【伝説の名機】ダイワ「05イグジスト」をリールマニアが振り返る。

2020/02/05 更新

数あるスピニングリールの中でも、“名機”の呼び声が高いダイワ「05イグジスト」。そもそもどんなリールだったのか?一体なにが凄いのか?今なお熱狂的なファンが多い05イグジストをリールマニアが振り返ります。


アイキャッチ画像撮影:TSURI HACK 編集部

“伝説のリール”を振り返ろう。

05イグジストの画像
「傑作スピニングリールは?」と聞かれたら、間違いなく思い浮かぶのがこのリール。そう、2005年に登場した初代イグジスト。

発売開始から10年以上が経っても、中古市場で定価以上の価格で流通していたこともあり、まさに“伝説のリール”といえるでしょう。

では、なぜ05イグジストは今なお多くのアングラーを魅了しているのか?

今回は、リールマニアが05イグジストを振り返ります。

前衛的だったスペック

とにかく軽かった

05イグジストの画像
05イグジスト2506の自重は190グラム。今でこそミドルクラス程度の軽さですが、当時としては最軽量。

当時のライバルである07ステラ2500Sが230グラム、09ツインパワーmg2500Sでも215グラムと、圧倒的な差がありました。

金属ボディ・ローターで剛性と感度が抜群

05イグジストの画像
1003番のみCFRP(炭素繊維強化樹脂)ローターを搭載していますが、それ以外の番手はマグネシウム製ボディ・ローターを採用。

そのため、金属素材の良さが全面に出た、剛性と感度が非常に高いリールに仕上がっていました。特に感度に関しては、今なお超一級であると言えます。

12モデル・15モデルはザイオンボディ・ザイオンローター、18モデルは金属ボディ・ザイオンローターなので、05イグジストは唯一の金属ボディ・金属ローターのパッケージングなのです。

大口径のドライブギアを搭載

05イグジストの画像
前身のトーナメント エアリティ・TD-Zシリーズから全面刷新を図った05イグジスト。

ギアを支えるエンジンプレートの採用などにより、今までのリールよりも大きなドライブギアを搭載することが可能になりました。

これによって今までの弱みであった巻き上げトルクの少なさを解消、耐久性を伸ばすことにも成功しています。


派生モデルも多かった

05イグジストの画像
05イグジストの特徴として、多くの派生モデルを産んだことが挙げられます。ここでは、それらの派生モデルを紹介しましょう。

イグジスト スティーズカスタム

出典:Amazon
バスフィッシングに特化したチューンを施したモデルで、2004と2506がラインナップされました。

フロロラインに特化したTYPE-R仕様のスプールとラインローラー、マグネシウム製ハンドルが搭載されています。

イグジスト ネイティブカスタム

出典:Amazon
渓流ミノーイングに適したハイギア仕様のモデルで、ラインナップは1003Hの1番手のみ。

ギア比は5.2(巻上げ長64センチ)なので、現代のハイギアと比較すると時代を感じさせます。派生モデルの中でも極端にタマ数が少なく、レア度が高い1台です。

イグジスト ハイパーカスタム

出典:Amazon
ソルティガなどが搭載している、超硬質なC6191素材で作られた「ハイパーデジギア」を搭載したモデルです。ラインナップは2004、2508、3012の3番手。

通常のモデルよりも耐久性が大幅に高く、ギアが馴染めば他の追随を許さない滑らかな巻き心地を見せます。ただし、馴染むまではゴロつきとノイズがあり、馴染むまでに長い時間を要しました。

イグジスト ハイパーブランジーノカスタム

出典:Amazon
イグジストハイパーカスタムのシーバス仕様で、2508Rの1番手のみが発売されました。

3000番ボディに2500番サイズのスプールとローターを組み合わせた「Rカスタム」仕様です。

リールマニア的・05イグジストのココが凄い!

