バスだからフロロ一択はNG「釣果が劇的に変わる!」ラインセレクトの考え方

2020/07/10 更新

バスタックルにおいて、ルアーやロッド、リールにこだわっていても、ラインにはこだわりがないと人も多いのではないでしょうか。そんなラインですが、実は魚を釣る上で最も重要なアイテムであり、最もこだわるべき部分だと筆者は考えています。


アイキャッチ・本文画像提供:Transcendence

ラインは“最も釣果に影響が出る”タックル

ロッド・リール・ルアー・ライン

バスタックル(道具)を構成する上で、もっとも重要なアイテムはなんだと思いますか?

ルアーやロッド、リールにこだわっていても、ラインにはこだわりがないと人も多いのではないでしょうか。

そんなラインですが、実は魚を釣る上で最も重要なアイテムであり、最もこだわるべき部分だと筆者は考えています。

高田
ナイロン・フロロ・PEと、どんなラインが良いのか分からないというそこのアナタ!ちょっと長くなりますが、最後までお付き会いください!

ラインの仕事

どうして“ラインセレクトが重要”なのか? 結論の前にラインが担う仕事をおさらいしてみましょう!

ラインの“仕事”を整理する事で、ラインに“どのような仕事をさせれば良いのか”がわかってきます。

魚を釣り上げる


最も重要な役割が魚を釣り上げることです。ラインの先に結んだ針に掛かった魚を上げてくること。

そのためには切られない強度が必要です。

高田
例えば大物が掛かることがわかっているのに、細すぎるラインを使ってしまっては、魚を釣り上げるという仕事を果たせないということになります

ルアーを動かす


もう一つ重要な役割がルアーを動かすことです。ラインが引っ張ることでルアーに力が加わってアクションが生まれます。

水というのは流れや比重があり、状況とラインの選択によってはルアーが動かないことすらあります。

例えばトップウォータールアーに沈むフロロラインを使うと、本来のルアーアクションが引き出せないということが起こり得ます。

高田
そのラインが“しっかりルアーを動かせるかどうか”というのはライン選択の大切な基準です

コースを決める


ルアーはラインがあるコースを泳いできます。そのためラインのコースを設定すればルアーの泳ぐコースを自由に決められるわけです。

例えば軽いPEラインで風に乗せてやることで、引きにくいコースを攻めることもできます

高田
風や流れを計算して、材質や太さを選ぶことで任意のコースを攻めることが出来るのです

レンジを決める


コースと同じ理屈ですがラインの比重でルアーの泳ぐレンジを設定することが可能。

PE、ナイロン、フロロでは同じルアーを使っていても泳ぐレンジに差が出てきます。

また太いラインは水の抵抗を受けるので、ラインの沈下スピードが遅くなります。

上級者はラインの重さを使ってルアーを動かしたりもします。同じルアーを使っても、ラインの使い方で釣果に差がつくことも多いです。

ラインの重さや浮力を使った釣りは“ラインスラック(糸ふけ)”を使った釣りと表現されることもあります。

例えば重いフロロラインの重さを使ってルアーを泳がせると、ラインを張らずともルアーを引っ張ることが出来ます。

たるみを作ることで、ルアーがよりナチュラルに動き、バイトも弾かないといった芸当が可能になるのです。

高田
引きたいレンジに合わせたライン(素材・太さ)を選べるか否かは、釣れる人と釣れない人の分かれ目と言っても過言ではありません

