コスパ最強?!アブの最新ライトゲームロッドをインプレ!
2022年にアブガルシアから登場したソルティステージプロトタイプシリーズ。
発売前から注目度も高く、コストパフォーマンスもかなりいいと噂のロッドです。
そんな人気シリーズのアジングモデルとメバリングモデルに焦点を当て、実釣を交えてインプレッションしてみました!
「ソルティステージプロトタイプ」とは?
そもそも「プロトタイプ」と聞くと一般的に発売前のテスト段階のロッドというイメージを持つ方かもしれません。
しかしそうではなく、開発現場からの熱い思いをそのままロッドの名に冠したのがシリーズ名の由来だそう。
今回はアジ・メバル向けのロッドのインプレですが、他にも【ジギング・ショアジギング・ライトショアジギング・スロージギング・シーバス・ボートシーバス・エギング・クロダイ】と多岐に渡るラインナップが揃うシリーズでもあります。
メバリング/アジングモデルのラインナップ
メバリングモデルは4機種、アジングモデルは5機種のラインナップ。
ベーシックな番手がありつつも、プロトタイプの名に相応しい尖ったモデルもちらほらありますね。
ソルティステージプロトタイプ メバル
型番 | 全長 | 自重 | 継数 | アクション | ルアーウェイト | 適合ライン | 適合PEライン | 定価 |
XMBS-732XULT-ST | 221cm | 53g | 2 | スロー | 0.2-14g | 1.5-5lb | 0.1-0.5号 | 26,500 |
XMBS-762ULSS | 228.6cm | 61g | 2 | エクストラファースト | 0.2-8g |
| 0.1-0.5号 | 27,000 |
XMBS-792ULT | 236.2cm | 61g | 2 | ファースト | 0.5-12g | 1.5-5lb | 0.1-0.5号 | 27,500 |
XMBS-832LT | 251.5cm | 85g | 2 | ファースト | 0.5-15g | 2-8lb | 0.1-0.5号 | 29,000 |
ソルティステージプロトタイプ アジング
型番 | 全長 | 自重 | 継数 | アクション | ルアーウェイト | 適合ライン | 適合PEライン | 定価 |
XAJS-552ULT-ST | 165.1cm | 47g | 2 | スロー | 0.1-10g | 1.5-5lb | 0.1-0.5号 | 25,000 |
XAJS-5102LSS | 177.8cm | 50g | 2 | ファースト | 0.1-7g |
| 0.1-0.5号 | 25,500 |
XAJS-632ULT-ST | 190.5cm | 50g | 2 | スロー | 0.1-14g | 1.5-5lb | 0.1-0.5号 | 26,000 |
XAJS-642ULSS | 193cm | 51g | 2 | レギュラーファースト | 0.1-5g | 1.5-5lb | 0.1-0.5号 | 26,500 |
XAJS-6102LSS | 208.3cm | 54g | 2 | ファースト | 0.1-7g | 1.5-5lb | 0.1-0.5号 | 27,000 |
ソルティステージプロトタイプ(アジング&メバリング)のスペックと特徴
早速ですが、ソルティステージプロトタイプの特徴を、スペックを交えつつ紹介していきます。
ブランクは超軽量かつ高感度
ブランクは、カーボン100%で軽量かつ感度の高いCPCブランクスが採用されています。
加えて、DPH構造と言われる2枚の縦横繊維のカーボンシートを、従来より倍の密度で巻き上げるという製法で仕上げられています。
ブランク表面は無塗装で本当にプロトタイプ感があります。
要約すると、超軽い上に耐久性が高く、なおかつ感度も非常に高いロッドになっているということですね!
ガイドはKRコンセプト仕様
ガイドはSiC-Sリング搭載のKRコンセプトガイドを採用。
糸抜けや糸絡みも少なく、ガイド自体も軽量で耐久性が高いガイドが採用されている点は、値段相応の仕様と言えるでしょう。
特徴的なグリップデザイン
ソルティステージプロトタイプの中でも、アジングモデルとメバルモデルのグリップは非常に特徴的です。
グリップ後部が斜めにカットされた珍しい形状と言えます。
持ちやすさなど、気になる点は検証パートでじっくり解説します。
グリップの断面部にはロゴやスペックの記載があり、ブランクには余計な装飾が無いので、全体として斬新な印象を受けるデザインにまとめられています。
まずは「メバル XMBS-792ULT」 をインプレ!
1本目は、実売価格22,000円前後の「ソルティステージ プロトタイプ メバル XMBS-792ULT」をチョイス!
メバルモデル4機種の中でも最も汎用性が高くスタンダードなモデルです。
実釣インプレした時期は12月から1月にかけてのメバリングハイシーズン!
はたしてどんなロッドなのか、投げて巻いて使用感をチェックしていきます。
リールはPE0.3号を巻いた2000番リールをセット。
試投では、1g前後のジグヘッドから5g前後のプラグやジグなどを投げましたが、2g以上7g未満くらいが気持ち良くキャストできる印象です。
事前情報通り、1投目からロッドの軽さや振り抜きの良さを感じられました!
