秋のエギングでやってはいけない5つの行動

秋のエギングといえば、小型のアオリイカを数釣りできる、一年で最も好機のシーズンです。
好奇心旺盛な小イカはエギを足元まで追ってくることもあり、その姿を目にするのも秋ならではの楽しみです。
ところが、そんな“釣りやすい季節”にもかかわらず、思うように釣果が伸びず悩むアングラーも少なくありません。
じつはその原因、多くの場合は無意識にしてしまっている「やってはいけないNG行動」にあるのです。
SUU
なかなか釣れずに首をかしげているあなた——。
これから紹介するNG行動、知らず知らずのうちにやってはいませんか?
1.必ず底まで沈めている

「え!?エギングって底まで沈めるものじゃないの?」と思ったそこのあなた。
じつは必ずしもそうではなく、とくに秋は底まで沈めなくても十分に釣れるんです。
▶︎秋イカは浮いていることが多い

秋のアオリイカは底付近よりも、むしろ中層よりも浅いところを泳いでいることが多いんです。
浅いところにいるアオリイカに対してエギを底まで沈めてしまっては、アオリイカはエギを見つけることができません。
しかも、底まで沈めるのに時間がかかり、釣りの効率まで悪くなって負のスパイラルに陥りがちです。
▶︎まずは表層からチェックしよう

釣り場に着いたらいきなり底までエギを落とすのではなく、表層付近から探るように深く沈めずにアクションさせてきましょう。
活性が高ければ遠くからエギめがけて近寄ってくるイカが見えるはず。
SUU
反応がなければ徐々に深いところを探っていくようにするのが良いでしょう。
2.同じ場所で投げ続けている

良い釣果に恵まれないあなたは、もしかして、一箇所でずっと投げ続けていたりしませんか?
もちろん投げ続ければ可能性はありますが、一箇所に固執するのは秋のエギングでは非効率なんです。
▶︎秋イカにはランガンが有効

秋のアオリイカはエサを求めて泳ぎ回っていますが、青物のように猛スピードで泳ぎ回れるわけではありません。
潮の流れに乗りながらゆったりと泳いでいるので、泳いでくるのを待つよりも自ら探しに歩いたほうが断然効率的なんです。
SUU
何投かして反応がなければ数メートル移動してまた投げる、といった具合にどんどん移動してアオリイカを探しましょう。
3.とにかく先端に行きがち

釣り人とは不思議なもので、なぜか先端に近いほうが釣れる気がするものです。
いわゆる「釣り人先端理論」といわれたりする、堤防でも磯でも先端に行きたくなる心理が働きます。
もちろん青物のような回遊性の高いターゲットは先端の潮通しのいい場所が釣れるのですが、秋のアオリイカには当てはまらないんです。
▶︎秋イカは淀みに多い

秋の新子の時期は、先端の潮通しの良い場所よりも、堤防の付け根など潮が淀む場所のほうが釣れます。
小さい時のアオリイカは他の生き物に捕食されやすいため、大きな魚が回遊しやすい場所にはあまり近付きたがりません。
SUU
釣り場に着いたら先端に行きたい気持ちをグッと抑えて、まずは堤防の付け根付近から探ってみてください。
4.ジャークを意識しすぎ

エギングの醍醐味であるジャーク。
シュパッと音を立ててロッドを煽るのはかっこいいですよね!
でもジャークばかりに意識が向いてしまい、フォールをおろそかにしてしまっていませんか?
フォールはアオリイカがエギにアタックする重要なタイミングなんです。
▶︎フォールは丁寧に

適当にフォールさせてしまうと、イカがエギに抱きついたことに気づけず、チャンスを逃してしまうこともあります。
また、一瞬エギにアタックしてきた“前アタリ”を感知できると、その後にしっかりと抱かせられる可能性がグッと高まります。
SUU
フォール中にエギがフラつくと、イカは警戒してアタックをやめてしまうことがあります。
余計な動きを防ぐため、ロッドは静止させてじっと待ちましょう。
5.小さいエギばかり投げている

秋イカが小さいからといって、小型エギばかり投げていませんか?
もちろん小さいエギでも釣れるのですが、小さい分アピール力が足りず、釣れるイカをみすみす逃しているかもしれません。
▶︎大きさのアピール力は大事

エギは大きいほど水中での存在感が強く、遠くのイカまでしっかりアピールできます。
加えて飛距離も伸びるため、小型エギより広い範囲を探れるのも利点です。
秋のアオリイカは食欲も好奇心も旺盛なので、自分と同じくらいのサイズのエサにも果敢にアタックしてきます。
そのため小さなエギより大きめのエギを使ったほうが効率的に釣れるケースが多いのです。
SUU
大きなエギでイカを引き寄せ、集まったところを小さなエギで狙う——そんなテクニックも有効ですよ。
自分の釣りを見直してみよう

今回ご紹介したNG行動に当てはまる項目はありましたか。
もしひとつでも当てはまった方は、その部分を見直してみてください。
きっと今までよりもイカと出会える確率はグッと高くなるはずですよ!
撮影:Ricordo 鈴木孝寿(SUU)