巻きのトルクの少なさからくる感度

05イグジストの画像
前身の機種からギアを大型化したものの、現行のリールと比べれば圧倒的に巻きトルクが少ないことが特徴です。

そのため、小さなアタリや水中の違和感をリールを通して捉えることができます。

現行のリールよりもギア比が低く、接触防水機構が入っていないため、巻きが軽くて感度が高いことが最大の長所です。

現代のエリアトラウトのトーナメンターが未だに05イグジストを多用している事実は、感度の高さを物語っていると言えるでしょう。

メンテナンス性の高さ

05イグジストの画像
マグシールド搭載以降のダイワ製スピニングリールは、ユーザーがメンテナンスをすることができません。

一方05イグジストは、マイナスドライバーとプラスドライバーのみでほとんど分解でき、ボディカバーを外すだけでギアグリスを挿すこともできます。

チューニングによる伸びしろが大きい

05イグジストの画像
05イグジストはノーマルでも素晴らしいリールですが、チューニングをすることでさらに高性能化されるリールです。

ベアリングを高精度なものに交換したり、オイル・グリスを変えたり、パーツ間のクリアランスを調整したりすることで、さらに高感度化されます。

それゆえに、有名アフターサービスメーカーでチューニングされた個体は、中古市場でも超高額で取引されています。

05イグジストの欠点

05イグジストの画像
名機05イグジストにも欠点はあります。それはドラグです。同年代で比較すると、ドラグ性能では04ステラや07ステラに分がありました。

少々極端な表現をすると、「出るか止まるか」といった性格が強く、ドラグが一気に滑るようなフィーリングです。

チューンを施すことで幾分解消することはできますが、現代のリールに慣れた方にはお世辞にも高性能だとは言えません。


中古購入時の注意点

ラインローラーの固着

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塩ガミなどの要因でラインローラーが固着している個体が非常に多いです。完全に固着している場合、ベールごと交換になってしまうケースも。

また、交換パーツも少なくなってきているので、最悪の場合は修理不能になってしまいます。

購入を検討する際は、必ずラインローラーを爪で回して動作確認をしてください。

ゴロ感

05イグジストの画像
ギアがゴロゴロしている個体や、巻いた時にシャリシャリ感がある個体は避けた方が無難です。

新品ギアなら馴染んでいない可能性もありますが、摩耗による違和感ならば消えることはありません。

ギアは高額かつパーツ注文ができないため、修理費はかなり高額になります。

ベール下がり

05イグジストの画像
通称「ダイワ病」とも言われているベール下がり。05イグジストも例外ではなく、かなりの確率でベールが下がっています。

ベールが下がると糸がヨレ、スプールに綺麗に巻かれず、ライントラブルの原因に。

少し下がっている程度なら問題はありませんが、極端に下がった個体は避けるべきでしょう。

05イグジストユーザーの声

05イグジストの画像
ここからは、TSURI HACK内の05イグジストファンである編集部しみけんが使用感をお届け。

現役で使っている2004とハイパーカスタム2508をそれぞれインプレします。

イグジスト 2004

05イグジストの画像
ソルトライトゲームやエリアトラウトで主に使用しています。お気に入りのポイントは、何と言っても「巻き出しの軽さ」。

現行のハイエンド系リールも使ってみましたが、フェザータッチでハンドルが回るような感覚は05イグジストならでは。

たしかにドラグ性能は良いとは言えませんが、70アップのシーバス程度なら3ポンドリーダーで難なくキャッチできますよ。

イグジスト ハイパーカスタム 2508

05イグジストの画像
こちらはエギング・シーバス・ライトショアジギングでよく使っています。魅力は、オリジナルモデルに無いしっとりとした巻き心地です。

こちらもとにかく回転レスポンスがいいので、エギやジグをクイックに動かすことができます。

剛性が高くて壊れる気配はありませんが、ハイパーデジギアは異常に高く(なんと¥18,000!)、故障を想像するとゾッとします。

いい個体に出会えれば……

05イグジストの画像
発売から15年が経っても、まだ輝きを放つ05イグジスト。“伝説のスピニングリール”の名にふさわしいリールだと思います。

今後のメンテナンス事情などを考えると、安易に「ぜひ買ってください」とは言えませんが、それでも一度は触って欲しいリールです。

もし、状態のいい個体に出会えたら、購入を検討してみてもいいのではないでしょうか。
撮影:TSURI HACK 編集部

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佐藤 稜真
佐藤 稜真

TSURI HACK随一のリールマニア。特にスピニングリールをこよなく愛する気鋭の若手ライター。

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