エイガードとは
エイガードとは、その名の通りエイの毒棘から足元を保護するために装着するアイテム。海に立ちこんで釣りをするウェーディングの際に、必要な安全装具のひとつです。
海でウェーディングゲームが楽しめるエリアは、毒棘を持つアカエイの生息域と重なっており、誤って踏みつけてしまうことで、毒棘を刺されてしまう事故が発生しています。
毒棘はウエーディングブーツを簡単に貫き、かすっただけでも深く切れてしまうほど鋭利。エイガードは毒棘による被害を低減させることができるアイテムです。
▼ウエーディングゲームに必要なアイテムを紹介している記事です。
エイの毒
アカエイの棘は、尾の付け根にあり毒腺を持っています。この棘に刺されると、タンパク質性の毒が入り込み、数日から長い場合には数週間、激しい痛みと共にひどく腫れ上がります。発熱、頭痛、おう吐などの症状が出ることもあり、時には命にかかわることもあります。棘内の毒はアカエイが絶命した後も残るため、打ち上げられた死体などにも注意が必要です。
▼アカエイを紹介している記事です。
エイガードはなぜ高い!?
エイガードの価格を調べてみると、高価格帯のものが多くあり、その必要性を理解しながらも手を出せない方も多いのではないでしょうか? 購入を検討しつつも代用品や自作方法などを調べる方もいるほど、高価になってしまう主たる理由は、使用されている素材にあります。
スペクトラ繊維
スペクトラ繊維は、鋼鉄の10倍前後にもなる高い強度の炭素分子結合を持ったポリエチレンからできている繊維。紫外線や水、汗などによる劣化も少ない特性があることから、防弾・防刃ベストや軍用手袋などに採用されはじめています。エイガードにスペクトラ繊維を使用するとこで、高い保護性能としなやかさを持った製品を作ることができます。
ケブラー素材
ケブラー(Kevlar)素材は、別名アラミド繊維とも呼ばれる素材。鉄の約5倍の強度を持っています。1970年代には商業的な利用が始まっており、防弾ベストなどの軍用品から、携帯電話の筺体など民生品にも広く使用されています。スペクトラ繊維と同様に、ケブラーを使ったエイガードはエイの毒棘を通しにくい強靭なものとなっています。
生産数量が少ない
エイガードの多くは、非常に鋭い毒棘を通さないよう特殊な素材を使って作られており、生産スケジュールは限定的となってしまいます。また、長靴のような汎用性のあるものとは異なる用途、特殊品であることも生産数量をあげることができない原因となっています。
エイガードの種類
エイガードは、いくつかのメーカーから様々な形状の製品が発売されていますが、基本的には『インナータイプと、アウタータイプ』の2種類に大別することができます。どちらのタイプもエイの毒棘を完全に防ぐことを保証するものではありませんが、被害を大幅に低減させることができます。それぞれの特徴を踏まえた上で、ご自身の好みやスタイルで選んでみてください。
インナータイプ
インナータイプは、靴下のように履き、ウエーダーの中で装着するタイプのエイガードです。足の裏から膝下までの範囲をすっぽりと覆っいつつも、柔軟性も高く動きの妨げを最小限にしています。ただし、ウエーダー自体は保護されておらず、毒棘によって穴が開いてしまうなどの被害は防ぐことができません。
アウタータイプ
アウタータイプは、ウエーダーの外側から装着するタイプのエイガードです。ウエーダー自体を外側から保護しているため、毒棘による破損を防ぐ効果も期待できます。インナータイプに比べ、足の動きに制限が生じてしまい、足裏など保護できていない部分もあるため過信は禁物です。
エイガードおすすめ5選
エイガードの種類は決して多くはありませんが、現在流通しているものの中から、おすすめのものを5つピックアップしてご紹介いたします。エイガードを選ぶポイントとしては『素材・価格・ウエーダーとの相性』などがあげられますので、ご自身に合ったものを選んでみてください。
高い装着感を持ち、動きの制限も極力抑えたアウタータイプ。
ケブラー素材を採用し特殊加工で耐突刺性を高めたインナータイプ。
ケプラー素材で足裏からふくらはぎまでしっかりガードするインナータイプ。
強靭なスペクトラ素材の多重構造を持ったインナータイプ。
中世の鎧のような構造でウエーダーごと保護するアウタータイプ。
ウエーディングは安全第一!
アカエイの毒棘による激しい症状は、立っていることさえ困難になるほど。万一刺された場合の苦痛や損害を考えると、エイガードの価格も決して高いとはいえません。ウエーディングは、岸釣りなどに比べ特に高い安全意識を求められるスタイルです。ウエーディングゲームを存分に楽しむためにも、是非エイガード装着を検討してみてくださいね。