エラ洗いとは?
エラ洗いとは針にかかった魚が口を開けてジャンプして首を降る動作のことを言います。
文字通り、エラを洗おうとするように見えるその動作から名付けられました。
バスやシーバスなどの魚にこの行動がよく見られ、フックオフや身切れなど、バラシの大きな原因になります。
魚がエラ洗いをする理由 ※諸説あり
昔は…
筆者が少年時代に読んでいた釣りの本には、エラ洗いについてこう書いてありました。
・口に掛かったフックを外すため、ジャンプして首を振る
・鋭い鰓蓋(エラブタ)でラインを切るためにエラ洗いをする
そう学んだ筆者は少年時代にその説を信じてきました……が、釣り歴を重ねていくと、魚がそこまで考えてエラ洗いをしているようには思えなくなりました。実際、現在では別の説が一般的になっています。
現在はというと…
魚は捕食したものが明らかに異物だと気が付いた時に吐き出そうとします。この行為がエラ洗いだと言われています。
つまりルアーを異物だと認識して口の中、または胃の中から出そうと首を振るのです。
水中でも嘔吐行為をしている
エラ洗いとは空中で首を振る行為のことを指しますが、ルアーを吐き出そうとする行為は空中のみで行なっているわけではありません。魚は水の中でも顔を振ってルアーを吐き出そうとします。
嘔吐行動をジャンプしながら行った時に、結果的に遠心力が働いてルアーが外れやすくなってしまうのがエラ洗いで、人間から見ると魚が意志を持ってルアーを外そうとしているように思えるわけです。
口の中に針が刺さっていない=エラ洗いをすることがほぼない
不思議とルアーのフックが口の中に入らず、外掛かりした場合はエラ洗いをすることは少なく感じ、ただ走る&潜るの抵抗をみせます。
口の中に異物が入っていないため、嘔吐行為を行う必要がないためと筆者は考えています。
エラ洗いを「させない」ためにできることは?
☝︎エラ洗い直前のシーバス。この状態になったらエラ洗いをさせないように対処するのが正解。
ルアーが口の中に掛かり、それを異物だと判断した魚は嘔吐行動をとるというお話をしました。
その嘔吐行動がジャンプしながら空中で行われるのがエラ洗い…つまりエラ洗いをさせない=ジャンプをさせないという考えがあります。
対策①:ゴリ巻き ※魚が小さい場合
ラインブレイクの心配がないような小さな魚の場合はゴリ巻きが最もオススメです。
首を振らせる前にテンションを掛けてしまう。無用に首を振らせないことがエラ洗い対策の最善策です。
対策②:ドラグを絞めすぎない
デカイ魚、よく引く魚に上記のゴリ巻きは逆効果です。
ハイテンションのファイトは魚が横や下に走ることができず、力の逃げやすい上方向にジャンプすることが多々あります。
ジャンプはそのままエラ洗いに繋がるので、適度なドラグテンション設定で横に走らせることがエラ洗い対策には有効です。
対策③:ロッドを寝かせる
ロッドを寝かせたり、水中に突っ込むことである程度ジャンプを阻止・又は軽減することができます。
魚が飛びそうになる前にロッドを寝かせることがおすすめですが、写真のように飛び出した瞬間にロッドを倒してもエラ洗いの軽減に繋がります。
対策④:ナイロンラインを使う or ナイロンリーダーを長くとる
たとえばPEラインを使っているならナイロンリーダーを長く取ることによって、魚へかけるテンションが減少します。
暴れる力を抑え、水中でなるべく魚をバテさせることで、エラ洗いをされるリスクを軽減することができます。
エラ洗い「されたら」どうする?
対策①:遠距離なら「とにかく巻いてテンションを保つ」
エラ洗いをされるとラインのテンションが抜けます。テンションが抜けた状態でルアーに遠心力が掛かってしまうのでフックアウトに繋がってしまうのです。
釣り人ができる対策はとにかく巻くこと。これにつきます。テンションを掛け続けることができれば、ルアーが外れるリスクがグンと減ります。
この時、可能な限りロッドを寝かせながら巻き続けると良いでしょう。
対策②:近距離なら「ロッドとラインを90度に保ち水上に魚の顔を出す」
近距離でエラ洗いをする場合、ロッドとラインの角度を90度にして魚の顔を水上に出しましょう。
足元で糸を張っていればエラ洗いをされてもテンションが抜けることはなく、フックアウトをすることは殆どありません。
同時に魚の体力も奪うので、エラ洗いが収まればすぐにランディングに移る事ができます。
※重いルアーはフックアウトしやすいので注意
ビッグベイトやメタルジグなどの自重があるルアーは、遠心力が強く働くため、エラ洗いされた時に外れる可能性が高まります。注意が必要しましょう。
エラ洗いの対策を知ってバラシを軽減しよう
ルアーフィッシングにおいて興奮が最高潮に達する瞬間でもあるエラ洗いは、同時にバラシの原因にもなる行為です。
そんなエラ洗いも正しい対策を知って対処すれば無念のフックアウトは避けられるでしょう。
ライタープロフィール
ビックリマン高田
海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。国内の釣行はバスがメインですが、GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。琵琶湖のモンスターバスフィッシングが得意分野です。年間釣行日数は300日。
Always had high hopes.
I wanted Monsters,I want Monsters…
Put my past Trophy’s .I vie for new Trophy’s.2019:5100g
2020:5110g
2008:4800g
2019:4600g#sences#transcendencejp pic.twitter.com/DbNIWc6LNH— ビックリマン高田雄介 (@bikkurimantkd) April 7, 2020