飛ぶミノーってたくさんあるけど……
突然ですが、釣具屋に並んでいるミノーって、多くのものが「飛ぶ!」って書いてありませんか?
現代のルアーはどれもが高性能で、ほとんどのルアーがよく飛ぶように作られています。
でも、実際にどの程度飛んで、どれが一番飛ぶのかって気になりませんか?
そうだ!飛距離を測ってみよう!
気になるのであれば、実際に試してみよう!
ってことで、ぶっ飛びで評判のミノー達の飛距離を計測して「ぶっ飛び王」を決定します。
戦士たちをご紹介
ぶっ飛び王決定戦に参戦するルアー達をご紹介!
今回は特にサーフのヒラメやシーバスなどで人気の、12センチ前後のルアーを選出しました。
どれもネットやSNSでよく飛ぶと評判のルアーです。
サイレントアサシン129 F AR-C(シマノ)
よく飛ぶミノーと言ったら必ずと出てくるのが、シマノのAR-Cシステムを搭載したサイレントアサシンシリーズ。
アクションは弱めなウォブンロールでアピール度は高くないものの、スレた魚や食い渋った魚に効果があります。
全長129ミリ、22グラム、フローティング、潜航水深50〜80センチ
ショアラインシャイナーZ バーティス120F(ダイワ)
タングステン製のウェイトが一気に後方まで移動する「サイレントウェイトオシレートシステムplus」が搭載され、遠投能力と静音性を実現しています。
アクションはかなりハイピッチかつロールが強めのウォブンロールで、速く巻くと時折バランスを崩す“千鳥アクション”を発生します。
全長120ミリ、19グラム、フローティング、潜航水深30〜120センチ
サスケ120 裂波(アイマ)
12センチクラスのミノーと言ったら、このルアーを外すわけにはいきませんよね!
アクションはロールが強めのウォブンロールで、アピール力が強すぎない食わせ系のアクションです。
全長120ミリ、17グラム、フローティング、潜航水深70〜90センチ
ブローウィン125F Slim(ブルーブルー)
14グラムの自重ながら、空力が考えられたボディと3つのタングステンボールの重心移動システムが大遠投を可能にしているとのこと。
控え目なゆったりとしたウォブンロールアクションで、個人的に今回のミノーの中で一番弱った魚に近い動きだと感じました。
全長125ミリ、14グラム、フローティング、潜航水深不明
X-80マグナム(メガバス)
個人的にお気に入りのルアーで、2020年の年明けに69センチのヒラメをキャッチしました!
アクションは、かなりハイピッチ&小刻みなウォブリング強めのウォブンロール。リップが少し長めなので、普通のミノーより少し下の層を引くことができます。
全長115ミリ、17.5グラム、シンキング、潜航水深不明
ハイスタンダード120(ロンジン)
内蔵された5ミリのタングステンウェイトが3つも後方に移動し、超後方重心となって飛んでいきます。
アクションはゆったりとしたロール強めのウォブンロールです。ぼくの感覚ですが、シンキングペンシルのスイングアクションに近いものを感じます。
全長120ミリ、19グラム、フローティング、潜航水深40〜120センチ
アスリート12SS(ジャクソン)
ミノーと言えばジャクソンのアスリートは外すことはできませんよね! 一時代を築いた往年のルアーながら、現代でもその威力は健在。
アクションはキビキビとした少し強めのウォブンロールアクションで、アピールはけっこう強めです。
全長120ミリ、21グラム、シンキング、潜航水深不明
ルールの説明
ぶっ飛び王決定戦の審判&キャストマンは、わたくしSUUが担当します。
タックルは、リコルド(自作)の9フィートヒラメロッドにセルテートLT4000−C、PE0.8号に16ポンドのリーダーをセッティングしました。
審査方法
各ルアー3投ずつキャストし、その平均飛距離で競います。
着水したら速やかにラインを巻き取り、糸ふけがない状態から計測スタートです!
ぶっ飛び王決定戦スタート!
当日の天候は曇り。横からから風速5メートルほどの風が吹き付け、ルアーのポテンシャルを見るには絶好の条件です!
皆さんはどのルアーが一番飛ぶと思いますか?
結果発表!
それでは、それぞれのルアーの結果を発表していきましょう。
サイレントアサシン129F AR-C
一投目・・・73メートル
二投目・・・68メートル
三投目・・・68メートル
平均飛距離・・・69.7メートル
ショアラインシャイナーZ バーティス120F
一投目・・・70メートル
二投目・・・74メートル
三投目・・・71メートル
平均飛距離・・・71.7メートル
サスケ120 裂波
一投目・・・58メートル
二投目・・・57メートル
三投目・・・54メートル
平均飛距離・・・56.3メートル
ブローウィン125F Slim
一投目・・・54メートル
二投目・・・54メートル
三投目・・・57メートル
平均飛距離・・・55.0メートル
X-80マグナム
一投目・・・66メートル
二投目・・・65メートル
三投目・・・60メートル
平均飛距離・・・63.7メートル
ハイスタンダード120
一投目・・・71メートル
二投目・・・66メートル
三投目・・・59メートル
平均飛距離・・・65.3メートル
アスリート12SS
一投目・・・58メートル
二投目・・・68メートル
三投目・・・63メートル
平均飛距離・・・63.0メートル
ぶっ飛び王が決定!
なんと優勝は、ダイワのショアラインシャイナーZ バーティス120Fでした!
今回の選抜ルアーの中で唯一、平均70メートル超えを叩き出したバーティスは優勝にふさわしい飛びっぷり。
結果一覧
優勝:ショアラインシャイナーZバーティス120F
平均71.7メートル
2位:サイレントアサシン129F AR-C
平均69.7メートル
3位:ハイスタンダード120
平均65.3メートル
4位:X-80マグナム
平均63.7メートル
5位:アスリート12SS
平均63.0メートル
6位:サスケ120 裂波
平均56.3メートル
7位:ブローウィン125F Slim
平均55.0メートル
敗れたルアーも善戦
ぶっ飛び王になれなかったルアー達もポテンシャルを十分に発揮して善戦してくれました。
個人的にはX-80マグナムはもう少し飛んでいると思っていましたが……(人間の感覚は信用できませんね笑)
印象に残ったルアー
中でも印象に残ったのはブローウィン。
最軽量で明らかに不利な戦いではありましたが、平均で55メートルを記録。
14グラム前後のルアーの中ではトップクラスの遠投性能ではないでしょうか?
ぶっ飛び王=釣れるルアーではない
今回の検証でルアーの遠投性能が明らかになりましたが、飛ぶからといって釣れる訳ではありません。
ルアーの性能を決める要素はアクションの強弱や潜航深度の違い、ラトル音、カラーなど様々。
ルアーにはそれぞれの良さがあり、その良さを発揮できる釣り場やタイミングが必ずあるはずです。
注意点
今回の検証はこのような結果となりましたが、投げる人やタックル、状況によって飛距離は大きく変わる可能性があります。
あくまでSUUが投げた結果として、参考程度にお考えください。
ルアーの特徴を理解することが大事
ルアーごとに特徴や秀でた性能があり、適材適所で使ってあげることで釣果に巡り会いやすくなります。
そのためには、それぞれのルアーの性能や特徴を理解しておくことが大切。
今回の結果が皆さんのルアー選びのひとつの参考になれば幸いです。