シマノ“21ナスキー”が登場!
シマノ2021年AW新製品としてリリースされた“21ナスキー”。
入門向けシリーズとして名高いナスキーですが、これまで販売されていたシリーズは5年前に登場したもの。
5年という月日を経て、どの程度良くなったのか。21ナスキーの実力を確かめるべく、年間釣行回数300日超えの筆者が使い倒してきました!
ラインナップ
ラインナップは500番という最小番手からC5000までのラインナップ。
ギア比別のラインナップも多いため、ライト〜ミドル系ゲームであれば使える番手が必ず見つかりそうです。
品番 | 自重(g) | ギア比 | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg) | PE糸巻量(号-m) | 本体価格(円) |
500 | 170 | 5.6 | 69 | 2/3 | 0.6-185、0.8-140、1-110 | 10,400 |
1000 | 205 | 5 | 66 | 2/3 | 0.8-240、1-190 | 10,900 |
C2000S | 210 | 5 | 66 | 2/3 | 0.6-150、0.8-110、1-80 | 10,900 |
C2000SHG | 210 | 6 | 79 | 2/3 | 0.6-150、0.8-110、1-80 | 10,900 |
2500 | 240 | 5 | 73 | 3.5/9 | 1-320、1.2-270、1.5-220 | 12,500 |
2500SHG | 240 | 6.2 | 91 | 2.5/4 | 0.6-200、0.8-150、1-120 | 12,500 |
2500HG | 240 | 6.2 | 91 | 3.5/9 | 1-320、1.2-270、1.5-220 | 12,500 |
C3000 | 240 | 5 | 73 | 3.5/9 | 1-400、1.5-270、2-200 | 12,500 |
C3000DH | 270 | 5 | 73 | 3.5/9 | 1-400、1.5-270、2-200 | 13,500 |
C3000HG | 240 | 6.2 | 91 | 3.5/9 | 1-400、1.5-270、2-200 | 12,500 |
4000 | 285 | 4.7 | 75 | 6/11 | 1-490、1.5-320、2-240 | 13,500 |
4000XG | 285 | 6.2 | 99 | 6/11 | 1-490、1.5-320、2-240 | 13,500 |
C5000XG | 305 | 6.2 | 105 | 6/11 | 1.5-400、2-300、3-200 | 14,000 |
まずはスペックをチェック!
今回のモデルチェンジで、「21ナスキー」にも最新のテクノロジーが採用されています。
もちろん低価格帯リールなので、上位機種には劣ります。しかしながら、一部の機能においては、上位機種同等の機構が備わっているのです。
ねじ込み式ハンドル
21ナスキーからついに「ねじ込み式」のハンドルが採用されました。
旧モデルで使われていた「供回り式(ハンドルの逆側からネジで締めるタイプ)」は、若干のクリアランスが生まれ、いわゆるガタつき感が原因となっていたのです。
低価格帯リールの代名詞とも言える「供回り式」から「ねじ込み式」に変わったのは、本当に大きな変化と言えます。実際にリーリングから止めた時も、ガタつきを感じませんでした。
サイレントドライブ
21ナスキーからは、ステラなどのハイエンド機種と同じく、サイレントドライブと言われる技術も組み込まれています。
パワーをXシップで向上させ、サイレントドライブによって駆動部の無駄を徹底的に排除。滑らかで静かな巻き心地が期待できます。
ハガネギア・Gフリーボディ・コアプロテクト
ハガネギア、Gフリーボディ、コアプロテクトなどは旧ナスキーから引き継いでいるようですね。
ギアが強くて高耐久。リール重心上部に重心を置くことにより操作性向上。さらに防水性能を高めた設計というものです。
