バスタックルでロックフィッシュを狙う
スティーズ、ロードランナー、クランクベイト、ブレードベイト。
一目でバサーを彷彿とさせるロッドやルアーたちですが……。
実はこれ北海道で釣りを楽しむロックフィッシャーが愛用するアイテムなんです!
バスタックルでロックフィッシュを楽しむトーナメンター
玉川さん
ロックフィッシュトーナメントでの数々の実績を誇る北海道のトップトーナメンター。
POCでの優勝経験はもちろん、日本一を決めるスーパーロックフィッシュの舞台に2017年から3年連続で出場しました。
ロックフィッシュの定番であるワームでの釣りはもちろん、バスロッドやハードベイトを使った釣りで爆発的な釣果をあげています。
バスタックルをロックフィッシュに流用するときのポイント
まずは玉川さんにバスタックルをロックフィッシュに流用するときのポイントを伺ってみました。
バスタックルは細分化された豊富なラインナップが魅力の1つです。
ロッドやルアー選びをこだわることで、ゲーム性の高いロックフィッシュゲームを楽しめそうです!
フィールドの水深に対して1/5〜1/4以深のレンジを引けることがポイント
ロックフィッシュは海底につきやすい魚なので、フィールドの水深に対して1/5〜1/4以深のレンジを引けることが大切なポイントです。
バスルアーではじめてロックフィッシュを狙う方はルアーの種類よりも引けるレンジに注目してみましょう!
6.10フィート以上8フィート未満のベイトロッド
ロックフィッシュはストラクチャーにタイトにつきやすい魚であるため、ロッドは長めがおすすめです。
定番レングスのなかでは、6.10フィートであればロックフィッシュでも快適に扱えそうです!
また、ベイトリールの淡水専用モデルは腐食の原因になるためリール選びは注意が必要です。
やや太めのラインセッティングが大切
ロックフィッシュとのファイトは根ズレのリスクが高いため、ラインはフロロカーボンでやや太めのラインセッティングがおすすめです。
巻物を中心に扱いたい方はフロロカーボンの10ポンド以上を目安に考えましょう。
実釣編
今回は玉川さんのホームフィールドでバスタックルを使ったアイナメ狙いに挑戦しました。
僕も取材に同行しながらバス用のハードベイトを使い、壁際のアイナメを狙っていきます!
壁際をテンポよく探る
バスタックルを使ったハードベイトゲームでは防波堤の壁際がメインエリアになります。
玉川さんは朝まずめのゴールデンタイムを逃すまいとテンポよく壁際を探っていきます。
魚の反応に合わせてルアーをローテーションするために、バスタックルは常に2本携帯しています。
ジャークベイトで待望のファーストフィッシュ
取材を開始して30分
朝まずめのゴールデンタイムに待望のファーストフィッシュ。
ジャークベイトのフロントフックに、がっつりとバイトしたアイナメです。
ロックフィッシングはバスに負けない、エキサイティングな釣りも楽しめます!
ルアーローテションで魚の状況を紐解く
アイナメは釣れたものの、魚の状況が掴みきれない玉川さんはすぐにルアーをローテーションします。
クランクベイトの早巻き、バイブレーションのリフト&フォールといった様々なアプローチでアイナメの状況を紐解いていきます。
早いスピードやアクションに反応する個体が多いという仮説に辿りつき、残り時間でビッグフィッシュを狙います。
グッドコンディションのアイナメが登場!
玉川さんの仮説から導きだした答えは、ジャークベイトの早巻き!
深いレンジを素早くトレースできる、スティーズミノー 125 EX SP DR をセレクトし、スピード感のあるただ巻きでアプローチします。
自分なりの答えを信じてひたすら壁際を巻き続けること約1時間。
待望のビッグフィッシュが顔を表しました!
ジャークアクションでは30センチ前後の間隔を空けながらチェイスしてきた魚が、早巻きで一瞬にしてバイトに持ち込めました。
同じくミノーの早巻きに挑戦した僕は
玉川さんにアイナメの状況を聞きながら、僕もハードベイトでのアイナメに狙いに挑戦!