各ラインの特性

ラインの仕事が分かった所で、各のラインの特性をみていきましょう。どのラインも得意・不得意が存在します。

ラインの特性を理解すれば、最もラインの特性が生きるシュチュエーションで、そのラインを選択する事ができようになります。

ナイロンライン

▼しなやか

柔軟性が高いのでスプールへの馴染みがよく、扱いやすいのでトラブルが少ないラインです。

特に初心者はナイロンラインにすることでキャストなどのトラブルを激減させることが出来るでしょう。

▼バレにくい


ナイロンラインは伸縮性があり、ショックを吸収する力において、どの種類のラインと比べても長けています。

魚が暴れてもその力を逃がしますので、魚のフックアウトを防ぐ効果があります。

▼ルアーの浮力を活かせる

ナイロンラインは比重が1.14前後です。真水の比重が1なのでほんの少しだけ水に沈むのがナイロンラインです。

そのためルアーそのものの浮力を活かすことができるメリットがあります。

▼強度が高い

意外かもしれませんが、新品のラインであれば直線強度と結束強度はフロロラインよりも高いです。

強度の面でもかなり優れている素材と言えるでしょう。

▼給水するため劣化が早い

ナイロンラインは水を吸収するので使ううちに強度が低下していきます。

さらに水を吸うと太さも太くなるので早めの交換が必須となるラインです。

▼光を屈折させるので見切られやすい

屈折率が1.53となっており、光を反射するので魚に見切られる可能性が高くなります。

フロロカーボンライン

▼比重が高いのでボトムを攻めやすい


フロロカーボンラインの比重は1.78。つまり沈下スピードが非常に速いラインです。

そのため足元に水深がある場所、特にボートでは素早い攻めが可能になります。またルアーよりラインを沈ませるということも可能です。

▼遠投の釣りには向かない


フロロカーボンラインは水に沈んでしまいます。そのため、遠投するとルアーより先にラインが沈んでしまいゴミや障害物を拾ってしまったり、擦れてラインを痛めてしまうことも。

▼硬い(伸びにくい)

フロロカーボンラインは伸びますが、ナイロンラインと比較すると伸びづらいといえます。

また、表面は硬いので傷はつきづらいラインです。ただし傷がついた後の強度は低下するので注意は必要です。

▼屈折率が低い

フロロカーボンラインの屈折率は1.42。水の屈折率に近いためラインが見えにくくなります。

ハリスにフロロカーボンラインが好まれる理由の一つでバスフィッシングにおいてもそのメリットは大きいと言えるでしょう。

▼吸水性がほぼゼロ

意外かもしれませんがフロロカーボンラインは吸水して強度や特性が落ちることはほとんどありません。

傷や紫外線に気を使えば案外長く持つのがフロロラインです。特に最新のフロロラインは白濁もしにくくなっているので持ちはよいでしょう。

▼ごわつきやすくキャスティングが難しい

フロロカーボンラインはしなやかさに欠けるため、スプールへの馴染みが悪くトラブルの元になります。

特に太番手のフロロカーボンラインは注意が必要でしょう。

▼ショック切れの恐れがある

初期伸び率が少ないので、急激なショックには弱いと言えます。

ある程度のショックは吸収するのですがナイロンラインと比較するとより注意が必要になります。

PEライン

▼飛ぶ(細さに対しての直線強度が極端に高い)

