東京湾の冬の風物詩シーバスジギング
東京湾の冬の釣りといえばシーバスジギングといわれるほど、定番の釣りであったシーバスジギング。
しかし近年は不調が続いており全くと言っていいほど釣れていませんでした。
しかし、2021年は違います。ハイシーズンの終盤辺りからジギングでの釣果が出始めて、今や絶好調です。
もう冬のシーバスジギングが出来る日は来ないのかと思うほど釣れなかった昨シーズンまでが嘘のようです。今回はそんな復活したシーバスジギングについてご紹介したいと思います。
シーバスジギングのシーズン
実は最近の東京湾ではシーバスジギングは夏と冬の2回シーズンが訪れます。
夏と冬では若干釣り方が違う為、今回は冬のシーバスジギングのシーズンをお伝えします。冬のシーバスジギングは1~4月くらいの寒い間楽しむことが出来ます。
水温が下がることで深場のストラクチャー等にシーバスが固まり、その固まったシーバスをメタルジグで直撃して釣るのがシーバスジギングです。
シーバスジギングのタックル
シーバスジギングは数あるジギングの中でも、少し特殊なジギングに属しています。
それは基本的にジャークすることなくリトリーブで釣りをすること、つまりジギングなのにしゃくる動作がないのがシーバスジギングです。
そして多くのバイトがフォール中に集中することもシーバスジギングの特徴です。
そのため、使うタックルはフォールのアタリが取りやすいベイトタックルが必須。ここではシーバスジギングに必要なベイトタックルを紹介します。
ロッド
シーバスジギングには6~7フィートくらいのベイトジギングロッドを使用します。
専用ロッドというものはないので、L~MLクラスのライトジギングロッドや、スローピッチジャーク用ロッドの1オンスクラスなどがおすすめ。
キャスティングロッドでも代用可能ですが、必ずML以下の柔らかめのロッドを使用してください。使用するのが60gのジグだからとビッグベイトロッドのような硬いロッドでやってしまうと、疲れるし竿が曲がらなくてバレたりと、デメリットしかありません。
投げる訳ではないのでオーバースペックでも問題ありませんので、代用するのであれば柔らかめのロッドのご用意をお願いします。
テイルウォーク SALTYSHAPE DASH SPJ 631
自重:108g
継数:1本
仕舞寸法:191cm
ルアー重量:MAX180g
リール
シーバスジギングにベストなリールは、小型のハイギアジギング用リールで、デジタルカウンター付きが望ましいです。
冬のシーバスジギングはボトム中心の釣りになりますが、カウンターが付いていると中層に浮いている日でも正確にシーバスのヒットするレンジを見定めることが出来ます。
PEライン1.2号が150mほど巻ける程度のラインキャパシティがあればジギング用リールでなくてもキャスティング用リールで代用は可能です。
テイルウォーク エラン DG2
自重:255g
最大ドラグ力:5.5kg
巻取り長さ:81cm
ライン
ラインはPEラインの1~1.2号程度を使用します。
デジタルカウンター付きのリールであれば、ラインマーカーは必用ありませんが、カウンターがないリールで釣りをする場合はラインマーカーがあるラインの方が良いでしょう。
リーダーはフロロカーボンの20~25lbほどを使用します。メインライン、リーダー共にあまり細すぎる物を使用すると、些細なことでラインが切れてしまうので、あまり細すぎるラインはおススメできません。
シーバスジギングで使うメタルジグ
当たり前の話かもしれませんが、シーバスジギングではメタルジグを使用して釣りをします。
鉄板バイブや、スピンテールなどのメタル系と呼ばれるルアーでは著しく釣果が落ちてしまうので必ずメタルジグを用意してください。
ウェイトは60gを中心に40g~80gくらいのメタルジグを使用して釣りをします。
水深と潮流れでウェイトを調整するのですが、潮流れがない状態で水深25m、60gくらいを基準としてメタルジグをセレクトしてください。
メタルジグ
メタルジグのアクションはリトリーブ&フォールです。
底まで落として5~20回くらい巻いてフォールの繰り返しを2回くらい繰り返したらピックアップというようなアクションでシーバスを狙います。
