『絶対釣れない釣り方』を徹底的に考えてみる
巷によくある「こうすれば釣れる」という情報は釣り対する思考がある程度有る人向けの情報であり、そのベースがない人が、その枝葉の情報をのみで釣りに挑んでも釣れないという結果になります。
今回はどんな知識レベルの人でも理解できるよう、釣れないに至る極論を徹底的に考えて、その逆を実践することで釣果UPを目指す思考術です。
サイコロを振って出た目に従い釣りをする
釣り場は絶えず変化しています。
その変化に対応せず、何も考えずにいつもの場所に釣りに行く。言い換えればサイコロ振って出た目に従い、運頼みで釣りしているのと同じ状態と言えます。
毎回宝くじに当たるようなラッキーマンでもない限り、“安定した釣果”は望めません。
安定した釣果を望むのであれば、自身の過去の釣果データや釣り友達から聞いた情報をもとに予測をしながら釣りをすることが必要。
予測は常に釣り場で見直し、まったく生命感がない場合には、要素がまったく異なる釣り場(運河⇨河川など)を攻めていくも良しです。
雨後の水溜りで釣りをしてみる
魚の密度が薄い釣り場で釣りをしていては、どんなテクニックを持っているプロアングラーでも釣れません。
極論を考えると、雨後のアスファルトの上にできる水溜りで釣りをした場合釣れるでしょうか?
実際には水溜りのようにすぐに魚がいるかいないか判別ができるところは少ないですが、何も考えず家から近いからという理由で、いつもの釣り場のみに行っていては継続的な釣果にはつながりません。
釣り場は足を使って周り、魚がいる場所のヒントになるベイトが多い場所を見つけていきましょう。
釣られた直後の魚を釣る
魚が居るところに行けたとして、魚には釣りやすい魚と釣りにくい魚が明確に存在します。
例えば、釣られたばかりでリリースされた魚を釣る困難さは、容易に想像がつきます。
釣りやすい魚は捕食行動にたいしてモチベーションが上がっている時で、そのタイミングを狙うのが重要。
活性がより高い魚を狙うことが釣果アップをするための秘訣です。
魚のやる気を簡単に確認する方法としては、水面での捕食行動であるボイルやライズを探すこと。
ボイルやライズがなくてもフィッシュイーターの餌となる生物がたくさん居るか否かで大まかな判断ができます。
目隠ししてルアーを投げる
ボイルやライズを見つけ、やる気たっぷりの魚を見つけたとしても、その魚がいない明後日の方向にキャストしたとしたらどうなるでしょうか。
他の魚が居る可能性はもちろんありますが、運頼みの要素が強く、ほとんどの方は釣れません。
それは、クラスのアイドルにアプローチしたいのに、誰もいない壁に話しかけているようなもの。
意中のあの子には、直接想いを伝えないと努力が無駄になってしまいます。
キャストは釣りにおける基本中の基本。
小場所なら障害物、オープンな大場所なら沖にある潮目など魚が居るであろう場所を確実に狙えるようになるだけでも釣果はアップします。
物干し竿に文鎮をつけて釣る
この世に、物干し竿のようにガチガチの竿、文鎮+針で釣れるシーバスがいるでしょうか? 100%いないと断言はできませんが、かなり限定されますよね。
釣具は、釣り場、季節、魚のコンディション、メインのベイトなどで最適なものが変わります。
大前提として、その釣りに対して適切な釣具を選択すること。そして、その適切な釣具を知るには、釣り場でよく釣っている人に挨拶しつつ、その人が使っている物を教えてもらうのが効率的です。
また、弘法筆を選ばずなんて釣りに関しては嘘。弘法こそ筆を選びまくっている現実があります。
とくに初心者のうちは汎用的なタックルを使いがちですが、初心者だからこそ釣具の機能面にフォローしてもらう必要があり、最低限のものよりも、ひとつ背伸びをしてみると釣果UPへと繋がることでしょう。
フックをつけずに釣る
魚のバイト(捕食)まで持ち込むことができたとしてもフックをつけ忘れていたら、せっかくのチャンスが無駄になってしまう事に。
