磯からのメバル釣りを始めよう!
冬のソルトルアーのメインターゲットの1つ『メバル』。手軽に漁港などで出会えるターゲットですよね。
しかしながら、手軽に行ける漁港などで釣れるのは小型のメバルばかり。大型のメバルにはなかなか出会えないという方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなお手軽な漁港から1つステップアップ!
大型のメバルがより狙いやすい“磯場でのメバル釣り”の基本を、たっぷりとご紹介したいと思います。
磯メバルはとにかくデカい
磯メバルの魅力はなんといってもそのサイズ感。
私がよく出かけるフィールド「三浦半島」では、漁港エリアでは釣れたら飛んで喜んでしまうような20センチ後半サイズがアベレージサイズ。
夢の尺サイズ(30cm)のメバルも狙えてしまうというのが1番の魅力です。
尺クラスのメバルともなれば引きもとにかく強く、掛かった瞬間はシーバスかと思ってしまう程です。
そしてメバルは根魚なので、根の隙間に向かって突っ込んでいく魚です。
引きを楽しむような余裕は全くありません……。
浅い磯場のやり取りではすぐに根に巻かれてしまうのでリールのドラグはかなりキツめに設定して一気に勝負をかけていきます。
やるかやられるか、一瞬で勝負が決まるスリリングなやり取りも磯メバルの魅力です。
ゲストも多彩!豪華!!
大型のメバルを狙えるのが最大の魅力である磯メバルゲームですが、大型のメバルが生息するような磯場には様々なフィッシュイーターが生息しています。
私の過去の実績ですと……。
80cmオーバーのマルスズキ、70cmオーバーヒラスズキ、40cmオーバーのアジなどをキャッチしています。
そして60センチクラスのマルスズキや50センチクラスのヒラスズキはかなりの確率でヒットしてきます。
ライトタックルの限界を振り切ったサイズのゲストが登場するのも、磯メバルの魅力の1つになります。
まさにエクストリームライトゲーム!!
磯メバルはライトソルトゲームのなかでは、トップクラスに過酷な釣りだと思います……
タックルこそライトですが磯という過酷な環境なので、安全面を考慮しライフジャケット、スパイクなどの装備が必須です。
ライトゲームらしいお手軽さとはは全くありません……。
しかしながら、そんな極限の環境でキャッチすることが出来た1匹というのは、非常に大きくて美しく、アングラーの記憶にも記録にも残る価値ある1匹となりますよね。
そんな価値ある1匹を手にするために、エクストリームライトゲーム「磯メバル」の基本を、本記事からしっかりおさえて楽しんでみてください。
>>Next page:磯メバルを狙うための基礎をお伝えします!
おすすめ時期と場所
ハイシーズンは冬から春先
磯メバルのシーズンはメバルが産卵で接岸してくる11月からスタートして、アフター回復の荒食いである翌年の4月くらいまでが一番釣りやすいシーズンとなります。
またこの時期は大潮の夜に潮がしっかりと引いてくれる時期でもあるので、比較的安全にエントリー出来る時期でもあるのでオススメです。
磯メバルを狙うポイント
磯メバルを狙うポイントは大きく2通り。
スリット打ちとシャローフラットです。
潮位や状況に応じてメバルの着き場を見極めて、丁寧にルアーを送り届けてあげましょう。
▼ スリット
スリットとは磯の岩と岩の間に出来た溝の事です。
大きさも幅1メートルくらいの狭いものから、幅10メートル以上の大きなものまで様々です。
攻め方は至ってシンプル、正確にスリット内にルアーを通すだけ。
幅の狭いスリットはど真ん中を、幅の広いスリットは両サイドの壁際を狙って正確にルアーをアプローチしましょう。
▼ シャローフラット
シャローフラットは水深1.5メートル未満の浅瀬が広がるようなポイント。
そこに沖からの潮が当たるような要素があれば、磯メバルの一級ポイントとなります。
フラットと言っても磯なのでブレイクや海藻の生えているところなど、ちょっとした変化を見逃さずに丁寧にルアーをアプローチしましょう。
使用するタックルの選び方
磯メバルのタックルは漁港のメバルと違い、複雑な磯の地形で大型のメバルをキャッチする事を前提にセッティングします。
ロッド
ロッドはしっかりと飛距離を出せて、メバルとのファイト時には足元の沈み根などをしっかりとかわすことが出来るように、少し長くてバッドパワーも強いものが好まれます。
ですがただ長く強いだけですとメバルの小さなバイトを弾いてしまうため、感度が良く繊細なバイトも絡め取れるようなティップを持ち合わせたロッドがオススメです。
アピア グランデージライト 82
自重:72g
継数:2本
仕舞寸法:127.9cm
ルアー重量:1-12g
PEライン適合:0.3-0.6号
フィッシュマン ビームスインテ 7.9UL
自重:124g
継数:3本