ルアーのスピード、レンジはもちろん、キャストやトレースコースといった繊細なテクニックを伺うことができました。
釣果にこそ結びつけることはできませんでしたが……。
バスタックルを使ったハードベイトゲームを煮詰めていくと、たくさんの釣り方に応用できそうです!
魚の生態とシーズナルパターンに合わせたルアー選び
ハードベイトはシーズンやフィールドによって、ルアーがハマる要素が大きく変わります。
ルアーの持っている要素を、魚の生態とシーズンに合わせることでアイナメだけではない様々なターゲットに応用できます!
レンジ・スピードなどに合わせてルアーがチョイスできる点も、ルアーが細分化されたバスタックルならではの魅力です。
夏を目前にした低活性なシーズナルパターン
今回の釣行では季節の進行に伴う水温の急上昇で、ルアーに反応しても食い切らない傾向が見られました。
そのため、3メートルより上のレンジで、ベイトフィッシュを捕食する大型のアイナメに絞って釣りを展開しました。
玉川さんはベイトフィッシュが目の前から逃げるようなイメージで、アイナメに迷ったり考える暇を与えないアプローチを心がけていました。
スピード感のある釣りに対応できるルアーセレクト
初夏のシーズナルパターンでは早さに反応する個体が多いことから、スピード感のあるを釣りを意識しました。
マックスサイズである50センチのアイナメは、ミノーのスピード感がハマってキャッチできたまさに渾身の一本と言えます。
また、クランクベイトの早巻きやバイブレーションのリフト&フォールなど、釣果全体のキーポイントにもなりました。
シーズンに合わせたルアーチョイスでビッグフィッシュをゲット!
写真はデビルスイマーシャッドとグリムスイマーで釣れたグッドコンディションのアイナメです。
北海道の春シーズンはスローでブリブリと動くスイムジグが、大型のアイナメに抜群に効くシチュエーションもあるそうです。
今回はスピード感のあるアクションに軍配があがりましたが、シーズンによって傾向が異なる点もルアーフィッシングの面白さです。
今回使ったタックルはこちら
玉川さんのロックフィッシュゲームの右腕になっているタックルを紹介します。
ロッド:ダイワ スティーズ 7011H/MHFB-SV ハリアー
軽さとハリ感は、撃ち物はもちろん、スイムジグやバイブレーションも扱えるマイルドさも兼ね備えており、ロックフィッシュでも活躍しています。
ダイワ スティーズ 7011H/MHFB-SV ハリアー
自重:108g
継数:2本
仕舞寸法:180cm
ルアー重量:7-35g
リール :ダイワ スティーズ 1016SV-SHL
ロッドとのバランスがとれる軽さとキャスト時のトラブルレスは、テンポを求められる釣りで集中力を切らさずにキャストし続けられます。
ルアー:ダイワ スティーズミノー 125SP EX DR
バランスを崩しにくい安定した泳ぎは壁際をタイトに引くことができます。今回の釣行では最大魚となる50センチクラスのアイナメをキャッチしました。
ルアー:シグナル デビルスイマー シャッド 5inch
マテリアルの柔らかさと特徴的なディテールはスローでボリューム感が効果的な春のアイナメに実績があります。
ルアー:レイサム グリムスイマー 3/8oz
水を受け流しつつも、引き抵抗を感じやすいため、トレーラーの動きを活かしながら深場での釣りを展開できます。
バスタックルで全国の魚を狙ってみる!
玉川さんはバスタックルを使ったハードベイトの釣りを、他の釣りにフィードバックさせることで釣りの精度を日々高めているそうです。
ミノー、バイブレーション、ブレードベイト、スイムジグ。
ルアーのポテンシャルや特性を見極めることで、ロックフィッシュはもちろん、様々な魚種に応用できそうです。
バスタックルが手元にある方は、他魚種を狙った釣りに挑戦することで、魚に対する新たな発見がたくさんありそうです!
ライタープロフィール
北海道でロックフィッシュをメインに釣りを楽しむ道産子ライター。
玉川さんはロックフィッシュトーナメントをきっかけに出会った釣り仲間で、毎週のように釣行を共にしています。
様々な想いやスタイルを持った釣り人との出会いは、アングラーやライターとしてのモチベーションにもなっています。