどが折れてしまったり、ボディにヒビが入ってしまうことも多いですが、ビーフリーズは頑丈な点も魅力です。
あかねん
丈夫なボディは、キャストが不安定な初心者にとってかなりのメリットですよね!
出しどころ

私がシーバス釣りで使用するのはおもに78sで、港湾の小場所やボートゲームメインで使用。
水深のある明暗部やシェード、ストラクチャー周りを狙って、シーバスが潜んでいそうな場所にキャストします。
着水後気持ち早めに巻いて通すと、勢いよく出てきて喰ってきますよ!
あかねん
シーバスの反応が薄い場合は、ロングビルで少し深めのレンジを探ってみると釣果に恵まれることも!
ベイトがシラスやハクなどの小さい時は65mmをチョイスしてください。
ラッキークラフト ビーフリーズ 78S
全長 | 78mm |
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自重 | 10.2g |
ラッキークラフト ビーフリーズ 65S
全長 | 65mm |
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自重 | 6g |
マリブ(マングローブスタジオ)

マングローブスタジオから2009年に発売されたシンキングペンシル。
ラインナップはメインとなる68mm・78mm・92mmの3サイズ展開。
特徴

特徴的な曲線フォルムと、ウエイトボールが埋め込まれたリップ。
ミノーのような使い心地と、シンペンの飛距離やフリフリアクションを融合させた最強ルアーです。
▶水平姿勢で泳ぎレンジキープ力が優秀

シンキングペンシルでは難しかった“水平姿勢”をキープできるのが、マリブの大きな強み。
この水平姿勢によってルアーがより自然に見え、違和感なくシーバスを誘うことができます。
さらにレンジキープ性能にも優れているため、バイトゾーンを外しにくく、アクションを長く見せ続けられるのも魅力です。
また、リップが絶妙なバランスで水を噛むため、引き抵抗を感じやすいです。
他にはないリップ裏側のウエイトボールのおかげで、アクションも安定し、絶妙な泳ぎ姿勢を保ちます。
あかねん
まさにシーバスの餌として深く考えられたルアーです!
出しどころ

基本の出しどころは夜の河川のシャローエリア。
アミなどのマイクロベイトが流れてくるような明かりのある場所だとベスト。
投げて着水後、ゆっくりスローにただ巻きします。
ロッドティップを立てると水面下約10cmほどを、ロッドティップを水平にすると約30cmほどのレンジを泳ぎます。
あかねん
アミやハクやイナッコなどなど、さまざまなベイトパターンで使える万能なシンペンです。
ベイトサイズに合わせてサイズセレクトしましょう。
マングローブスタジオ マリブ 78
全長 | 78mm |
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自重 | 11.8g |
マングローブスタジオ マリブ 68
全長 | 68mm |
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自重 | 9.2g |
レンジバイブ(バスデイ)

バスデイから1999年に発売されたバイブレーションプラグ。
45mm・55mm・70mm・80mm・90mm・100mmの6サイズ展開。タングステンモデルなども存在します。
特徴

引き重りが少ない「ナイフエッジ構造」と呼ばれる独自のシルエットを採用し、より海のベイトフィッシュ(イワシやアジなど)に近い、シーバスが好む形状となっています。
バイブレーションのピッチが速く、揺れ幅がタイトなのが特徴です。
▶派手過ぎない・疲れにくい

アクションがタイトで派手すぎないので、他のバイブレーションプラグに比べてシーバスをスレさせません。
ピーカンのデイゲームや渋い状況にも強く、鉄板バイブレーションではスピードが追いつかないような、食い気の低いシーバスにも口を使わせる力があります。
また、ナイフエッジ構造の採用で、バイブレーションにありがちな強すぎる引き抵抗を軽減。
一日中投げ続けることが可能です。
あかねん
広範囲に投げて早めにただ巻きしていれば、いつか喰ってくるだろう、といったイメージで投げ続けます(笑)
出しどころ

私はおもに河川のシャローエリアで70ESを使用。
ボイルがなく、表層にベイトがいない時はレンジバイブの出番です。
あかねん
もちろん飛距離が必要な場合は鉄板バイブレーションに分があるのですが、鉄板では根掛かりが多発するような激シャローには是非レンジバイブを使ってみてください!
バスデイ レンジバイブ 70ES
全長 | 70mm |
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自重 | 15g |
バスデイ レンジバイブ 55ES
全長 | 55mm |
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自重 | 10g |
シュナイダー(アイマ)

imaから2016年に発売開始されたスタンダード鉄板バイブレーション。
13g、18g、28g(2025年リニューアルし25gに変更)の3サイズ展開。
特徴

シンプルで可愛らしい曲線フォルム。2つのラインアイは、前方が早巻きサーチ用、後方が低速アピール用で使い分けができます。
ヘッドの顎の突起した鉛部分が特徴的で、ボトムコンタクトの際に役立ってくれます。
▶“疲れ知らず”の神ルアー

引き抵抗が弱く、一日中投げても疲れにくい設計が魅力。
精密に計算されたバランスで、早巻きでも軽快に引けます。
ヘッド下の小さな突起はボトムの情報をいち早く伝え、根掛かりの抑制にもなります。
さらに、フックやラインが絡みにくい構造で、初心者でもノンストレスに扱えます。
あかねん
引き抵抗が弱く、ボトムもよくわかり、ライン絡みも少ない。心身ともに疲れ知らずなルアーです。
出しどころ

私的使い方は、13gは河川のシャローエリア。
デイでもナイトでもベイトサイズが小さい時や、ベイトが沈んでいる時に使っています。
基本は前方のアイで、着水直後からの早巻きで根掛からないようなスピードを見つけてください。よりスローにすると釣れることも多いように感じます。
港湾の水深あるオープンエリアでは28g(2025年リニューアルし25gに変更)を使用しています。ボトムを取ってから一定レンジをただ巻きするのが基本です。
あかねん
ハードなシーバスアングラーのために、精密に計算された設計だと感じます。
アイマ シュナイダー 13
全長 | 59mm |
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自重 | 13g |
アイマ シュナイダー 25
全長 | 73mm |
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自重 | 25g |
まずは基本のルアーでただ巻きの奥深さを知ろう!

きっと、シーバスアングラーなら誰もが一度は耳にしたことのある名ルアーばかりだったのではないでしょうか。
私自身も、これらの名作たちからシーバスの基礎や好みを学びました。
ぜひ皆さんも手に取って、“釣る楽しさ”をもう一度感じてみてください。
撮影:あかねん