PEラインの交換タイミングとは?
ソルト・フレッシュウォーターと様々なフィールドで使われるPEライン。フロロやナイロンと比べ長持ちしやすいと言われるPEですが、交換のタイミングはいつなのでしょうか?
劣化の原因
交換のタイミングの前に、PEラインを交換しなくてはいけない「劣化」の要因についておさらいしてみましょう。
塩分による劣化
PEラインは、極細のポリエチレン素材の数本の糸を編んで作られます。海で使用すると、その糸の網目部分に塩の結晶が入り、ラインを傷つけます。繰り返し海水に浸かれば浸かるほど、塩分による劣化が進んでいくのです。
摩擦による劣化
キャスト時、ラインがガイドに触れる事により起こる摩擦、ガイド絡みや根ズレなどによる摩擦も劣化の原因の一つです。
PEラインは摩擦に弱く、ラインが水中の岩などで擦れてしまうと、ラインは大きなダメージを受けます。また、ベイトリールにおけるバックラッシュも大きなダメージの要因となります。
PEラインのメンテナンス
PEラインの劣化を完全に防ぐことは出来ませんが、日頃のメンテナンスでPEラインを長持ちさせる事もできます。
真水で洗い流す
釣行後はPEラインを真水で洗い、ラインに着いた汚れや塩分を落とします。この際リールのドラグノブはきつく締め、ハンドルも外さず内部への浸水に気をつけましょう。洗ったあとはタオルなどでふき取り、日光でラインが劣化しないよう、日陰で乾かします。
また、PEラインを空スプールに巻取り、それをバケツなどに溜めた水に1日程度漬け置きし、塩の結晶を取り除く「塩抜き」という方法もあります。
コーティング剤を使う
交換時期の目安
実際の所、ライン交換のタイミングは人それぞれで、使う商品によって、号数によって、釣行頻度や使い方、メンテナンスの有無によっても違いますので、「〇ケ月に1回交換するべき」と断言することはできません。
ただ目安として、ライトショアジギング等をやる人は、1年に1回としている人が多い印象です。また、交換の目安はPEラインの状態を見る事でも知る事が出来ます。
毛羽立ちがないか
PEラインの交換目安の一つにラインの毛羽立ちがあります。PEラインは極細のポリエチレン素材の糸を複数本、編み込んで作られています。ラインが毛羽立つということは、その表面が傷づいており、ラインの強度が低下している状態であると判断できます。
ただ、毛羽立ちを見つけたら全て交換しなければいけない訳ではなく、毛羽立っている所をだけを切れば、続けて使用する事が可能です。そうやって切り進めてメインライン(道糸)が少なくなったら、手前の糸を奥から巻き直す裏巻きをするか、PEラインそのものを交換しましょう。
アワセ切れ・高切れしたら
仮に、目に見える劣化、ダメージのないPEラインでも「アワセ切れ・高切れ」が起こるようになったら、それは確実に交換の時期です。その際、商品名、号数、何回目くらいの釣行で切れたかを覚えておき、次回からは早めの交換するよう心がけましょう。
裏巻きの手順
裏巻きとは、劣化が気になる部分をリールの奥側に持っていき、未使用の部分や比較的綺麗な状態のラインを手前に持っていく作業。ラインを全て巻き替えるよりも経済的な方法です。
用意する物
空スプール×2、高速リサイクラーなどのライン巻取り械。
※他のリールに巻き替えるのであれば、そのまま巻けば裏巻きになります。
リールから空スプールに巻き替える
まず、リールから空スプールにラインを巻き取っていきます。これで、傷んだラインが奥にきます。
もう一つの空スプールに巻き替える
先ほど巻き取ったラインを、さらに別の空スプールに巻き取っていきます。この作業を行うことで、また傷んだ部分が手前に出てきます。
リールに戻す
2つ目の空スプールに巻き替え終わったら、使いたいリールにラインを戻します。これで傷んだ部分が奥になり、未使用の部分・比較的綺麗な状態のラインが手前になります。
▼裏返し巻きの手順を詳しく解説
▼裏巻き・塩抜きにオススメ
交換時期を見極めよう!
人によって異なるPEラインの交換時期。大切なルアーと魚を繋ぐラインだからこそ、その交換時期をしっかりと把握したい所。「まだ1年たってないから大丈夫」とするのではなく、日頃から毛羽立ち等の確認をするよう心がけましょう!