バイブレーションを使っていない、そん(損)な人のために
ベイトの種類も豊富になり、シーバスも活発にベイトを追い回し始め出す初夏。
この時期からデイ・ナイトゲーム問わず、ミノーやバイブレーションなどのルアーもアグレッシブに反応します。
ミノーは誰でも使っているイメージがありますが、バイブレーションをうまく使いこなせていない人も多いのではないでしょうか。
まだバイブレーションを使っていない、そん(損)な人へ。バイブレーションを使って欲しい理由と、僕が好んで使っていたミニエントで昨年1ヵ月間で133ヒットした、“知っている人だけトクをする小技”を紹介します。
まずは、バイブレーションに対する苦手意識をなくす
まずは、バイブレーションに対する苦手意識の克服から。
ミニエント然り、どんなに釣れるルアーであっても、苦手意識があったまま使い続けては釣れるルアーも釣れなくなります。
動画などでプロが超上手いキャスティングやテクニックで釣っているように見えますが、実際にはそれほど難しくありません。
根がかりを恐れてバイブレーションを使わない方も多く見受けられますが、よくいくエリアの特徴や水深を事前把握するためにシンカーを事前に投げて地形を把握するなど対策すれば根がかりは極力減らすこともできます。
バイブレーションの効率的なサーチ力を知る
ズバリ!バイブレーションの方が、圧倒的に効率的だと言えます。
その理由としては、重量があり空気抵抗が少ないのでバイブレーションのほうが飛距離がでるため広範囲探れます。
また、ミノーより沈むスピードが速いため、流れが早くても好きなレンジまで沈め、探ることができます。
一方、ミノーの方がバイブレーションよりも効果的な場面ももちろんあり、魚がいるレンジがわかっている場合、速い動きよりスローな動きに反応がいい場合、細身なシェイプに反応がいい場合などが挙げられます。
ミニエントはどんなバイブレーション?
ミニエントは湾奥のプリンスこと大野ゆうき氏が監修したダイワから出ているバイブレーション。
特徴を超要約しますと、小ぶりながらよく飛ぶ、アピール力もあって、フォールも綺麗でアクションも多芸なバイブレーションです。
以下に特徴を一部転載していますが詳細を確認したい方はダイワサイトを確認ください。
◆横風、向かい風にも負けない弾丸キャスタビリティ
薄型シェイプのバイブレーションとは違う、丸みのある弾丸のようなシャッド系シェイプを採用。橋脚の奥、岸壁の際等ボートゲーム、ベイエリアでの攻略には欠かせないストラクチャ-のピンスポットを狙った通りに打ち込めるキャスタビリティとコントローラビリティを実現。見た目以上のキャスタビリティを発揮。
◆小さくてもアピール抜群のハイピッチワイドバイブレーション
コンパクトだからこそこだわったレスポンスとアピール力。
スロー~ハイスピードまで対応する安定したレスポンスとハイピッチアクション。◆扱いやすさを徹底追求
バイブレーションにつきものの、飛行中にフックがラインにからむトラブルを徹底的に解消。フォールもスパイラルを軽減し、ライントラブルを排除。トゥウィッチ等の小技も効果的。
出典:ダイワ
サイズは50・70mの2サイズ展開。
使い分けについてはベイトの大きさで選ぶ場合もありますが、水深1.5m以上あればミニエント57S、水深5m以上あればミニエント70Sを選択するなど、水深で使い分けをする方法もあります。
※潮の流れがかなり速い場合には、水深によらずミニエント70Sを選ぶ場合もあります。
本当は教えたくない!破壊力抜群のミニエントの使い方
2020年にミニエント57Sで釣り上げた90UP@東京湾奥運河
以下で紹介するテクニックは東京湾奥に限らず、全国各地で使うことができます。
ミニエントの小技を駆使すれば、スーパーランカーゲットも夢ではないと断言できます。
昨夜のセン夜釣行のまとめ。
釣りコミュニティ内で特定エリアの運河には魚がいないと聞いたので真相を確かめるべく、そのエリア含め全域を調査度外視に本気で釣ってみました。空回りしてバラシが多いですが21B21H9G!