仕舞寸法:95.5cm
ルアー重量:1-10g
PEライン適合:0.3-1号
リール
リールも長く強いロッドに合わせるために大きくて強いリールが好まれます。
具体的には2500番クラスでメバルを根から一気引き剥がせるようにハイギアモデル、そして過酷な環境である磯で使うので剛性、耐水性に優れたリールがオススメです。
ダイワ 19セルテート LT2500S-XH
自重:205g
最大ドラグ力:5kg
巻取り長さ:87cm
ナイロン糸巻量(lb-m):4-150
PE糸巻量(号-m):0.6-200
ダイワ アルファス AIR TW 8.6L
自重:160g
最大ドラグ力:3.5kg
巻取り長さ:75cm
ナイロン糸巻量(lb-m):6-45/8-45
ライン
磯メバルで使うラインも大型のメバルを想定して少し太めとなります。
飛距離も重要な釣りですので必ず細くて強いpeライン。
具体的な太さは0.4〜0.8号、リーダーはフロロカーボンの8〜12ポンドくらいでリーダーの長さもキャスティングに支障が無い範囲で出来るだけ長く取るのがオススメのラインセッティングとなります。
ベイトタックルがおすすめ
キャスト精度が求められるシチュエーションが多いことなどもありますが、一番の理由はあまりドラグを使わないパワーファイトが求められる場面が多いことです。
磯場で釣れるメバルは非常に狡猾かつ、強い魚です。ヒットした瞬間、すぐに根や海藻に突っ込んで行くでしょう。
極端に太ラインを使うわけではありませんが、フルドラグで使用しても、クラッチのオンオフが自在なベイトタックルの方が有利なシーンが多いのでオススメですよ。
磯メバルにおすすめのルアー
メバルで使うルアーには大きくワームとプラグの2種類がありますが、磯メバルの場合は飛距離が出てアピール力のあるプラグがオススメです。
プラグの選び方は飛距離と表層をゆっくり引ける。この2つをキーワードに選びましょう。
ミノー
ミノーの最大の長所はリップによるレンジキープ能力。
しっかりと水を噛み、一定のレンジをキープしてくれるミノーが磯メバルの基本ルアーになります。
しっかりと飛距離が出て、磯の波風に負けずにレンジキープ出来るミノーがオススメです。
シンキングペンシル
シンキングペンシルの最大の長所はミノーにはない飛距離。
ミノーよりウェイトの重たいものが多く平均してミノーの1.5倍くらいの飛距離が出ます。
その分沈みやすく根がかりしやすいという短所があるので出来るだけ浮き上がりが良く、表層をゆっくり引けるタイプのシンキングペンシルがオススメです。
“必須”の装備
磯メバルをやる上で絶対に無くてはならないのが磯釣りの装備。
ナイトゲームで磯というフィールドなので非常に危険な場所での釣りになります。
ライフジャケット、スパイク、ヘッドライトはしっかりしたものを装備して安全第一に楽しみましょう。
ライフジャケット
磯メバルで使うライフジャケットは自動膨張式ではなく必ず浮力体タイプのゲームベストを着用してください。
浮力体は海に転落時にしっかりと浮いてくれることはもちろんですが磯で転倒した際にも鋭い岩から体を守ってくれます。
何よりルアー、ペンチ、フィッシュグリップなどの装備も全て身につける事が出来るのでゲームベストをしっかりと着用しましょう。
スパイク
磯での釣りの場合、足元の装備は必ずスパイクブーツを着用しましょう。
ラジアルピン、フェルトピンと大きく2種類ありますが溶岩系の硬い岩の磯の場合はラジアルピン、比較的磯が平らで海苔などが付着している磯はフェルトピンのほうがオススメです。
行かれる磯をしっかりと観察してから選ぶ事をオススメします。
また足場の低い磯の場合、膝下くらいまでの水深の溝を越えたりする場面があります。
そういった磯に行かれる際はスパイクタイプのウェーダーの着用をオススメします。
ヘッドライト
磯メバルはナイトゲームの磯での釣りとなるのでヘッドライトは必需品となります。
漁港のように周りに常夜灯などが無いのでしっかりと明るくなるヘッドライトがオススメです。
しかし、ポイントへのエントリーやルアーチェンジの瞬間などに明るすぎるヘッドライトだと海の中にも明かりが漏れてしまいメバルを驚かせてしまうことがあります。
ですのでメインライトが非常に明るくサブライトでレッドライトなど光量を落とせる機能が搭載されたヘッドライトがオススメです。
安全第一に『磯メバル』を楽しんでみてください
今回は磯メバルの魅力についてご紹介させていただきました。
尺クラスのメバルはもちろん、大型のマルスズキ、ヒラスズキなどライトタックルではエクストリームな魚が狙えてしまうのが最大の魅力です。
装備をしっかりと整えて、安全第一に寒い冬に1番アツイ『磯メバル』を楽しんでいただけだら幸いです。
次回は磯メバルの攻略法をより詳しくご紹介させていただきますのでお楽しみに。