PEラインは細さに対して直線強度が非常に高いです。そのため細いラインでも大物と渡り合うことができます。

細いラインの方が当然飛距離が出るので今まで攻めることができなかった遠いポイントのビッグバスにもアプローチ出来ます。

▼伸びがほとんどないので直線の感度が高い

PEラインはほとんど伸びないので、力がルアーにダイレクトに伝わります。そのため直線で引っ張った時の感度はすこぶる高いと言えます。

ただ、ラインがたるんだ時は、振動を全く伝えない為に感度は高いと言えません。

素材として感度が高いからと言って、実釣でその感度を100%活かせるとは限らないので、あくまで素材としての特性として頭に入れておきましょう。

▼浮力が高い

PEラインの比重は0.97。つまり水に浮きます。そのため流れにラインを乗せる、ドリフトの釣りなども可能になります。

またラインが沈まないのでトップウォータールアーもよりダイレクトに動かせるようになるでしょう。

▼水を切れる

細い番手を使えるため水を切ることが容易です。速い流れや深場でルアーを操作できるアドバンテージがあります。

▼劣化に極端に強い

PEラインは劣化しづらく、傷がつかなければ他のラインと比較にならないほど長期で使えます。

▼硬いストラクチャーに弱い

直線強度は強いPEラインですが、線径は細いため岩や堤防などのストラクチャーの擦れには強いと言えません。強度を過信することなくやりとりすることが重要でしょう。

▼結束が難しくリーダーシステムが必要


PEラインは直線強度こそ強いですが、素材自体が滑りやすいので通常の結び方では強度が低くなります。

そのためリーダーシステムを組むことが一般的で、リーダーの結束には練習が必要になります。

▼風に弱い

ライン自体がとても軽いため、風に流されやすい性質があります。特に爆風の中では操作がままならないこともあるでしょう。

▼バラしやすい

力がダイレクトに伝わるため、ショックを吸収しきれずに身切れやラインブレイクのリスクは高まります。

▼特有のトラブルがある

PEラインにはコシがないため、慣れないうちはガイドにラインが絡まったりするPE素材特有のトラブルに悩まされることもあるでしょう。


あなたのライン選びを明確にする小話

これまで、ラインの仕事・特性についてご覧いただきましたが

じゃあ、結局何が良いの!?

と思った方に、あなたのライン選びを明確にする小話をご紹介します。

“ラインの定番が変わった”ことで起こった現象

シーバスタックル
撮影:TSURI HACK編集部
現在、シーバスラインの定番といえばPEラインですが、ひと昔前までの定番はナイロンラインでした。

細くて強度があるPEが開発され、その最大の特性である「飛距離」を求め、多くのアングラーがPEに移行して行きました。

結果、何が起こったか?

バラシやライントラブルが増えた」というアングラーが急増したのです。

魚とのファイトの画像
出典:PIXTA
もちろん、バラす、バラさない云々はタックルバランスや、アングラーの技量にもよりますので、一概にPEが原因とは限りません。

ですが、ラインの特性を知っている人から見れば、バラシが増えた理由というのも納得できますよね。


中には「シーバスの初心者にはトラブルの少ないナイロンをオススメする。飛距離が伸びで掛けられる数は増えても(バラすので)、取れる数は変わらないから」

という意見もあります。

誤解して欲しくないのは「PEとナイロンのどちらが良いか」という話ではありません。

シーバスだからPE」や「バスプロが使っているからフロロ」ではなく

「使うシチュエーションはこうだから、使うルアーはこうだから、扱う自分の技量はこうだから」と、様々な状況を想定し、自分の頭で考えでラインを選ぶ必要があるという事なのです。

その為にはしっかりとした予備知識を身に着ける(ラインの仕事と特性を理解する)ことが大事です。

定番や常識を疑おう。そして試そう!


また、人には個人差があり、人にとっての“使いやすい”は自分にとって“使いにくい”場合もあります。

ライン選びとは、“ラインの特性”だけでなく、“使う人の感覚”も関わってくる話だという事も忘れてはいけません。

この記事も「ビックリマンの言っている事は本当かな!?」と疑いの目で見て下さい。

ライン選びに近道はなく、実際に使い込んでみないとわからない事の方が多いです。

ぜひ様々な種類(太さ)のラインを実際に使って経験値をため、アナタ自身にとって、アナタが使うシチュエーションにおいてベストなライン選択をして下さいね!

ライタープロフィール

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ビックリマン高田
海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。年間釣行日数は300日ほど。GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。

国内での釣行はバスフィッシングがメイン。関東在住ながら琵琶湖のモンスターバスフィッシングが得意分野です。

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ビックリマン高田
ビックリマン高田

高田雄介(ビックリマン高田) 全国47都道府県を全て釣り歩き、現在のホームグラウンドは海外。 淡水海水、大物小物問わず魚が大好きです。 皆様に魚の魅力や、釣りの楽しさを全力でお伝えします。

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