シナノユキマスってどんな魚?
極寒地出身の外来魚
シナノユキマスとは、いかにも長野県に生息するような奇麗な和名がつけられていますよね。
しかしながら、この魚はロシアやカナダといった亜寒帯性気候に属する寒い国に生息しています。
1975年に長野県水産試験場が卵を輸入し、完全養殖の技術が確立されました。
小さな動物プランクトンが好物です
最大で50cm前後まで成長するシナノユキマス。
小魚やオキアミなどを主食とするマスやサケと違い、ミジンコなどの動物プランクトンを好んで食べる、プランクトンフィーダーであります。
放流場所
シナノユキマスは1年を通して水温が低く、また、湖沼などの流れのない止水環境を好みます。
放流される湖として最も有名なのが、長野県南相木村に位置する立岩湖でしょう。
他にも加和志湖、松原湖、柳久保池、中綱湖、白樺湖など……長野県の各所に放流されています。
シナノユキマスが釣れる「立岩湖」に到着。
年に数回の不定期放流
シナノユキマスは南佐久南部漁業協同組合によって年に数回不定期放流されています。
放流後2週間程度が釣行好機と言えます。放流の情報については漁協のホームページをこまめにチェックするようにしましょう。
氷上釣りに関しては、例年ですと12月中下旬に結氷し、クリスマス前後から氷の上に乗ることができます。
2019-20年シーズンは暖冬の影響により結氷が遅れているようです。
結氷状況につきましては、漁協に電話で問い合わせましょう。
問い合せ)南佐久南部漁業協同組合
TEL:0267-92-2167
氷点下10℃の絶景世界
南相木村は比較的雪が少ないため、立岩湖の氷上はまるでスケートリンクのようです。
雪が無いだけに車の運転も釣り自体もとても楽チンです。
しかし、氷点下であることには変わりありません。めちゃくちゃ滑ります。スリップや転倒には十分に注意しましょうね。
シナノユキマスを釣るのに必要な道具
常連さんの装備がコチラです。ヒーターをつければ上着を脱げるくらい暖かいそうです。
竿は自作しているようですが、10号前後のオモリを使用するためワカサギロッドよりも少し強めでした。
あと、何気に重要なのがザル。水面が凍らないように使います。
コマセとしてアミエビと集魚剤を用意しましょう。集魚剤は写真の活性起爆剤グレやグレパワーV9などピンク系がオススメです。
冷凍のアミエビはいつまで経っても解けないので必ず溶かしてから持っていきましょう。
サビキは必ず「ピンクスキン」がおすすめ!
シナノユキマスを狙いに行かれる方はピンクのスキン一択です。
実際に釣りをしてみると、「こんなにサビキの種類で釣果に差が出るのか!?」と、驚くことになろうかと思います。
ハリス0.6号、針は金もしくは赤の3〜4号を購入しましょう。
大型のユキマスがヒットすると仕掛けが絡まりがちです。1日2~3セットは使用するので予備は多めに持っておきましょう。
↓常連さんはコレ!
↓アイスドリルもお忘れなく。氷上の穴釣りで最も必要な道具です。
シナノユキマスの狙い方
誘い→× 置き竿→◎
釣り方はとても簡単。仕掛けを着底させたら、底から数センチだけオモリを浮かせる。そしてあとは待つだけです。
仕掛の打ち返しは、15分に一度程度で良いでしょう。
海のサビキと違って、コマセ籠を揺すったり、誘いをかけると逆効果。置き竿にして、できるだけ仕掛を動かさないようにしましょう。
氷点下10℃ともなると穴が塞がるのもあっという間。ザルなんて持ってない我らはクロックスで対抗します笑
穴から見える魚影!早速ヒットするも……
平均サイズは「20cm前後」と「35〜40cm」の二極化していました。
釣れるレンジも表層では小さく、ボトムでは良型と、キレイに釣り分けることができました。
立岩湖では20cm以下はリリースサイズ。ボトム付近を狙うのが良いでしょう。
ボトムを狙うとデカいのキタっ!
置竿のティップがゆっくり氷の穴に引き込まれます。
この瞬間がシナノユキマス釣りの一番の醍醐味ですね!
ドラグを滑らせながら慎重にファイトしましょう。
ワカサギロッドでビッグサイズ!
不運にもこの日は2度もラインブレイクに泣かされました。
横っ走りすることもあるので、ビッグサイズが掛かった場合は半径10m程度の人は仕掛を回収するようにしましょう。
結果的に竿はワカサギロッドでも十分でしたが、道糸だけ2号前後にしておくことをオススメします。
沢山釣れました
放流2週間後の釣行でこの釣果。
メチャクチャ寒い中での釣行でしたが、これだけ釣れるとそれ以上に楽しい。心はホクホクです。
関東からギリギリ日帰り圏内で、氷上からこのサイズの魚とファイトできるなんて本当に幸せです。
皆さんも冬の立岩湖へ出かけてみてはいかがでしょうか?
ライタープロフィール
山根 kimi ヒロユキ
“初めての1匹”を求めて、世界中どこへでも行く怪魚ハンター「山根ブラザーズ」の兄。釣りに留まらず、ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017
関連記事