アベレージ50cm弱。最大60cm。
降雨も微量で昨日と変わらない状況かな。 pic.twitter.com/slbyThVJs4— センメイ@ハク愛主義 (@1000mei) August 12, 2020
また、サイズだけではなく、釣り場を歩けば人に当たるといわれるくらいの激戦区である東京湾奥においても一日20ヒット以上することも珍しくありません。
どれが当たるかは、状況により異なりますので色々試すことが重要です。
ただ巻き(スローリトリーブ)
魚が低活性で、ルアーに追いきれないと思われる時の使い方。
ミニエントはスローリトリーブでもしっかりアピールしてくれますので、安心。
巻きスピードは、リールの番手、ギア比などでも若干変わってきますが、1秒1回転程度が目安。
あまりにもゆっくり巻きすぎると根がかりリスクが高まりますので水深には注意してください。
ただ巻き(ファストリトリーブ)
どこに魚がいるかわからない、一から探す必要がある場合に、パイロットルアーとしてサーチするために用います。
早引きなので手返しがよく、各レンジを素早く誘えるのがポイント。1秒にリール2〜3回くらいなイメージで巻きます。
潮がいつもより澄んでいるなど見きられないようにする場合、活性が高いと推測できる場合に効果的です。
フォール
ミニエントはフォール姿勢が超キレイ!バイブレーションながら、自発的に小刻みにアクションをします。
フォール中バイトがかなり多いので、着水時には、すぐにテンションフォールに移れるよう、フェザーリングをして無駄なラインスラックを出さないようにします。
シェイク
ワームのように小刻みにティップを震わせるロッドアクションをつけながら、リトリーブするアクションです。
ただ巻きだと食わない状況でちょっとした変化を加えることで、魚に食わせの間を与える方法です。周りがただ巻きしかしていない状況では非常に効果的です。
3Dダート
ミニエントの最強のテクニックであるのが3Dダート。3Dダートと聞くと難しそうに思うかもしれませんが、端的に説明するとショアジグやる人なら、ショアジギのかなりゆっくりのスローピッチのワンピッチジャークと同じ。
ブラックバスやる人なら、ふり幅大き目のゆっくりめなミドストです。
このアクションが利く理由としては、ただ巻きと比較して一番魚にルアーを長くみせることができるのと、食わせのタイミングがしっかりあるからです。
スーサンも同じような理由でよく釣れますが、スーサンはどうしてもレンジを入れるのに時間がかかるので、深めのレンジを探りたい、足場が高いなどの状況の場合にはミニエントのほうが分があります。
表層ならスーサン、それ以外ならミニエントのような使い分けもおすすめです。
【3Dダートの基本的な手順】
①キャストする
②狙いたいレンジまでカウントダウン
③ロッドポジションを縦に時計の針でいう10時の位置くらいまで勢いよく持ち上げる(ジャーク)
④ロッドポジションを8時くらいの位置まで戻しつつリールを巻いて、スラッグが出すぎないようにする(ラインが張りすぎてなければOK)
以降③~④の繰り返し
※上げ幅、下げ幅、テンポはその時に攻めたいレンジなどで変えてOK
ミニエントに必要なタックル
ロッド
ミニエントをアクションさせて魚を誘う場合、ティップ(竿先)が硬い竿だとバイトを弾いてしまうことがあります。そのため柔らかめのLからMLのアクションがベスト。
また長さは行きたいポイントに合わせて長さを選ぶのがポイントです。8.6ft~9ft前半くらいまでが港湾部では取り回ししやすいです。
参考)センメイのロッド
ダイワ エメラルダス AIR AGS 83ML・R 05803034
●継数(本):2
●仕舞(cm):130
●標準自重(g):82
●適合ライン(号):0.4−1.0
リール
