タックルの失敗あるある
オカッパリ用の長いロッドを持ってきてしまう

ボートシーバスでは、ストラクチャー周りをタイトに攻めるシーンが多いため、長いロッドは非常に扱いにくくなります。
さらに、ランディング時にネットが届かない場所で魚が浮いてしまうことも多く、キャッチ率が下がってしまうのも難点。
そのため、オカッパリ用の長いロッドはボートシーバスにはおすすめできません。
テイルウォーク ボートゲーマーSSD S73M
全長 | 7ft3in |
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自重 | 115g |
継数 | 2本 |
仕舞寸法 | 114cm |
ルアー重量 | MAX35g |
ボートシーバスにおいて、扱いやすいロッドの長さは6ft後半〜7ft台が目安。
「短ければ短いほどいい」というわけではなく、あまりにも短すぎると今度は飛距離が出ず、逆に釣りがしづらくなってしまうことも。取り回しと飛距離のバランスが大事です。
須江
船内での長いロッドは、破損や周りの人の怪我にも繋がりかねないので、控えましょう。
ベイトタックルしか用意していない

「バスタックルでボートシーバス初チャレンジ!」という方は少なくありませんが、そんな普段バス釣りを嗜んでいる方々に多いのが、ベイトタックルのみしか用意していないというケース。
しかし実際には、飛距離が出ない、バックラッシュが頻発するなど、トラブルに直面し釣りにならないという結果に……。
とくにミノーや鉄板バイブなどを投げるキャスティングの釣りでは、スピニングタックルが圧倒的に有利なので、しっかり準備しておきましょう。
テイルウォーク デュライズ 3000S HGX
ギア比 | 5.2:1 |
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自重 | 250g |
最大ドラグ力 | 9kg |
巻取り長さ | 78cm |
7ft前後のロッドに3000番クラス(ハイギア)のスピニングリールがボートシーバスの標準的なタックルです。
ビッグベイトやジギング、穴撃ちなどベイトタックルが適している釣りももちろんありますが、必ずスピニングタックルは用意するようにしてください。
須江
専用ロッドが望ましいですが、もしスピニングロッドを代用で賄うなら、バスロッドのMクラスやライトオフショアキャスティングのL〜MLクラスが良いでしょう。
バス用のフロロやナイロンを流用してしまう

バスタックルをそのまま流用する際に、フロロやナイロンラインを巻いたままというケースがたまにあります。
しかし、ボートシーバスにおいてメインラインはPE一択といっても過言ではありません。
これはモノフィラメント系(フロロ・ナイロン)のラインが「感度が悪い、ラインが太く飛距離が出ない、潮に流される」など……ボートシーバスにおいてデメリットが非常に大きいためです。
バリバ アバニ シーバスマックスパワー PE X9 1.2号
通常のボートシーバスでは1.2号前後、ビッグベイトでは4号前後のPEラインを使用します。
リーダーは基本ナイロンで、スピニングの一般的なキャスティングタックルでは25lb程度を1m程度セットすると使いやすいです。
須江
そのままでいいや……が命取りに!
面倒くさくても、ラインは必ず巻き替えましょう!
ルアーカラーばかり気にしてしまう

ルアーカラーは、確かに釣果に関わる大事な要素です。
しかし、ルアー選びの優先順位としては、カラーは最下位レベルといっても過言ではありません。
それよりも、圧倒的に重要なのはルアーの泳ぐレンジとアクション。この2つがハマっていないと、シーバスはルアーにすら反応してくれません。
須江
もしルアーを5個買うとしたら、「カラー違い」ではなく、「レンジ・アクション・サイズ違い」で揃えるほうが、釣果につながります。
釣り方の失敗あるある
フルフッキングしてしまう

ボートシーバスでフルフッキングは禁物です。もちろんフッキングが必要な場面もありますが、ロッドを大きく煽るような合わせ方は、すっぽ抜けや、次の巻きが間に合わずバラシにつながることも。
ボートシーバスのフッキングは巻き合わせが基本です。
アタリが出たら、ロッドを煽らずリールを巻くだけ。この「巻く力」でフックをしっかり掛けるのがコツです。
須江
竿で合わせるのに比べて、フッキングパワーも伝わりやすく、魚とのテンションを保てるのでバラシのリスクもグッと下がります。
下投げばかりしてしまう

