ハゼの出汁が良いらしい

簡単に釣れて、美味しいハゼは釣りの人気のターゲット。
ハゼ釣りは5月から12月頃までがシーズンとされており、長い期間、釣りを楽しむことができます。

ハゼ料理と言えば、天ぷらや唐揚げ。
刺身なんかも美味しいですが、たまには別の食べ方もしてみたいもの。
宮城県の仙台には「仙台雑煮」という、ハゼの焼き干しから出汁をとって作るお雑煮があります。
イシカワ
その出汁の味が良いとのことで、スープにしてハゼの焼き干しラーメンを作ってみましたよ。
※ハゼをおいしく食べるには鮮度が命

ハゼは鮮度が落ちるのが早い魚。ハゼが市場にあまり出回らないのは、その為です。
釣ったハゼは釣ってすぐに氷締めにするか、スカリで生かしておき、帰りに氷で冷やしたクーラーボックスに入れて持ち帰りましょう。
イシカワ
スーパーなどに並ばないハゼを食べられるのはまさに釣り人の特権ですね!
ハゼの焼き干しラーメンの作り方
ハゼの焼き干しラーメンの材料 2人前
- 麺(市販の細麺ストレート) 2人前
【スープ】
- ハゼ 10〜15尾
- 昆布 20cm
- 水 1000ml
- 塩 小さじ1〜
【香味油】
- 米油 大さじ3
- ネギ 少々
- ニンニク 1片
- ショウガ 1片
【具材】
- チャーシュー
- ゆで卵
- メンマ
- 刻みネギ 各適量
ハゼの焼き干しを作る

ウロコをとり、エラと内臓を取り除いたハゼ。
塩を振って30分ほど冷蔵庫で寝かせて余分な水分を抜いた後、塩と水分を拭き取り冷蔵庫でラップをせずに一晩寝かせて干します。

次に焼き。全体が飴色になるまでじっくりと炙っていきます。
オーブンやトースターでも良いですが、遠火で煙を当てて炙ると香り高くできるため炭火がおすすめ。
イシカワ
良い香りに誘われてマヨネーズをつけて一口……となりますが我慢です(笑)

焼きあがったハゼは干しカゴに入れて天日干し。
3日以上、できれば1週間ほど干したら完成です。

完成したハゼの焼き干しはカラカラに乾燥して表面が固くなっています。
イシカワ
冷凍すれば長く保管でき、使いたい時に使えて便利ですよ。
ハゼの焼き干しスープでハゼラーメン

ハゼの焼き干しを使ってのラーメン作り。
ラーメンを作る前日の夜に、昆布と焼き干しを水に漬けておきます。
翌日様子を見てみると、出汁が出ていてこの時点で黄金色のスープに。

火を入れて出汁を出していきます。
沸騰寸前に昆布は出し、しばらく煮て出汁が出たら焼き干しも取り出します。
イシカワ
これでスープは完成。味付けはハゼの出汁を堪能するべく塩のみです。

スープをメインとするため、具材はシンプルに。
スープに合わせる香味油も、米油でネギ・ニンニク・ショウガを素揚げにして油に香りを移しただけのものとしてみました。

丼に香味油を入れ、そこにハゼの焼き干しスープを注ぎます。
透明度の高い黄金色のスープ……期待が膨らみますね。

釣ったハゼで作る「ハゼ焼き干しラーメン」の完成!
食べる前から豊かな出汁の香りにおいしいであろうことを期待してしまいます。
メインのスープからいただきます。
しっかりとした旨みですが澱みが一切なく上品で、フワッと焼き干しの香りが鼻腔に抜ける最高のスープ。
本当にハゼの出汁だけ? と思ってしまうくらい深みがあります。

具材をシンプルにしたのが正解。
これだけ美味しいスープなので邪魔したくない、そんな味でした。
これでスープは完成。味付けはハゼの出汁を堪能するべく塩のみです。
イシカワ
ハゼ焼き干しラーメンのスープは完飲必須です。

ちなみに、出汁をとったハゼの焼き干しは甘露煮にするとおいしく食べられます。
ハゼの焼き干しは出汁をとる他にも、骨酒なんかにすると最高ですよ。
ハゼを釣ったらハゼラーメンに!

手間はかかりますが、ハゼの焼き干しでとる出汁は絶品です。
釣り人のみが食べられると言っても過言ではないハゼラーメン。
イシカワ
天ぷらなどだけでなく他のハゼ料理も試してみたいという方にぜひ作ってみて欲しい一品です。