アナハゼについて
今回は私達の名前の由来にもなった愛すべき生物、アナハゼの生態についてご紹介します!
アナハゼは日本全域の浅瀬に生息している平均で18センチほどの海水魚で
「ハゼ」という名前がついていますが、実際はカサゴ目カジカ科アナハゼ属の魚です。(ハゼはスズキ目ハゼ亜目に属する魚)
尾びれの湾入がなく、全体的にまだらな褐色系の色をしていますが
個体によってお腹や口元が色鮮やかなエメラルドグリーン(青緑)色をしているのが最大の特徴です。

普段は甲殻類や小型の魚を餌にしているアナハゼですが性格は非常に好奇心旺盛で、動いているものであればほとんどの物に興味を示します。
ギザギザの歯が生えた大きな口を使って、自分と同じくらいのワームにも果敢に食べて来るため
ルアーフィッシングのターゲットとしても人気があり、水面付近でアナハゼが捕食してくるのを見ながら釣るのは、他の釣りとはまた違った楽しさがあります。
生息域
南日本に分布するといわれるアナハゼ。青森~長崎県までの浅い沿岸や岩礁域に広く生息しています。
釣りの主なポイントとしては、浅瀬の沿岸礁域やタイドプール、海藻帯など。
1年を通して釣ることが出来ますが、筆者の住む東北地方では初夏頃からよく目にすることが出来ます。
11月頃に産卵シーズンを迎えますが、アナハゼは普通の魚と違って生殖突起を持ち、雌の体内で受精を行うことで知られています。
アナハゼを釣ってみよう!
そんなアナハゼを実際にルアーを使って釣ってみましょう!
今回狙うポイントは防波堤のヘチや、浅くなっている箇所です。
このように貝や岩、海藻などが沢山ある所がポイント!
アナハゼは岩の隙間や海藻の影に隠れていることが多く、近くを動かしていると中から飛び出してきます。
良さそうな場所があったらチョンチョン動かしてみて、居なかったら少し移動しての繰り返しです。
アナハゼ釣りではシビアな動きなそこまで必要ありません。
ルアーに気付けばとりあえず出てきて興味をしてしてくれるので、まずはアナハゼに気付いてもらえるように動かしましょう!
そんな感じでワームをチョンチョン動かしていると……
やったー!見事アナハゼをゲット!
海藻の中に隠れていた所から飛び出して食べにきてくれました。
茶色い海藻にいたのでこの子は全体的に濃い茶色をしていますね。
続けてプラグでもヒット!
口に収まりきらないほどに咥えています。まさにアナハゼのアグレッシブさを表していますね(笑)
そしてこちらは口元のエメラルドグリーンが綺麗な個体です。
並べて見ると色の違いは一目瞭然。
この色の違いは、種類が違うものでも、毒があるものでもなく。生息環境に合わせた保護色です。
同じ漁港でも釣れた場所によって色が違うのは観察していても面白いですね!
こちらはガチャガチャのおもちゃワームで釣れたアサヒアナハゼ。アナハゼには実に様々な近縁種が存在します。
オススメのタックル
アナハゼは比較的浅瀬で釣ることができるので、タックルはアジングやメバリング用として売られている
ライトソルトゲームのものがオススメです!
ロッド
シマノ スピニングロッド ルアーマチック S76UL 7.6フィート
自重(g):90
継数:2本
仕舞寸法:117cm
ルアー重量(g):0.8-12
ルアーマチックは比較的安価で、幅広い魚種を狙うことができる竿です。
その性能をまとめた記事も過去に書いているのでご覧ください。
リール
シマノ(SHIMANO) 17 サハラ C2000S 03624
自重(g):220
実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg):2.0/3.0
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):66
リールも小型のものがオススメです。
アナハゼ専用リールと考える必要はないので、メバルやアジなど兼用で使えそうなものを考えるといいでしょう。
ワーム
ワーム、ジグヘッドもアジメバル用で構いません。
アピール力の大きい、小さいけれどよく動くようなワームがいいでしょう!
プラグ
プラグも小型でアピール力があればしっかりと反応してくれます。
アナハゼのお味は!?
せっかくなので今回は釣れたアナハゼを食べてみましょう!
市場に出回ることのない魚なので、ほとんどの人が口にすることのないであろうアナハゼ。
一体どんな味がするのでしょうか……?
まず料理の前に、アナハゼは鱗を持っておらず代わりに粘膜が身体を覆っています。
そのため、まずは塩で洗って身体のぬめりを取ることをオススメします。
また写真の部分に小さいですがトゲがあるので、洗っている時に刺さないようにお気をつけください!
以上のことを注意しながら、捌いてみると……
なんじゃこりゃ!青緑色の身だ!!
なんと身までもがエメラルドグリーンの色をしていました。
少し食欲が落ちそうな気もしますが、毒ということではないのでこれを小さく切り身にして
世にも奇妙な緑色をしたアナハゼの刺身の出来上がり!
もう1匹も捌く
もう1匹の茶色の個体を捌いてみると、こちらは全然色がついていません。
うーん。不思議!
ということでこちらはカリッと揚げて唐揚げにしました!
骨の部分も念入りに揚げて食べられるようにしていただきましょう。
実食
それでは出来上がったこの2品を食べてみましょう。
気になるお味は……?
美味い!!!!
あっさりとしていて臭みも少なく、見た目の色に反して食べやすい味でした。
強いていうなら若干水っぽい所でしょうか。
沢山数を釣ることが出来れば、まとめて持ち帰って食べてみてもいいですね!
ちなみに私達が個人的にオススメするのは唐揚げです。
小さめで食べやすく、骨も塩をまぶして食べるとおつまみ感覚でボリボリ食べれるのでぜひ試してみてください。
アナハゼは釣り初心者の味方!
釣り経験者からは”外道”として扱われがちなアナハゼですが、釣れない時、新しい場所で初めて釣れてくれる癒しの存在も彼だったりします。
初めてルアー釣りに挑戦してみたい人にもぴったりの魚ですので、ぜひ皆さんもアナハゼフィッシングをお楽しみください!
それではまた!