イガイはチヌの大好物

イガイは岸壁や岩場に生息する2枚貝の仲間で、とくにクロダイ(チヌ)の好物として知られ、落とし込み釣りではポピュラーなエサです。
釣具店で販売されていることもありますが、現地調達すればリーズナブルにチヌ釣りを楽しめます。
本記事では、元釣具屋の筆者がイガイの捕り方や針への付け方を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
イガイが捕れる場所・時期

イガイは堤防の岸壁や岩場、テトラポッドなどに張り付いています。
満潮時は水没していて干潮時に露出することが多いため、干潮時に探すのがおすすめです。
イガイが定着し始める時期は5〜8月頃で、イガイを使った落とし込み釣りの最盛期もこれと重なります。
イガイの捕り方

テトラや岩場などの手が届く範囲であれば、ドライバーかノミで削れば簡単に取れます。手を切らないように軍手をはめるのがおすすめです。
岸壁に付いているイガイを捕る場合は、玉の柄と専用のイガイ取り器を使い、動画のように岸壁を引っ掻きます。
玉の柄で直接掻くと破損する場合もあるので、先端にロープを括りつけてロープを引くようにして捕るのもおすすめです。
イガイの保存方法

イガイを保存する場合は海水で濡らした新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室などの冷暗所で保管しましょう。
こうすれば1週間程度なら十分保ちます。
釣り場では保水力の高い木箱に入れて持ち歩くのがおすすめです。
イガイの付け方

ここでは針への付け方を解説します。
刺し方によって特徴が異なるので覚えておきましょう。
チョン掛け

蝶番へのチョン掛けは針を通しやすくてエサ持ちに優れるため、初心者の方はまずチョン掛けを覚えてください。
針先が出ているので掛かりもよいですが、根掛かりしやすい点に注意しましょう。
口側にチョン掛けすると沈下姿勢が安定しますが、針から外れやすくなります。
通し刺し

貝殻の辺の短い側に針先を出すと、エサ持ちが良く、針の出し方次第で掛かり(フッキング能力/根掛り回避能力)を調整できます。
逆に、辺の長い側に針先を出すと、アワセを入れた時に針が抜けるので掛かりは抜群です。ただし、針が抜ける分だけエサ持ちはよくないため、手返しは悪くなります。
繊維掛け

イガイの足糸部分に針を掛ける方法です。針を通した後、捻って数回通すと外れにくくなります。
ゆっくり揺れながら落ちるため、アピール力が高い反面、ミスバイト(食い損ね)も多いです。
ダンゴ掛け

ひとつの針にイガイを複数個付ける方法です。小さなイガイでも使え、アピール力も抜群。
1枚で反応がない時におすすめですが、フッキング性能は低めです。
スライダー

沈下方向をコントロールできる付け方です。
0.8mm程度の糸オモリを針に数回巻き付け、オモリをペンチなどで平たくしてから貝に仕舞います。
障害物の中に貝を送り込むことができるため、スリットケーソンなどで活躍します。
おすすめのイガイ取り器

岸壁についたイガイをとるために必要なイガイ取り器を集めました。
5〜7mのできるだけ丈夫な玉の柄と組み合わせるようにしましょう。
ベルモント イガイ取り器 MR-055
コンパクトでシンプルなイガイ取りです。
先端はイガイを剥がしやすい板状設計。
リーズナブルな点も魅力です。
スタジオクラブ ポケットイ貝取り
折り畳み可能なイガイ取りです。
ベストに入るサイズ感で持ち運びに便利。
網付きなので小さなイガイもこぼれにくいです。
ヤマワ産業 パワフル・イガイ取り
軽量ながら頑丈なフレームのイガイ取りです。
深めの網でたくさんイガイが取れます。
イガイを引っ掛けやすい角度なので取りやすさも抜群です。
錆びにくくて丈夫なステンレス製のイガイ取りです。
折り畳み可能なのでコンパクトに収納できます。
ドライバーでフレームを開けられるため、網の交換も簡単です。
リーズナブルにチヌ釣りが楽しめます!

イガイが捕れる場所を把握しておくと、リーズナブルにチヌ釣りが楽しめます。
干潮時に堤防の壁際などをマメにチェックしてみてください。
そして、イガイがなくなるとチヌが岸壁に付きにくくなるため、必要最低限の分だけ取るようにしましょう。
筆者の紹介

tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。