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海の大蛇【ダイナンウミヘビ】を獲ったどー!〜狙って釣れば外道も3倍楽しく〜

ダイナンウミヘビについて。砂地で釣りをしていると釣れてしまうウミヘビ。どうやら世間では大の嫌われ者らしい。何で嫌われるのか?面白い生態も含めてご紹介。この機会にこの魚を見直してあげてください!

目次

ダイナンウミヘビってどんな魚?

ハモでもない、アナゴでもない

ダイナンウミヘビ

ダイナンウミヘビは、ウナギ目ウミヘビ科に属する魚類、つまりヘビではなく魚の仲間です。

日本では東北地方以南の太平洋と新潟県以南の日本海および東シナ海の浅い海に広く生息しています。

関東では、相模湾や房総半島に多いイメージのこの魚。サーフで投げ釣りをされる方は一度は見たことがあるのではないでしょうか?

砂が大好き♡

ダイナンウミヘビ

ダイナンウミヘビは砂地が大好きな夜行性の魚。

日の差している時間は、このように砂に潜って寝て過ごします。夜になると甲殻類やゴカイ類、時には小魚を狙って泳ぎまわるのです。

日中釣りをしていると、キス釣りのようにズルズルと底を引いてくる釣りでよく掛かるのに対して、夜間は放置しているブッコミ釣りで釣ることができます。

最大2mにもなる長物

ダイナンウミヘビ

世界中のあらゆる魚を釣ってきた、我ら怪魚ハンターでさえも嫌がる「ダイナンウミヘビ」。じつは2m以上にも成長します。

身近に岸から狙える魚としては、かなり大きい(長い)部類に入るでしょう。

一応、キバも生えています

ダイナンウミヘビ

怪魚と言えば、キバですね。(自論)ダイナンウミヘビにも、ご覧の通り小さなキバが生えてます。

これ、侮るなかれ。ガブリと噛まれることもあるのでご注意ください。

とは言えウツボほどの力や鋭さもないので、迫力に欠けてしまうのが正直な感想。なんとも愛らしい……。

嫌われ者のダイナンウミヘビ

嫌われる理由:①グルグル巻きつく

ダイナンウミヘビ

巻きついて仕掛がグチャグチャになっちゃいます。

これが一番の理由でしょうね。ウミヘビを釣り慣れた方はすぐにハサミが出てくるシチュエーションかと思います。

ウツボもアナゴもウナギもそうですが、長物はどうしてもこうなっちゃいます。

嫌われる理由②:フックごと飲み込んでしまう

ダイナンウミヘビ フック

すぐ針を飲み込んじゃうんです。

どんなに大きな針を使っても、口に入ってしまえば何の躊躇も無く飲み込んでいきます。

掛かりどころが悪く死んでしまうこともあるので、ちょっと悲しい気持ちになるのが嫌ですね。

何も釣れない真冬の堤防でも釣れるのか?

冬の堤防

寒空の下、相模湾のとある港にやってきました。

極論、「狙って釣れば外道じゃねぇー!」

と言うことで、張り切ってダイナンウミヘビを狙っていきましょう。

釣り方は超簡単です

仕掛はシンプルに針とオモリだけ

ダイナンウミヘビ 仕掛け

どうせ絡まるならシンプルで良いじゃんね!

と開き直り、ボックスに入っていた大きめの針と中通しオモリで、シンプルに仕掛を作ります。餌はイカをセットしてブッコミます。

置き竿で待ちましょう

ダイナンウミヘビ おき竿

日が暮れて、いよいよダイナンウミヘビが動き出す時間帯がやってきました。

この釣り、時間を決めて定期的に仕掛けを引き上げることが必要です。

僕はだいたい20分に一度上げるようにしています。

何故そんなことをするかというと……

ダイナンウミヘビ

ダイナンウミヘビは大きなアタリが来ないことが殆どなんです。

ずっと待ってると、ウミヘビが掛かったまま無駄な時間を過ごしてしまうことになります。

アカエイすら釣れない、1月の不毛な砂地でも遊んでくれる貴重な生き物。僕はいつも感謝してます。

そうだ。定期的に仕掛を上げてみる理由でしたね。

大根を引っこ抜くような感覚

ダイナンウミヘビ ファイト

唯一、ファイトで楽しい場面があるとすれば砂から引っこ抜く時でしょうか。

ダイナンウミヘビは餌を咥えると泳ぐのではなく砂に潜る性質があります。

仕掛を上げるときに根掛かったような感触があれば……それはきっとダイナンウミヘビです!

ダイナンウミヘビ ファイト

思い切って引っ張ってみましょう……

「ぬる~っ」と、何かが抜ける感触があると思います。

コレです。これが一番の醍醐味です(笑)

ダイナンウミヘビ ランディング

砂から抜けた瞬間、一気に抵抗しなくなるのでもんどりうって転ばないようにご注意ください。

このあとは、ただただ軽いだけ(笑)本当に引かない魚なんです。

ダイナンウミヘビ ランディング

上がってきました!

さすがにこの長さになると泳ぐ姿に多少なりとも迫力を感じるものですね。

ダイナンウミヘビの瞳孔は愛らしい

個人的には目が好きです

ダイナンウミヘビ 

こちらは夜釣りで釣ってすぐの写真。

目に注目して見てください。黒目の部分。じつは瞳孔が開閉しているんです。

ダイナンウミヘビ 昼

上の写真はライトを当てられた、水槽のダイナンウミヘビ。

黒目の部分、瞳孔が閉じています。多くの魚類が瞳孔の開閉ができないのですが、ウミヘビの仲間は瞳孔を開いたり閉じたりするのです。

それにしても、完全に寝顔じゃないか。可愛いな~、おい!

まとめ)釣れたら観察してみてね!

ダイナンウミヘビ 

「狙って釣ってみて下さい!」とまでは言いません(笑)

でも、外道で釣れてしまったらハサミでチョンと切る前に、瞳孔の開き具合を観察してみてはいかがでしょうか?

どんな生き物にも特徴や面白い生態があるものですよ。

撮影・文:山根 kimi ヒロユキ

ライタープロフィール


山根 kimi ヒロユキ
“初めての1匹”を求めて、世界中どこへでも行く怪魚ハンター「山根ブラザーズ」の兄。釣りに留まらず、ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。

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