バス釣り経験者にありがちなんですが、オープンエリアなのに下投げのショートキャストをしてしまう方がいます。
しかし、ボートシーバスにおいては、ストラクチャー撃ち以外は“遠投”が絶対的に有利。
なので、基本はオーバーヘッドキャスト。腕の力だけではなく、遠心力と体のひねりを使って毎キャスト最大飛距離が出るようにフルキャストをしてみてください。
須江
飛ばせば飛ばすほどに釣果にも現れるはずです。
ついついジャークしてしまう

シーバスジギングで狙っている際、アングラーによってよく見られるアクションの癖があります。
例えば、ワンピッチジャークでしゃくり始めるのは、青物ジギング経験者。逆に、釣れなくなるとリールを巻かずにチョンチョンし始めるのは、餌釣り経験者に多いアクションです。
シーバスジギングのアクションは、リトリーブ(巻き)とフォール(落とし)を繰り返すことが基本。ジャークは行わず、止めることも基本的にはありません。
須江
このアクションは、初心者や女性の方でも簡単にできる、シンプルで楽しさ満点な釣り方です。
ドラグをフルロックにしてしまう

なぜか多いのが、ドラグをフルロックにしている方。ドラグの本来の目的は、ラインブレイクを防ぐこと、そして魚に無駄に暴れさせないこと。つまり、適度なテンションを保つために必要な機能というわけです。
もちろん、「強め」が効く場面もありますが、基本的にはフルロックにせず、適正な強さに設定するのがセオリー。
ドラグにはタックルや対象魚に対する適正値というものがあり、一般的にはラインの強度の1/4程度と言われていますが、ボートシーバスでは時期や魚の活性によってもベストな強さが変わります。
須江
設定値がわからなかったら遠慮なく船長に相談しましょう。
服装の失敗あるある
普段履きのスニーカーで来てしまう

常に水浸しというわけではありませんが、濡れる可能性が高いのが船の上。いわば“究極の水辺”なので、それくらいの気持ちで準備しておくのが大事です。
初めての方に多いのが、スニーカーで来てしまうケース。動きやすさでは◎ですが、一度濡れると一日中ずっと不快になります。
そのため、船では防水性のあるシューズや長靴など、濡れても快適さを保てる靴をおすすめします。
リバレイ RBB デッキブーツ
船に乗るのにベストなのはやはり長靴です。濡れないし滑らないので間違いありません。
しかし、暑い時期は蒸れます。そんな時はサンダルや濡れても大丈夫なデッキシューズ等がおすすめです。
須江
サンダルの場合は、つま先が隠れるクロックスタイプのサンダルが良いでしょう。
最高気温ばかり気にしてしまう

初めて乗る方にありがちなのが、最高気温に合わせて服を選んでしまうこと。しかし船の上では、風や濡れによって体感温度が陸よりもグッと下がります。
最高気温に合わせた薄着だと、寒さで一日中震えながら釣りをする羽目に……ましてや雨が降ったらもう最悪です。楽しむどころではありません。
服装はその日の最低気温を基準に準備するようにしましょう。
リバレイ RBB タイドゲームレインスーツ
どんな天候でも、防風・防水性のあるアウターを最低でも1着用意しておくのが安心です。
天気の変わりやすい海上は雨や風はもちろん、航行中の飛沫などで晴れていたとしても濡れてしまう場合が多々あります。
そのため、レインウェアは晴れの日でも常備しておくべきです。
須江
暑ければ脱げばOKですが、寒い場合は上着を着るほかに策がないので、なるべく暖かい格好を準備しておきましょう。
【オマケ】そんなことある!?な失敗あるある
朝が早すぎて遅刻してしまう

普段から釣りをしている方であれば問題ないかもしれませんが、朝が早いことが多いので、どうしても寝坊の可能性が付きまとってしまいます。
5人いたらその内1人が寝坊するのはよくあることですが、僕の経験上、なぜかこの遅刻した方が一番釣るということがよくあります。しかも、デカいのも引き当てがちです。
これは我々船長陣にも言えることで……中々言いづらい部分もあるのですが、船長が遅刻するともっと釣れます。信じるか信じないかはあなた次第です……(笑)
須江
万が一、そんな日にぶち当たってしまっても安心してください。
よく釣れる……はずです。
なんだかんだで初心者が一番釣れがち

いろんな初心者あるあるを語ってきましたが、なんだかんだで初心者はよく釣る方が多いです。
例えば、チャーターしてもらう場合、1人だけ経験者で他の方は初めてというグループが多いのですが、この場合一番釣れるのは初心者の方や女性アングラー。一番釣れないのは、残念ながら経験者というのもあるあるです。
これからボートシーバスにチャレンジしてみようという方は、ぜひこの記事で紹介した失敗あるあるに気をつけてチャレンジしてみてくださいね!