ナメタガレイ(ババガレイ)ってどんな魚?
ナメタガレイは、カレイ目カレイ亜科カレイ科ババガレイ属に属するカレイ。最大で60センチ程までになり、大型のカレイとして知られています。
古くから正月に食べる高級魚として扱う地域もあり、重宝される魚です。今回はそんなナメタガレイの生態や特徴、釣り方について解説していきます。
ナメタガレイの生息域・分布
駿河湾より北側の水深50メートルから400メートルの海域に生息するナメタガレイ。北海道や東北においては古くから親しまれていますが、他の地域では市場に出回ることも少なく、全国的にはあまり知名度の低い魚です。
生態・性質

ナメタガレイは砂泥底にある根周りを好み、ゴカイ類や甲殻類を餌としています。産卵期は3~4月で卵を持った雌は、北海道や東北では特に高級魚として重宝されています。
ナメタガレイ(ババガレイ)の名前の由来
ナメタガレイは漢字で「滑多鰈」と書きます。いくつか説がありますが、体表にぬめりのある粘液が多いのが特徴であることから名前が付けられたようです。また、ナメタガレイは通称で、標準和名は「ババガレイ」です。
ナメタガレイの特徴!見分け方は?
他のカレイが頭が尖った形をしているのに対して、ナメタガレイは細長い楕円形をしていて尾ビレが短いのが特徴です。また、口が小さめで下顎側にだけ歯があることから他のカレイと見分けることが出来ます。
ナメタガレイの釣りシーズンと旬
ナメタガレイ釣りが盛んな仙台の釣りシーズンは、11月下旬~1月下旬にかけて。投げ釣りで狙うことも出来ますが、一般的には船釣りで狙い、地域によって10メートルから100メートルまでの砂泥底にある根周りを狙っていきます。
味わいたい時期(旬)

ナメタガレイは、子持ちを狙える12月~1月頭までにかけてが最盛期。特に正月に子持ちのナメタガレイを食べる習慣がある仙台周辺では、1匹あたり1万円の値段が付くこともあります。卵と一緒に煮付けにすると絶品と言われています。
ナメタガレイの釣り方2つのコツ
ナメタガレイ狙いのタックルは他のカレイ釣りと同様のタックルで対応できますが、根掛かりが多いポイントを狙っていくので仕掛けの選び方に注意が必要です。ここではナメタガレイ釣りの2つのコツをご紹介します。
ナメタガレイ釣りのコツ①
ナメタガレイは砂泥底にある根周りに着く魚なので、根掛かりに注意しつつ底をしっかり取りながら狙うことが釣るためのコツの一つです。そのため、仕掛けは片テンビン式を使用して、根掛かりに対処しやすいように太めのハリスで2本針のものを使うと良いでしょう。
ナメタガレイ釣りのコツ②
ナメタガレイは、動くものに対して強い好奇心を持つ特徴を持っています。ただし、近寄ってもすぐに餌には食い付かず、餌を口にしても突いたり吐き出したりを繰り返すことが多い魚。餌を見つけやすいように集魚パーツを付けておき、ゆっくりと誘って餌を見つけさせて、前アタリがあってもじっくりと待って完全に食い込むまで待つことが重要です。
ナメタガレイのおすすめレシピ
大型であるほど市場価値が高くなるナメタガレイ。市場などで購入する際はぬめりに透明感があり厚みのある硬い新鮮なものを選んでみてください。ここではナメタガレイのおすすめレシピをご紹介します。
煮付け

ナメタガレイの調理法で最も人気があるのが煮付け。煮付けにするとほどよい柔らかさで甘みと旨みがある身を味わえます。卵を持った大型の雌を調理する時は、煮汁を多くして弱火でゆっくりと煮ていくのがおすすめです。
塩焼き

塩焼きにしても美味しく食べられるナメタガレイ。ある程度の大きさに切り分けてから焼き上げていくのがポイントです。また塩焼きだけでなく焼く前に醤油や味噌、オリーブオイルに浸け込んでから焼いて食べるのもおすすめです。
唐揚げ

小ぶりのナメタガレイが手に入った時には唐揚げもおすすめです。身だけでなく、ヒレや骨まで余すところなく、香ばしさを感じながら味わえます。
刺身

釣ったメイタガレイや市場で活魚で購入できた時には刺身にするのもよいでしょう。透明感のある柔らかい上品な味を楽しむことが出来ます。活きのよいものが手に入りやすい北海道や東北で試してもらいたい調理法です。
仕掛けにひと工夫!ナメタガレイを狙おう

古くから高級魚として扱われてきたナメタガレイ。狙うときには仕掛けに集魚板やエッグボールを付けてアピール度を増す工夫をしてみてください。時に1匹1万円の値が付くこともあるナメタガレイをぜひ釣り上げて、おすすめの調理法で味わってみてはいかがでしょうか。

