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釣り人こそ知ってほしい。“世界最強繊維”ダイニーマ製ギアの魅力

釣り人こそ知ってほしい。“世界最強繊維”ダイニーマ製ギアの魅力

PEラインでお馴染みの「ダイニーマ」。

じつはこの素材、ポーチやバックパックなどの釣りギアにも使われていることをご存知でしょうか?

軽くて、水に強く、驚くほどタフ。ULハイカーから支持される理由を、釣り人目線で掘り下げながら、その魅力を語ります。

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目次

ダイニーマ(Dyneema®)とは

ダイニーマ(Dyneema®)は、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)と呼ばれる高機能繊維です。

1980年代にオランダDSM社と日本の東洋紡が共同で実用化を進め、現在ではPEラインをはじめ、さまざまな高強度製品に使われています。

通常のポリエチレンより分子量が桁違いに大きく、非常に高い強度を持つのが特徴。同重量比では鋼鉄の約15倍ともいわれる引張強度を誇ります。

釣り人にとって重要な特性を挙げると、こんな感じです。

  • ・水に浮く
  • ・吸水しにくい
  • ・濡れても強度低下が少ない
  • ・伸びが少ない

PEラインのパッケージでよく見かける「IZANAS®(イザナス)」という文字も、じつはこのUHMWPE繊維のブランド名のひとつ。

「ダイニーマ(Dyneema®)」はオランダDSM社の商標名で、主に海外メーカーや欧米圏で使われています。

一方、日本国内では2016年から、東洋紡が製造・販売するUHMWPE繊維のブランド名が「IZANAS®(イザナス)」へ統一されました。

つまり、「ダイニーマ」と「イザナス」は呼び名こそ違いますが、どちらも同じUHMWPE繊維を指しています。

現在主流のPEラインの多くには、このUHMWPE繊維が採用されており、現代のルアーフィッシングを支えている素材のひとつと言っても過言ではありません。

KOBAYASHI

今回は釣りの話ではありますが、釣り糸の話ではありません。

ダイニーマという素材そのものに対する、僕の偏愛を少しだけ語らせてください。

ダイニーマは「生地」にもなる

ダイニーマ繊維をフィルムでラミネートした素材は、「DCF(Dyneema Composite Fabric)」と呼ばれています。

この生地がまた凄いんです。驚くほど薄くて軽いのに、防水性があり、さらに引き裂きにも強い。

KOBAYASHI

初めて触ると、「これ本当に大丈夫なのか?」と思うほど頼りなく感じます。

ですが、実際に引っ張ってみると、その異常な強度に驚かされます。

ULハイキングの世界では常識

軽さと強度を追求するウルトラライトハイキング(ULハイク)の世界では、このDCFを採用したバックパックやテント、サコッシュ、ウォレットなどが、すでに定番素材として広く浸透しています。

釣り人にこそダイニーマギアが合う理由

ULハイカーに人気のダイニーマ。しかし冷静に考えると、この素材の特性が最も活きるフィールドは、じつは釣り場ではないかと思うのです。

水辺で使うことが前提

なぜならダイニーマ生地は吸水率がゼロで、生地そのものに防水性があります。

雨に打たれても、波しぶきを浴びても、濡れた手で触っても、中身を守ってくれます。

しかも水を吸わないため、使用後に重くなることがなく、濡れても乾きやすいのが特徴です。

ちなみに水も溜められるため、緊急時には簡易バケツ代わりとして使えます。

時には釣った魚を入れておくこともできます。

軽さはランガンに直結する

ポイントを歩いて移動するランガンスタイルでは、持ち物の軽さがそのまま機動力になります。

小物入れやポーチがほんの数十グラム軽くなるだけで、一日の終わりの疲労が違います。

「たかがポーチの重さ」と思うかもしれませんが、積み重なると効いてきます。

KOBAYASHI

僕が使用しているファニーパックは30g、小物入れは20gと超軽量です。

引き裂き強度が高い

磯やテトラ、藪漕ぎなど、釣り人のフィールドは基本的に過酷です。

ナイロンやポリエステル製のポーチは、枝や岩に引っかけると簡単に裂けてしまいますが、ダイニーマ生地は引き裂きに対する耐性が桁違い。

岩場を這い回るような状況でも、高い安心感があります。

汚れに強い

表面がツルッとしたフィルム状なので、泥や魚のぬめりがついても拭くだけで落ちます。

帰宅後のメンテナンスが楽なのは、実用上かなり大きいポイント。

ただし、止水ジップを採用している製品も多いため、潮をかぶった場合は塩噛み防止のためにしっかり水洗いしておきましょう。

加水分解しない

ナイロンやポリウレタンコーティング製品は、経年によって加水分解を起こし、ベタつきが出たりコーティングが剥がれたりすることがあります。

しかし、ダイニーマ生地にはそうした心配がほとんどありません。物理的に破れない限り、かなり長く使えます。

ただし、使い込むうちに素材の性質上シワが増え、生地が少し縮んだような風合いになります。性能的な劣化ではないものの、他素材と比べると“使用感”が見た目に出やすいのは事実です。

KOBAYASHI

個人的には、こうした特性こそが一般的に普及しづらい理由なのではないかと感じています。

つまりメーカー側からすると、製品としてリリースしづらい素材なのかもしれません。

ダイニーマ製品、試しに購入してみましょう!

僕はメリット・デメリットを理解したうえで、数多くのダイニーマ製品を愛用しています。

ポーチにはじまり、ウォレット、バックパック、小物入れ、サコッシュ、ファニーパックなど、その数はかなりのもの。

中には8年近く使い続けているものもあり、釣りはもちろん、仕事やプライベートまで、あらゆるシーンで活躍しています。

残念ながら、僕が普段使っているものはハンドメイド品が多く、一般販売されていないものばかり。そこで今回は、参考までにオンラインで購入できるダイニーマ製品をいくつかピックアップしてみました。

ウォレットや小物ポーチなどから試してみると、ダイニーマの軽さと強度を実感できるのでおすすめです。

こちらは前面のみにダイニーマが使われているため、比較的手頃にダイニーマを試してみたい方におすすめです。

HYPERLITE MOUNTAIN GEARというメーカーのファニーパック。

ファニーパックに限らず、多くのダイニーマ製品を展開しているアウトドアメーカーで、バックパックやテントなど幅広いアイテムをラインナップしています。

釣り人とダイニーマの距離はゼロに等しい

考えてみると不思議な話です。僕たちはPEラインという形で、毎回の釣行時に魚とのやり取りをダイニーマに託しています。

その同じ素材が生地になって、ポーチやバックパックに姿を変えています。水に強く、軽く、丈夫で、劣化しにくい。釣り人が道具に求める条件をほぼすべて満たしています。

KOBAYASHI

PEラインでダイニーマの恩恵を受けている釣り人が、ギアでもダイニーマを選ばない理由はありません。

僕たちはすでに世界最強の繊維の愛用者なのですから。

撮影:DAISUKE KOBAYASHI

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