2017年 高知のアカメが注目種へ
アカメは2017年9月に改訂された高知県レッドリストから外れ、注目種として記載されることになりました。2018年3月20日に高知県HPで注目種として指定した旨のチラシが公開されています。
これは絶滅危惧種ではないとしながらも、全国的には希少な魚として守っていこうという意味があります。
2018年10月現在 アカメ釣りは可能だが……
高知県のアカメはレッドリストから外れて注目種となり、今も昔と変わらず合法的にアカメ釣りを楽しむことが出来ます。
しかしこれは前項で触れた通り、標識放流や意見交換などを県と行ってきた団体や、地元アングラー、一部の研究者の計り知れない努力によるものです。
私たちはその想いをくみ取り、後世に誇れる“高知のアカメ釣り”を守っていくべきではないでしょうか?
私たち釣り人が守るべきマナー
地元アングラーや全国のアカメを愛する釣り人・研究者たちの努力によって、今も私たちに夢を魅せてくれるアカメ。
これからもこの釣りを楽しむためにも、先駆者が開いた道を守り続けなければなりません。
県から正式に発表されているマナー
注目種として高知県環境共生課がマナーとしてお願いしているルールは下記の通りです。
●釣ったアカメは再放流しましょう(キャッチ&リリース)
●無用な殺生はやめましょう
●販売目的のアカメの捕獲はやめましょう
●捕ったアカメを他の地域に持ち出さないようにしましょう
●他の地域で捕ったアカメを持ち込まないようにしましょう
これはあくまでお願いであり、強制ではありません。だからこそアングラーの認識共有が必要なのです。
禁止されている行為
度々問題になるのは橋の上からの釣り。これは法律で禁止されています。橋の上でのキャスティングは後ろの歩行者も危険ですし、下を通るボートにとっても危険です。
また、漁港などの施設に穴を開けたりして問題になるケースも実際にありました。こちらも同様、器物破損で違法です。
釣り人同士の争い
アカメ釣りの現在の主流はルアーフィッシングですが、魚を使ったエサ釣りでもアカメは釣られています。
高知伝統の釣りはもちろんエサ釣りでした。当然のこのながら今でもエサ釣りは禁止されていません。しかし、度々起きるトラブルがルアーアングラーと餌釣り師の言い争いです。
どちらが正しい・偉いではなく、どちらも確立されている釣法です。釣りをしない方からすると、どちらも釣り人。イメージ低下にならないよう、お互い配慮の上で釣りを楽しみましょう。
心がけたい優しいリリース
アカメはに殺生についての法律的な縛りはありませんが、食べないのであれば優しいリリースを心がけたいもの。
アカメは生命力の強い魚といわれ、正しいリリースを心がければあまり神経質にならずとも生存率は高いと言えます。標識採捕率が高いという点で見てもそれは間違いないでしょう。
気を付けたいポイントは大きく分けて3つ。
1.水から長時間出さない
水から出さないというのは酸欠を防ぐためですが、ここで勘違いしていけないのは、水から全く出してはダメ。というわけではないのです。
アカメを水中で持つことで力強く暴れ、こちら側が怪我をしてしまう恐れがあります。撮影に時間がかかる場合は時折水に戻し、呼吸させてあげましょう。
2.内蔵に負担をかけずに持つ
1メートルを超える大きな個体は特に注意しましょう。簡単に言えば長時間縦方向にぶらさげる行為は出来る限り避けたほうがいいという意味合いです、
骨格がしっかりとした魚なのでよほどのことをしなければ問題ありませんが、考慮しておくべき点です。
3.乾いた手で触らない
乾いた手で触らってしまうと魚の皮膚が火傷を負って、そこから感染症に発展することがあります。水に手を濡らしてから触るとダメージを軽減することが出来ます。
これからもアカメ釣りを楽しむために
アカメは高知において普通に見られる魚ですが、全国規模でみれば希少な魚であることに変わりはありません。
そしていろんな問題を多くの人の努力で乗り越え、今もアカメ釣りを楽しむことが出来ます。
夢を追って通い続けてるアングラーやこれからアカメ釣りに挑戦するアングラーはそのことに感謝し、マナーを守ってアカメ釣りを末永く楽しんできたいものですね。
次回「高知のアカメ釣り 初心者をガイドレポート」
次回はアカメ釣り初心者がアカメを釣るときに知っておきたいアカメの習性や、アカメタックル、初心者ガイド実釣レポートを通じて、アカメ釣りに初めて挑戦するアングラーの手助けとなるコラムをお送りします。