弓角で青物釣りを攻略
秋のライトショアジギングが大好きなTSURIHACKライター小林です。
大好きな青物が簡単に釣れる時期になり、必然的に釣りに行く回数が増え、それなりにいい魚が釣れております。
……とは言え、青物を釣ること自体が簡単な時もあれば、恐ろしく難しい時もあるのが実情だったりします。
今回はそんな青物を攻略するための、ひとつの引き出しとして覚えておくと良いアイテム『弓角』(ゆみづの)を紹介します。
弓角(ゆみづの)とは?
魚種無制限ルアー?
弓角はルアーフィッシングをしている方だと知らない方も多いかもしれません。知っていても、使ったことが無いという方もいることでしょう。
かくいう僕も、この弓角の存在を知ったのはここ数年のこと。「こんなルアーがあったのか!」と感動したものですが、じつはこの弓角、餌木と同じく日本の伝統疑似餌。
ハマチ、サゴシ、スズキ、メッキ、サバ、アジと……。フィッシュイーターであればどんな魚でも対象魚としてしまう魔法のルアーです。
ヤマシタ 弓角 サーフ弓角II
マイクロベイトのような湾曲ボディ
サイズは4〜5cm程度のマイクロベイトを意識したモノが多く、物によっては8cmぐらいの大きなサイズまで販売されています。
弓角自体は非常に軽く、魚がモチーフとしたプラスチックの湾曲ボディ。水中でクルクルと回転して魚を誘う仕組みです。
漁具生まれのシンプル構造
今も昔も漁師さんがボートに乗り、弓角でトローリング漁をしているのをたまに見かけます。それと同様。アングラーは堤防やサーフから同じ要領で弓角で釣ることができます。
昔の漁師さんは牛やクジラの骨を使って作っていたそうな。僕も一度自作してみたいと思っている所です。
構造は至ってシンプル。先端に穴が開いており、それにラインを通し、「小間結び」するだけです。
シンプルな構造ゆえ、強度は抜群。ハマチぐらいならガンガン釣ってもすっぽ抜けの心配はありません。
弓角の仕掛け
弓角は軽すぎるため、単体で使うことはまずありません。
遠投して威力を発揮するモノなので、必ず間にオモリとなるモノをかませます。
遠投マウス
弓角を使ったサーフトローリングのセットとして知られているのは『遠投マウス』。ちょっぷりふざけたネーミングに聞こえますが、これがこの釣りには欠かせないアイテムなのです。
遠投マウスはフローティング(浮く)とシンキング(沈む)がありますが、僕は前者のみを使っています。
ヤマリア 遠投マウス2 フローティング 20号
弓角の仕掛け。ショックリーダーにオモリとなるモノを付け、更にショックリーダーを入れ、その先に弓角をセットするといった感じです。
マウスの耳となる部分が水流を受けることで、ナブラのような波動を演出します。「マウスで魚の活性を上げ、後方でクルクルと回転している弓角で食わせる」という、なんともよくできた仕掛け。
マイクロベイトを食っている時や、ナブラが起きている時に直撃してやることで、ほぼ間違いなく一撃で釣れます。メタルジグなどでは、反応しなかった魚が釣れるのです。
ジェット天秤
沈ませて使いたい場合には、遠投マウスの代わりにジェット天秤も使えます。こちらの方が使い勝手が良いため、僕はこちらを使うことが多いですね。
富士工業 ミニジェット天秤
こんな感じにまとめておけば、ナブラが湧いた時にすぐに仕掛けを準備することもできますね。
サーフで釣りをしていると、メタルジグなどのルアー用と弓角用と2本準備している人も見かけます。
弓角のストックはこんな具合にまとめています。
弓角は朝夕のマズメ時に威力を発揮することが多く、時間やタイミングもかなり重要。準備する時間も惜しかったりするので、予め自宅で仕込んでおくと便利なのです。
メタルジグで代用するのもあり!
ちなみに、ジェット天秤の代わりにメタルジグを代用することもできます。
ルアーに慣れてしまっていると、遠投マウスやジェット天秤の扱いに煩わしさを感じることも多くあるため、弓角を試してみたい方はメタルジグから始めてみると良いかもしれませんね。
▼メタルジグはやっぱりダイソーがコスパ抜群です(笑)
弓角のタックルはルアー用で代用
タックルはライトショアジギング用のモノを使ったり、エギング用のモノを使ったり……狙うターゲットによって柔軟に変更しています。
基本はエギングロッドで十分なイメージですが、遠投がとにかく重要ですので、遠投できる長めのタックルを使うようにしましょう。
サーフで使えばこの通り
広大なサーフで弓角を引きまくる人たちがいる中、同様に投げてみます。すると……
「ガツーン!」と良型のハマチがヒット。ジェット天秤を使って表層付近の高速巻きで、後ろからガンガン狂ったように大量のハマチのアタックがあります。
表層にマイクロベイトが入っていればチャンス到来。狂ったように追っかけてきます。
そこはさすが漁具生まれ。フックは思っている以上に頑丈です。ラフファイトをしても、壊れる心配はほとんどありません。
ハマればこの通り。1時間ほどでこれだけのハマチが釣れました。爆釣とはこのこと。
お腹を割ってみると8〜10cmのイワシが。
マイクロベイトを食っているタイミングでは弓角、追っているベイトがでかくなったタイミングではメタルジグ。そんな具合で当日は使い分けて釣りを楽しみました。
堤防からも弓角投げてみた
メッキが釣れ始めたタイミングで堤防に行って弓角を引いているとこの通り。サーフからのみならず堤防からでも十分に楽しめます。
他にもサバ、アジ、カマスなどなど、堤防から手軽に釣れる魚にも対応してくれるので、弓角を忍ばせておくだけで、一人爆釣なんてこともあったりします。
まとめ
ライトショアジギングをやっている方で、一度も弓角を試したことの無い方は、試してみたくなったのではないでしょうか?
僕自身、メタルジグでライトショアジギングをしているのを横目に、隣で弓角で釣りまくっている瞬間を見たときは本当に衝撃でした。
特に水面を割って追っかけてくる時の魚の反応を体験したらやめられなくなります(笑)
ライタープロフィール
小林大介
愛知県出身徳島県在住。映像クリエイター、フォトグラファーとして地方の限界集落で活動中。山の猟師でもあり、デジタルとアナログの両極端な生活を楽しんでいます。
海、川、ルアー、エサ釣りと限らず、楽しく美味しい釣りはなんでもトライするのが信条です。
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