自作シンカーの作り方講座①原型を作る

今回は自宅でできる自作シンカーの作り方を佐藤くんに解説していただきます。
自作シンカー作りにはじめて挑戦する方は作り方と工程を参考にしてください。
※鉛やガスバーナーを使用するため、細心の注意を払って作業してください。
必要なもの
- 1.バルサ
- 2.紙ヤスリ240〜1000番
- 3.セルロースセメント(ウレタンやアロンアロファでもok)
- 4.粘土
- 5.石膏
- 6.型取りブロック
- 7.離型剤
- 8.鉛
- 9.チューブ
①モデルとなる原型を作る

まずはモデルとなる原型作り。
人によって作りたい形も違うので、ここでは紙にシンカーのイメージを描いて、まとまった案をバルサ材を使って作ります。

バルサ材をイメージ通りになるまでひたすらヤスリで削る。

ヤスリは最初は荒削りの240番辺りではじめ、仕上げるにつれ1000番など細かいヤスリに変えて行きましょう。

原型の完成!
②ラインを通すところを作る

原型が出来上がったら、次はラインを通す所を作ります。
今回はシンカーにラインが通る仕様に作るので、ラインを通したい位置に釘を刺します。
③バルサをドブ漬けする

バルサをコーティングするために、セルロースセメントでドブ漬けします。
コーティングは、強度アップと表面を綺麗にするための工程として行います。
換気が必要な作業なので、自宅で行う時は注意が必要です、
④ヤスリで表面を整える

乾くと少し毛羽立つので、細かい番手のヤスリで表面を整えます。
ドブ漬けと表面を整える工程を3回ほど繰り返すと表面にツヤが出ます。
これで原型の完成!
自作シンカーの作り方講座②型取りをする

次はシンカーの型取りの工程です。
石膏を使う繊細な作業なので、佐藤くんも最初はたくさん失敗したそうです!
慣れるまでは試作を繰り返しながら、何度もトライしましょう。
①粘土で型取りをする

粘土をまっ平にして、原型を半分埋め込ませます。
型取りブロックで囲を作り、型に凹凸を作るために粘土にペンの裏などで跡を付ける。
②石膏を流し込む

石膏を決められた分量に従い、水で薄めます。
良くかき混ぜて出来上がった石膏を、気泡が出来ないようにゆっくり囲の中へ流しましょう。

型が薄いと合わせた時に割れる可能性があるので注意してください!
気候などにもよるが、大体3〜4時間くらいで片側の型が完成します。

③片方の型を利用して型を作る

完成した型を下にして囲を作り直し、石膏を準備します。
石膏を流し込む前に、離型剤を原型に当たらないように塗ります。


塗った後は素早く石膏を流し込み、また3〜4時間待ちましょう。
石膏の硬化は待ちすぎると乾きすぎてしまうため、石膏同士が剥がれにくくなるので注意しましょう。

上手く剥がしたら後は、鉛を流すための溝を掘り乾燥させれば完成。
石膏は安価ですが何回か使うと壊れる可能性があるので注意しましょう!
自作シンカーの作り方講座③鉛を流す

最後に鉛を流す工程に移ります。
鉛を流す際は、石膏の型に水分が残っていると水蒸気爆発を起こすので、型をカラッカラに乾かしてください。
気候にもよるが、常温の部屋に放置だと2日以上かかります。
※鉛の取り扱いは危険なので防毒マスクを用意し、外での作業を心がけましょう。
①ラインを通すための釘をセットする


型にラインを通す為の釘をセットし型を閉じ、開かないように固定。
②鉛を流し込む


コンロやガスバーナーで鉛を溶かします。

溶かしたら間髪を入れずに一気に流しこみましょう。

鉛を流し終わったら固まるのを待ちます。
③コーティングをして完成


固まったらゆっくり型から外し、水で冷やしてからセルロースセメントで2、3回コーティングします。

コーティングされていない鉛は鉛中毒を起こすことがあるので、素手で触らないように注意しましょう。
水にも溶け出すため、環境を守るために必ずコーティングしてください。
釘で出来た穴にチューブを入れれば自作シンカーの完成!

自作シンカーを自宅で作ってみよう!

自作シンカーは原型や型取りの工程があるので、はじめて作る方は手間とお金がかかります。
しかし、一度型が完成すれば、鉛の素材代のみでシンカーを量産できます!
本格的に量産したい方は耐熱シリコンを利用して型を作ると、型が壊れにくいのでおすすめです。
DIYや自作ルアーを楽しむ方は、一手間をかけて自作シンカーを作ってみましょう。
ライタープロフィール

北海道でロックフィッシュをメインに釣りを楽しむ道産子アングラー。
佐藤くんはロックフィッシュトーナメントをきっかけに出会った釣り仲間で、自作ルアーのノウハウを日々レクチャーしてもらっています。