リトリーブのスピードや巻き上げてくる高さを調整してその日のパターンを探るのですが、カウンター付きのリールを使っているのであれば、魚探の反応があるレンジや、アタリのあるレンジを中心にリトリーブ&フォールを繰り返してください。
フック
シーバスジギングにおいて、フックは非常に重要なファクターです。
基本的にはリアにシングルフック2本組のアシストフックをセットします。シーバスジギングはフォールでのアタリが多い釣りです。
フォールでアタリが出る釣りは、フォールしている最中にメタルジグにフックがかぶるようにリアにフックをセットするのが基本ですが、トレブルのみだとバラシが多発してしまうので、アシストフックを使用しましょう。
しかし、船宿によってはフックのルールが決められているところも存在するので、釣行の際によく確認して乗船するようにしてください。
釣果を伸ばすジグ選びのポイント
シーバスジギングで釣果を伸ばすためには、適切なメタルジグ選びが最も重要なポイントです。
水深と潮流れでメタルジグのウェイトを調整して、プラスαで形状と材質を変えてその日の状況に合わせていきます。
標準となるメタルジグはリアバランスの鉛の60gです。
リアバランスの鉛の60gはシーバスジギングで非常に幅広く使えるジグですので、このジグを基準に当たりジグを見つけてみてください。
シーバスジギングで釣るコツ
巻いて落とすを繰り返す単純な釣りであるシーバスジギングは、普段釣りをされない初心者でも釣れる簡単さがある一方で、ベテランもハマってしまう奥深さもある釣りです。
ここではシーバスジギングで釣果を伸ばすコツをご紹介します。単純動作の中のちょっとした差が、結果として大きな差になってキャッチ数に反映される釣りですので、そのちょっとした差がわかるとキャッチ数が伸びていくことが実感できます。
ドンドンシーバスジギングにハマっちゃいますよ。
ジャークしない
シーバスジギングはリトリーブの釣りです。
巻いて落とすの繰り返しでジャークの必要はありません。ゆする程度のロッドアクションが良い日はありますが、青物ジギングのようにバシバシジャークしてよかった日は一度もありません。
釣れないときはリトリーブのスピードを変えてみる、リトリーブの高さを変えてみるなど、ジャーク以外のリトリーブで反応するアクションを探してください。
ジャークすると周りの人も釣れなくなったという日もあるくらい、シーバスはジャークが嫌いです。
甘いあたりにはフッキングをしない
アタリや触りが多いシーバスジギング。最初はアタリの多さに驚き、掛からない掛からないとフッキングを繰り返してしまう方がいます。
まず掛からないアタリというのはフッキングしたから掛かるものではありません。
しっかりと掛かるもっと深いバイトを出す為に、リトリーブ中に当たっているのであればクラッチを切ってフォールさせてみたり、フォール中に当たっているのであれば、一度リトリーブして誘いあげて再度フォールでバイトを出すようにしてみてください。
強くフッキングをしない
フッキングしないというのはロッドでバシ!っと合わせるようなフッキングをしないで欲しいという意味です。
ロッドで合わせてしまうとシーバスが掛かった後、上げたロッドを下してこなくてはいけません。このロッドを下ろす動作の時にテンションが抜け、バレにつながってしまうのでロッドで合わせるフッキングはおススメできません。
フッキングはリールで巻きあわせが基本です。リールを巻いてロッドにシーバスの重みをしっかり乗せてから、ほんの少しロッドを立てる位でフッキングはOKです。
乗らなかった時に巻きアワセならそのまま誘い続ける事が出来るというメリットもあります。
1日100匹も夢ではない釣りがシーバスジギング!
シーバスジギングは数あるルアーフィッシングの中において、最も数が釣れる釣りの一つで1日100キャッチも夢ではない釣りです。
もちろん毎日100キャッチという訳ではありませんが、基本的に数釣りが楽しめる釣りで、だからと言って小型ばかりではなく80アップのシーバスが釣れる可能性もあります。
真冬にこんなに釣れる釣りが、東京湾という非常に近くのフィールドで出来るという事を是非体験して欲しいです。
専用タックルがなくても、バスタックルやボートシーバスタックルのベイトがあれば楽しめる釣りですので、是非一度チャレンジしてみてください!