ワンピースベールは非搭載
上位機種はワンピースベール搭載ですが、低価格帯の21ナスキーはさすがに非搭載。
その結果、ベールとラインローラーの間に段差にラインが引っかかる可能性があります。
ガッツリ使ってみた
では、今回はショアジギングとオフショアでのライトジギングに使用してみました。
どちらもキャストやアクションで負荷の高く、トラブルも起きやすい釣り。リールの性能を試されるジャンルです。
C5000XGを使用
今回使用した番手は、C5000XG。
メインラインはPE2号。ショックリーダーは、ショアとオフショア共に35lbという強気なセッティングで挑みました。
シマノ 21 ナスキー C5000XG
自重:305g
実用ドラグ力:6kg
最大ドラグ力:11kg
巻取り長さ:105cm
ナイロン糸巻量(号-m):4-190,5-150,6-125
フロロ糸巻量(号-m):4-170,5-135,6-115
PE糸巻量(号-m):1.5-400,2-300,3-200
ショアジギング編
まずはショアジギングで使用していきます。
「キャスト時のトラブル」や「巻きの滑らかさ」の2点を重点的に検証していきます。
巻きが滑らかで疲れない
箱から開けたときも思いましたが、巻き感が非常に滑らかです。
ジグやバイブレーションの抵抗が加わっても、ストレスなくスムーズに巻き続けられます。
普段の釣りでは、ミドルクラスのリールを使っていますが、正直遜色ないようにも感じます。
実釣時、夕まずめにサゴシのボイルに遭遇しました。
ボイルした箇所を通過したら、高速回収して投げ直すような狙い方で、無事キャッチ。
XGにも関わらず、非常に軽く巻けるので、手返しが多い釣りでも疲れることなく狙い続けられました。
キャスタビリティ
次はキャスト時の性能です。
気持ちよくラインが放出されるので、こちらも十分な性能を秘めていると思います。
上位機種に搭載されているロングストロークスプールは未搭載なので、劇的に飛距離が伸びているようには感じませんが、それでも十分な飛距離です。
挟み込みはなかった
非ワンピースベールの場合、ベールとラインローラーの接続部にラインが挟まってしまうこともあります。
しかしながら今回の21ナスキーでは、このようなトラブルは一度も起きませんでした。
またラインローラーに糸絡みをするようなトラブルもなかったです。
操作感が良い
自重は305g。そこまで軽いリールではありませんが、ロッドとのタックルバランスさえ合えば、十分に軽く感じると思います。
また「Gフリーボディ」によるリールバランスが良いのでしょうね。
ガタつきは感じない
激しくロッドを動かしたり、巻きの変化をつけるショアジギング。
ガタつきが最も出やすい釣りを選んだのですが、一切ガタつきを感じることはありませんでした。
いまのところの使用感だけで言えば、低価格帯リールであることを忘れてしまうほどです。
オフショア編
続いて、オフショアでも使用してみました。
スペック的にはオフショアジギング向けと言えませんが、潮の抵抗や深場の青物を掛けて、パワーやドラグ性能をチェックしていきます。
巻き上げパワーはそこそこ!
水深60mラインでハマチがヒット!
潮も速かったため、強い抵抗を感じましたが、キャッチするだけであれば十分な印象です。
さすがにジギング用リールほどのパワーはありませんが、100g程度の重いジグも使用できます。
これだけ強さを求められる釣りにも対応できるのであれば、ショアのライト〜ミドルゲームでは十分以上の性能を発揮してくれるはずです。
ドラグ性能も高い
船ベリに寄せてから急激に走り出す青物。ドラグ性能を試すにはもってこいです。
実際に数本キャッチしてみましたが、21ナスキーのドラグ性能は非常に高いと感じました。
実釣時は、実用ドラグ力6kgに対して4kg〜5kgに設定。
ドラグが出ずに引っかかるような感覚もなく、負荷に合わせて滑らかに糸が出てくれます。ファイト中の不安は一切感じませんでした。
ココが気になる!