実際にフックつけ忘れることはないと思いますが、針先が尖っていないフックが原因でフッキングできないことやバレることは多々あります。
少ないチャンスを確実にものにするためにキンキンに尖ったフックを常につけて置くことをおすすめします。
フックが尖っているか否かの確認については爪にかかるかどうかで判断しましょう。
水溶性ラインで釣る
魚とやりとりをする上で、重要な要素のライン。5分で水に溶けてしまう水溶性ラインではそもそも釣りになりません。
水溶性ラインではないにせよ、強度がない安物ラインや傷が入ったラインを使うことで、せっかくできたチャンスを逃すことにもなりますので、信頼のおけるラインを使いましょう。
SNSや動画で見た釣りを同じ場所でやる
某メーカーが某河川にて、バイブレーションで爆釣する動画を出したとします。
その翌日、動画と同じ釣り場に行き、同じようにバイブレーションを投げるのは賢い選択でしょうか。
答えはNO。きっとその動画を見た同じような釣り人が殺到し、釣りどころではなくなってしまう事でしょう。
冒頭にも言いましたが、釣り場は常に変化しています。動画内と同じ状況である確証はどこにもありません。
“情報”を得ることは釣果をあげる秘訣ではありますが、情報を取捨選択して、自分なりに解釈することが必要なのです。
動画を見るべきポイントは何パターンを攻略しているのか、そのルアーの使い方、リールの巻きスピードなどが挙げられます。
ヘッドライトをつけたまま釣る
車の運転中に視界に飛び込む対向車のハイビーム。眩しくてストレスになりますよね。
夜釣りの場合、ヘッドライトをつけたまま釣りをしている人は、魚にとってのハイビームと同じ事。
ヘッドライトの光は、魚に警戒心を与え、釣れたはずの機会を奪っています。
自分だけではなく、同じ釣り場にいる他の釣り人にも迷惑を与える行為になりますので絶対にやめましょう。
ルアー交換などで照らす必要がある場合は水面に光が入らないように下向きにして、水面に背を向けるようにすることをおすすめします。
また照らしてベイトなどを確認したい場合には、他の釣り人に迷惑にならないように、邪魔をしない位置で最後に少しチェックするなどに留めましょう。
365kgのゴミを釣り場に捨ててみる
人が一日に出すゴミの量は約1kg。それを毎日釣り場にポイポイ捨てていきましょう。
間違いなく釣り場でのゴミ問題が騒がれ、釣れる釣り場が閉鎖されていきます。生態系にも悪影響を及ぼすでしょう。
自分が行く釣り場は関係ないと思わず、釣り場を綺麗に保つ努力をひとりひとりが意識することが将来の自分の釣果につながっていきます。
全ての釣り人がゴミを捨てているわけではありませんし、釣り人が出したゴミでないのが明らかな場合も多いのが確かです。
しかし、釣り人がいるおかげで釣り場が以前より綺麗になったと言われる未来を想像してみてください。
なんだか素敵な気持ちになりませんか?
少し冷静になって釣れない要因をコツコツと排除していく
知識、経験、テクニックなど複雑な要素が釣るために必要なルアーフィッシングですが、改めて考えてみると意外と意識できていないことがあったのではないでしょうか?
釣れない要因を排除することで釣れるようになります。いきなり釣れるようになるのには難しいですが、毎釣行考えて釣りをすることで、より楽しく釣りができますので、頑張っていきましょう。
ライタープロフィール (センメイ)
センメイ
GAUDISフィールドスタッフ、CASTDIVISIONロッドテスター
東京湾奥で年間シーバス500本以上の釣果実績。その他、青物、アカメ、ジャングルパーチ、ブラックバス、トラウトなど、様々なルアーフィッシングを得意とするマルチアングラー。東京湾奥や房総で培った釣りの技術で釣りの楽しさを発信中!初心者でもわかりやすいブログ記事と定評あり。
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※釣りを活かした地域貢献を目指し、子供たち向けの釣り教室のサポート活動も各地で実施中。