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次世代ガイドシステム『AGS』ってどうなの?ダイワ担当者が語った“ホントのところ”

ダイワ・ハイエンドモデルに装備されている、独自開発のガイドシステム『AGS』。ガイドフレームがカーボン素材となることで、アングラーにどんな変化をもたらすのか?メーカー担当者の声も交えながら、その真価にせまります。

目次

アイキャッチ画像撮影:TSURI HACK編集部

“進化の真価”

撮影:TSURI HACK編集部

ロッド技術の進化は目覚ましく、日々あらたなテクノロジーを搭載した最新機種が市場をにぎわせています。

今回TSURI HACK編集部が注目したのは、ダイワ・ハイエンドモデルに装備されている、独自開発のガイドシステム『AGS』

今まで主流とされていた、チタンやステンレス素材のガイドに変わるアイテムとして、アングラーにどんな変化をもたらすのか?

メーカー担当者の声も交えながら、その真価に迫ります。

カーボンテクノロジー×ガイドシステム

出典:DAIWA USA

まずは『AGS』について、基本的なおさらいを。

AGSとは、AIR GUIDE SYSTEM(エアガイドシステム)の略称。カーボン素材で成型された、ダイワ・オリジナルのガイドシステムです。

これまでのガイドフレーム(チタンやステンレス)と比較し、大幅な軽量化と剛性を高めることに成功しています。

重さはチタン素材と比較しても約40%

△手前:ステンレスフレーム 奥:AGSフレーム(撮影:TSURI HACK編集部)

釣り人にとって、なじみの深い素材ともいえる『カーボン』は、軽量であることが最大の特徴です。

市販されているロッドのガイドは、ステンレスかチタンが一般的。AGSはチタン素材のそれより、約40%も軽くなっているというから驚きです。

軽いだけでは道具として不十分

撮影:TSURI HACK編集部

軽量化を通し、アングラーはさまざまな恩恵を受けることができます。しかし、ガイドは“ラインが通る道”であり、ロッドの中でも負荷がかかりやすい場所

だからこそ、フレームの耐久性も犠牲にできません。

じつは、カーボンの剛性はチタンの約3倍。剛性が上がると、強度面だけでなく、感度やロッドの振幅(ブレ)にまで、良い影響を及ぼすそうです。

→次ページ 「担当者が語るホントのところ」

担当者が語る、AGSガイド「ホントのところ」

撮影:TSURI HACK編集部

編集部が疑問に思う『AGSに関する様々なこと』を、ダイワ担当者の方へぶつけてみました。(以下、ダ=ダイワ・担当者)

ーーAGSを搭載することでガイドシステムの軽量化が望まれますが、これはどのように釣りに影響しますか?

ダ:ロッドが軽量化されると、まず感度が上がります。それと同時に『ふり抜け』が良くなるんです。ふり抜けがよくなると、ロッドのスイングスピードが上がるため、飛距離も向上します。

ーーキャスタビリティ(キャストの精度やコントロール)が上がるという話も聞きました。

ダ:ガイドが軽くなると、ロッドをふりぬいた際のティップのブレを極力抑えることができるんです。

ガイドの重さはロッド全体の動きに影響し、これがキャスタビリティを下げる原因と言われています。(遠心力が強くはたらくため)

資料.1 放出されたラインのイメージ。従来品と比較し、振動をおさえたスムーズな軌道を描くようになる。(出典:DAIWA)

ーーカーボン素材は剛性の高さが特徴的だと思います。これはガイドに採用されると、どんなメリットを生みますか?

ダ:剛性が上がると、感度と耐久性に影響します。AGSガイドは、剛性で言うとチタンの約3倍。軽量であることよりも、この硬さによって、チタンフレームより大きな振動をブランクスに伝えてくれるんです。

ーー感度が上がるのは、「カーボンガイド=軽くなる」からだと思っていました。

ダ:もちろんそれもありますが、実際はカーボンの素材自体による恩恵が大きいです。剛性がチタンとは比べ物にならないため、ガイドを伝ってくるラインからの情報量が多くなるんです。(音が伝達しやすい)

資料.2 チタンとカーボンの剛性比較。カーボンはチタンに比べ約3倍の剛性を誇る。(出典:DAIWA)

ーー感度や軽さの向上は、我々ユーザーの周りでも評判として耳にします。しかし、同時に『折れ』などのリスクを気にする声もありました。

ダ:通常使用で、突然折れたり割れたりすることは、ほぼないと言ってもいいです。ただ、瞬間的に大きな負荷がかかると折れることはあります。これは、AGSに限った話ではありませんが。

ーー私(編集部)も、チタンガイドをぶつけて曲げてしまったことがあります(汗)

ダ:チタンはカーボン素材と比べて、ある程度弾力があります。そのため、曲がっても戻すことができなくはないんです。(※自分で戻すのは危険)

その時に「チタンだから折れなかった」と、勘違いしてしまうことはあるかもしれませんね。しかし、本来、チタンよりもカーボンの方が剛性が高いのは事実です。

→次ページ 「AGSはこんなアングラーにおすすめ」

撮影:TSURI HACK編集部

ーーAGSガイド搭載のロッドを取り扱う上で、注意しなけばいけないことはありますか?

ダ:カーボンはキズが入ると強度が落ちるので、ロッドの出し入れなどの際に、なるべくぶつけないように注意してください。メンテナンスに関しては、チタンガイドなどと大差はありません。釣行が重なって汚れがついていたら、拭いてあげればOKです。

ーー最後に、AGSのポテンシャルがもっとも生きてくる釣りをおしえてください。

ダ:やはり感度が重視される釣りで、アドバンテージを感じていただけると思います。とくにアジングやエギングなどは、AGSガイドでなければとれないアタリをモノにすることもできるんじゃないかと。

どの釣りにおいても『軽さ』は重要視されるので、AGSが搭載されることでマイナスに働くことはありません。それぐらい全ての魚種に採用していますので。

ガイドの進化がもたらす異次元の感度を、ぜひ、みなさんも体感していただければと思います。

続々リリースされる『AGS搭載機種』に注目

撮影:TSURI HACK編集部

AGSガイドシステムを搭載したロッドは、ダイワのハイエンドラインを中心に、ぞくぞく展開中。

アングラーの釣果を左右すると言ってもいいロッド選び。ガイドセッティングにまで拘り抜かれた逸品を、手にしてみてはいかがでしょうか?

月下美人 AIR AGS AJING

繊細なバイトをものにしていくアジングにとって、感度は、絶対的に必要な要素。超高密度SVFカーボンと、AGSのコンビネーションが、今まで感知できなかったアタリを手元に届けてくれます。

アジングでAGSのアドバンテージを感じていただくのに、おすすめの一本です。

ダイワ 月下美人 AIR AGS AJING 510ULXS

全長:5.10ft
自重:59g
継数:1本
仕舞寸法:177㎝
ルアーウェイト:0.3〜4g
適合ライン:1〜3lb

エメラルダス AIR AGS

ダイワエギングロッドのフラッグシップモデル。AGSガイドの恩恵により、ティップのブレを抑え、従来品より約5%の飛距離アップを実現。

他のルアーロッドよりも、圧倒的にジャーク(シャクリ)の回数が多いエギングだからこそ、軽量ガイドがもたらす“シャープなふり心地”が威力を発揮します。

ダイワ エメラルダス AIR AGS 86M

全長:8.6ft
自重:86g
継数:1本
仕舞寸法:134㎝
エギウェイト:2.5〜4.0号
適合ライン:0.5~1.2号

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