高級魚アマダイを釣ろう!
アマダイは水深30〜150m程度の砂底生息する魚で、角ばった頭が外見上の特徴です。
漢字で「甘鯛」と表記しますが、いわゆる“あやかり鯛”の一種で、タイの仲間(タイ科)ではありません。
アマダイは一般的に高級魚として知られ、水揚げが多い若狭湾周辺では「ぐじ」と呼ばれていて京料理にもよく用いられます。
そんなアマダイは船釣りでも人気のターゲットです。市場にはアカアマダイ・シロアマダイ・キアマダイの3種が出回りますが、釣りの対象になるのはアカアマダイ。
本記事では、元釣具屋の筆者がアマダイ釣りのタックルや仕掛け、釣り方を解説します。
アマダイ釣りのタックル
まずはアマダイ釣りのタックルを紹介します。
竿
アブガルシア 黒船 アマダイ KADC−210M
竿は7:3調子もしくは8:2調子で、50号前後のオモリ負荷のものを選びましょう。
操作が多い釣りなので長さは2m前後が扱いやすいです。
アマダイ専用竿がおすすめですが、ライトゲーム系ロッドや汎用船竿、タチウオテンヤロッドなども代用できます。
リール
ダイワ リール レオブリッツ 200J
60号前後の重たいオモリを使うため、回収が楽な電動リールがおすすめです。
PE2号が200m巻けるサイズが適しており、シマノは400〜800番、ダイワは200番サイズが最適。
水深50m程度までの浅場、40号以下の軽いオモリを使う場合は手巻きリールでも問題ありません。
ライン
サンライン シグロン PEx4 200m 2号
道糸はPEラインの2号前後を200m巻いておきましょう。
それに6号程度のショックリーダーを1ヒロほど結束してください。
アマダイ釣りの仕掛け
ここからはアマダイ釣りの仕掛けを解説します。
胴付仕掛けを用いることもありますが、天秤仕掛けを使用するのが一般的です。
仕掛け
ダイワ 快適アマダイ仕掛 KP SS
各メーカーからアマダイ専用の仕掛けが発売されています。
潮が緩い場合は、仕掛けがフワフワと漂ってアピールするフロート付きのものがおすすめです。
ただし、フロートがあると潮が速い時に仕掛けが安定しないため、流れが速い状況はフロート無しの仕掛けを選びましょう。
天秤
清光商店 半円月天秤 30cm 3本入
天秤は30〜40cmのサイズがおすすめです。
長過ぎると扱いにくく、短過ぎると仕掛けが絡みます。
シンプルなもので十分なので、ロストした時に備えて複数用意しておいてください。
オモリ
ダイワ 快適船シンカーS 60号
オモリは各遊漁船が指定する号数を選んでください。
60号前後を使うエリアが多いですが、釣行前に問い合わせて確認しておきましょう。
形状に関しては、六角や丸型のオモリが砂煙を巻き上げやすく、着底時のアピール力が高くなるのでおすすめです。
アマダイ釣りのエサ
エサはオキアミもしくはホタルイカを使いますが、基本的にはオキアミがメインです。
オキアミは尾羽をカットして尻尾から通し刺し、ホタルイカは頭の部分か胴の先端にチョン掛けします。
アマダイの釣り方
着底後にゆっくり竿をきき上げ、しばらく止めるのが誘い方の基本です。
上げた時や止めた時にアタリがなければ、竿先をスッと下げてオモリを再度着底させます。
この時、オモリを勢いよく降ろした方が着底時に砂煙を派手に巻き上げられ、アマダイに強くアピールすることが可能です。
アマダイが食うと竿先にコツコツっとした小さいアタリが出るので、大きな幅でしっかりアワせましょう。
天秤仕掛けはアワセが伝わりにくいため、しっかりとアワせることが重要です。
アマダイのおすすめ料理
釣れたアマダイをさまざまな調理方法で堪能してみました。
素材が優秀なので、どんな料理でも美味しいです。
刺身は上品な白身で癖がなく、美味。
ただし、アマダイの身はやや水っぽくて柔らかいため、一工夫加えるとさらに美味しくなりそうです。
ということで、昆布で切り身を挟んで昆布締めにグレードアップさせてみました。
適度に水分が抜け、身の旨味が凝縮された感じに。昆布の旨味も相まってとても美味しいです。
シンプルな塩焼きも美味しいです。よく焼けば鱗ごと食べられます。
ふわっとした食感と上品な旨味が絶妙。
鱗ごと揚げる松笠揚げもおすすめ。
身の面に少しだけ片栗粉をふって、素揚げにします。
鱗のパリッとした食感と身のフワッとした食感のコンビネーションがたまりません。
個人的に一番美味しいと思うのが酒蒸しでした。
軽く塩を振って酒で蒸すシンプルな料理なのですが、これが最高に美味い!
アマダイの上品さを上手く引き出してくれます。
残った部分はあら汁に。いい出汁が出ます。
この他にも、クセが少なくて上品な甘味のあるアマダイはいろんな料理で楽しめそうでした。
ちなみに、京都ではフレンチに用いられることも多く、ポワレやムニエルとも好相性です。
アマダイ釣りは難しくない!
一見難しそうでマニアックな釣りですが、狙う場所は底付近だけなので、釣り方もシンプルで初心者の方でも釣りやすい魚だと思います。
釣りが楽しいのはもちろん、食べると絶品なので、ぜひアマダイを狙ってみてくださいね!
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。