ベールへの引っ掛かり
ショアジギングで使用している際、1度だけこの画像のような状態になりました。
キャストをする前、ラインを指で引っ掛けた際、ラインローラーとベールの段差に引っかかってしまったのです。
ベールを返す位置が適正ポジションでないと、このように折れて引っ掛かってしまいます。
釣りに慣れている方であれば、恐らくこの角度でベールを起こすことはないと思いますが……。
まだあまり慣れていない方であれば、注意が必要かもしれません。
耐久性
実釣検証として使ったのは、2週間ほどの期間。
現状は滑らかな巻き心地が継続されています。しかしながらこれ以上の期間使った時の耐久度はまだわかりません。
ただしオフショアジギングなど高負荷な釣りで使っても、巻き感を維持できているため、最低限の耐久度は備えていると感じます。
秀でた面はないが、信頼できる一台
様々な観点でインプレッションしてみましたが、「ここが凄い」と感じる面は正直ありません。
しかしながら今までの低価格帯の機種と異なり、ストレスを感じる部分は少なく、十分な性能を秘めていると感じます。
釣り初心者の方へはもちろん、中級アングラーのサブ機としても、信頼して使える一台です。良コスパリールをお探しの方は、ぜひ手にとってみてください。
シマノ 21 ナスキー 500
自重:170g
実用ドラグ力:2kg
最大ドラグ力:3kg
巻取り長さ:69cm
ナイロン糸巻量(号-m):1-150,1.5-90,2-70
フロロ糸巻量(号-m):1-130,1.5-85,2-60
PE糸巻量(号-m):0.6-185,0.8-140,1-110
シマノ 21 ナスキー 1000
自重:205g
実用ドラグ力:2kg
最大ドラグ力:3kg
巻取り長さ:66cm
ナイロン糸巻量(号-m):1.5-130,2-100,2.5-85
フロロ糸巻量(号-m):1.5-120,2-85,2.5-70
PE糸巻量(号-m):0.8-240,1-190
シマノ 21 ナスキー C2000S
自重:210g
実用ドラグ力:2kg
最大ドラグ力:3kg
巻取り長さ:66cm
ナイロン糸巻量(lb-m):3-125,4-100,5-75
フロロ糸巻量(lb-m):3-110,4-85,5-65
PE糸巻量(号-m):0.6-150,0.8-110,1-80
シマノ 21 ナスキー C2000SHG
自重:210g
実用ドラグ力:2kg
最大ドラグ力:3kg
巻取り長さ:79cm
ナイロン糸巻量(lb-m):3-125,4-100,5-75
フロロ糸巻量(lb-m):3-110,4-85,5-65
PE糸巻量(号-m):0.6-150,0.8-110,1-80
シマノ 21 ナスキー 2500
自重:240g
実用ドラグ力:3.5kg
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:73cm
ナイロン糸巻量(号-m):2-170,2.5-150,3-120
フロロ糸巻量(号-m):2-140,2.5-125,3-100
PE糸巻量(号-m):1-320,1.2-270,1.5-220
シマノ 21 ナスキー 2500SHG
自重:240g
実用ドラグ力:2.5kg
最大ドラグ力:4kg
巻取り長さ:91cm
ナイロン糸巻量(lb-m):5-110,6-95,8-70
フロロ糸巻量(lb-m):4-130,5-100,6-80
PE糸巻量(号-m):0.6-200,0.8-150,1-120
シマノ 21 ナスキー 2500HG
自重:240g
実用ドラグ力:3.5kg
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:91cm
ナイロン糸巻量(号-m):2-170,2.5-150,3-120
フロロ糸巻量(号-m):2-140,2.5-125,3-100
PE糸巻量(号-m):1-320,1.2-270,1.5-220
シマノ 21 ナスキー C3000
自重:240g
実用ドラグ力:3.5kg
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:73cm
ナイロン糸巻量(号-m):2.5-180,3-150,4-100
フロロ糸巻量(号-m):2.5-160,3-130,4-100
PE糸巻量(号-m):1-400,1.5-270,2-200
シマノ 21 ナスキー C3000DH
自重:270g
実用ドラグ力:3.5kg
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:73cm
ナイロン糸巻量(号-m):2.5-180,3-150,4-100
フロロ糸巻量(号-m):2.5-160,3-130,4-100
PE糸巻量(号-m):1-400,1.5-270,2-200
シマノ 21 ナスキー C3000HG
自重:240g
実用ドラグ力:3.5kg
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:91cm
ナイロン糸巻量(号-m):2.5-180,3-150,4-100
フロロ糸巻量(号-m):2.5-160,3-130,4-100
PE糸巻量(号-m):1-400,1.5-270,2-200
シマノ 21 ナスキー 4000
自重:285g
実用ドラグ力:6kg
最大ドラグ力:11kg
巻取り長さ:75cm
ナイロン糸巻量(号-m):3.5-170,4-150,5-125
フロロ糸巻量(号-m):3-190,4-145,5-115
PE糸巻量(号-m):1-490,1.5-320,2-240
シマノ 21 ナスキー 4000XG
自重:285g
実用ドラグ力:6kg
最大ドラグ力:11kg
巻取り長さ:99cm
ナイロン糸巻量(号-m):3.5-170,4-150,5-125
フロロ糸巻量(号-m):3-190,4-145,5-115
PE糸巻量(号-m):1-490,1.5-320,2-240
シマノ 21 ナスキー C5000XG
自重:305g
実用ドラグ力:6kg
最大ドラグ力:11kg
巻取り長さ:105cm
ナイロン糸巻量(号-m):4-190,5-150,6-125
フロロ糸巻量(号-m):4-170,5-135,6-115
PE糸巻量(号-m):1.5-400,2-300,3-200