3000〜4000番のリールがベストです。リールのギア比については、釣り人により好みが分かれますがセンメイはただ巻きでファストリトリーブをメインに使わないのであれば、おもにノーマルギアのリールを利用しています。
参考)センメイのリール
ダイワ 20ルビアス LT3000-C
●巻取り長さ:77
●標準自重:180
●最大ドラグ力(kg):10.0
●ハンドル長(mm):55
●標準糸巻量Nylon(lb−m):8lb−150m、10lb−120m
●標準糸巻量PE(号−m):1.0−200m、1.2−190m
ライン
ストラクチャー(障害物)を打つこともあるので、細すぎるラインは擦れて切れてしまうことがあります。
最低0.8号を利用することをおすすめします。大物が数多くいるフィールドはそこから1号〜などに調整しましょう。
またリーダーは20lb〜25lbが望ましいです。
参考)センメイのライン
ガウディス ラディウス 0.8号+リーダー20lb
ガウディス エクセルシオール 1.0号+リーダー25lb
ミニエント以外のおすすめバイブレーション
3Dダートができるバイブレーションは各社から出ていますのでミニエント以外のおすすめのバイブレーションを紹介します。
ファンキーダート
ロンジンのファンキーダートはダートを名前がついてるだけあって、ダートさせた時にファンキーなダート幅(ワイド)になっています。他のバイブレーションよりもワイドに飛ぶのでアピール力は抜群です。
55・66mmの2サイズ展開。
ライキリ
imaから出ているダートが得意なバイブレーション。根がかりで無くしがちなバイブレーションですが、他のバイブレーションと比較してコスパ抜群でお財布に優しい。コスパだけでなくしっかり釣れるルアーです。
60・70mmの2サイズ展開。
バイブレーションの釣りの欠点と対策
バイブレーションの欠点はバレやすいこと。バイブレーションのように自重があるルアーはシーバスにエラ洗いをされると簡単にバレてしまいます。
普段からエラ洗いはさせないようにファイトをしていても、ハイシーズンの魚は暴れますし、足場が高い状況などではエラ洗いは防ぎ切れません。そこで対策を2つ紹介します。
対策①:ツインフックチューン!
チューンといっても簡単に市販のツインフックに交換するだけなので誰でもできます。
簡単なチューンですが、これにより飛躍的にバラシ率が3割程度改善しました。体感的にエラ洗い1〜2回は余計に耐えてくれます。
対策②:フォールで食わせる!
ミニエントのようにフォールで食わせることができるバイブレーションの場合、ロッドアクション時に食わせるのではなく、フォールで食わせるように意識するとバイトが口の内がかりになり、深いバイトが出るので、明らかにバラシ率が少なくなります。
食わせ方も意識することでキャッチ率は飛躍的に上がりますので上級者の方にはおすすめです。
まとめ
今までバイブレーションを使ってこなかった方も今回紹介したルアーやテクニックを通じてたくさん釣果をあげられたら嬉しいです。
釣りの経験によっては少し難しく感じた方もいるかと思いますが、取り入れられるところだけでも参考にしてもらうと、それだけで釣果が違ってくるかもしれません。
ルアーを使い分けて楽しく釣りましょう!
ライタープロフィール
センメイ
GAUDISフィールドスタッフ、CASTDIVISIONロッドテスター
東京湾奥で年間シーバス500本以上の釣果実績。その他、青物、アカメ、ジャングルパーチ、ブラックバス、トラウトなど、様々なルアーフィッシングを得意とするマルチアングラー。東京湾奥や房総で培った釣りの技術で釣りの楽しさを発信中!初心者でもわかりやすいブログ記事と定評あり。
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※釣りを活かした地域貢献を目指し、子供たち向けの釣り教室のサポート活動も各地で実施中。