操作感は後ほどまとめますが、軽さのおかげか7ft9inのレングスをまったく感じさせません。
感度などは、本番のナイトゲームで感じていきましょう!
ナイトゲームでの実釣でロッドの真価を発揮!
実釣ナイトゲーム。プラグをメインに使ったメバリングを展開していきました。
開始直後から「コンッ!」「カンッ!」というメバル特有のアタリがコンスタントに続き、釣果を伸ばすことに成功しました。
とにかくやばいくらいに感度良好です!
尺メバルには届きませんでしたが、25cm〜27cmほどのメバルもキャッチ!
ウィードに入ったメバルを少々強引に引っこ抜いたりと、ロッドのパワーが感じられる場面もありました。
とにかく「軽すぎて」ヤバイ!
実釣で感じたのは、何を差し置いても「軽すぎる!」こと。
素材や装飾に至るまで無駄のない造りからくる軽さは、常軌を逸しています。
ロッドをどの角度でどんな動作をしても「重い」と感じることは無く、むしろ「軽すぎないか!?」と感じられたほど。
7ft9inのロッドで「61g」という異次元の軽さは相当なもので、軽量ルアーを用いるライトゲームではめちゃくちゃ強い武器になりえるでしょう。
ULクラスにあるまじきバットパワー
実釣ではなんら問題なかったものの、軽すぎるが故に強度やパワー面は大丈夫なのか? という疑問が生まれ、試しに600mlのペットボトルを上げてみました。
結果、ULのメバリングロッドとしてはびっくりするレベルで楽々リフトアップ!
ロッド全体のパワーでグイッと上がっている感覚で、復元力も相当あります。
衝撃の遠投性能!キャストフィールも素晴らしい
キャストフィーリングは「超気持ち良い!」の一言。
ロッドの反発が非常に強く、「バシッ!」とロッド全体で弾き飛ばすように遠投することができます。
キャスト後にピタッと止まる収束の良さで、無駄なブレが無く糸抜けも非常にスムーズでした。
軽いスイングでもロッドの反発を使って遠くまで飛ばすこともできるし、ファーストテーパーだから短いテイクバックでキャストすることも可能。
テイクバックが取りにくい港湾エリアや、小場所での取り回しも非常に良かったです。
軽くて張りのある設定で操作性も◎
ハリのあるティップ、先調子、軽さなどから来る操作感は軽快そのもの。
またルアー操作の面では、しっかりアクションを付けられる印象です。
ダート系のジグヘッドや抵抗の強いプラグでもしっかり動かせて、キレのある誘い方ができます。
さらに特筆すべきが「アクション後のロッドのブレがない」こと。
ブレないことで、アクション後にリアクションで食ってくる魚のバイトも、明確に捉えられるのは大きなアドバンテージでしょう!
プラグとの相性が最高!
実釣で使って感じたのは、メバリング系プラグとの相性の良さ。
ひと昔前のメバリングロッドは食い込み重視のセッティングが多く、トレブルフックの掛かりが浅かったり、ティップが入り過ぎてウィードに潜られることも多々ありました。
ソルティーステージプロトタイプは高い感度でバイトを捉えつつ、トレブルフックもしっかりフックアップでき、早い段階で根から引き剥がせて、かつてメバリングロッドに感じていた不満を見事に克服していました。
8ft近いのに5ft台の感覚で扱える軽快さが魅力!
ソルティステージプロトタイプ メバル XMBS-792ULT は、「超絶軽くて操作性も高く、尚且つパワフルなメバリングロッド」ということがインプレッションで分かりました。
とくに軽さに関しては、まるで6ft台のアジングロッドを扱っているような感覚です。
7ft9inのレングスと遠投性能を活かせば、足場の高い場所や遠投が必要な遠浅ポイントの攻略でも、頼れる右腕となってくれるでしょう!
アブガルシア ソルティステージ プロトタイプ XMBS-792ULT
全長 | 7ft9in |
---|---|
自重 | 61g |
継数 | 2本 |
ルアーウエイト | 0.5-12g |
ライン | 0.1-0.5号 |
お次は「 アジング XAJS-5102LSS 」をインプレッション
2本目は、実売価格21,000円前後で発売されている、アジングモデルのXAJS-5102LSSを実釣インプレッション!
所謂「ゴーテン」と言われる、アジングでの汎用性が高いLクラスの番手で、高弾性ショートソリッドをティップに採用した掛け調子のモデルです。
実釣は季節的に1月で雪も積もる中、アジを狙って釣行してきました。
まずジグヘッドの1gから2gほどをキャストしながら使用感をチェック!
メバリングモデル同様振り抜きが良いです。
何より持って驚いたのが軽さ! 50gの自重はリールを合わせても尋常じゃない軽快さです。
合わせたリールは2000番クラス。ラインはエステルの0.3号をチョイス。
リトリーブやトゥイッチ、リフト&フォールなどアクションを繰り返しながらデイゲームでも狙ったもののやはりデイでは厳しく、ナイトゲームで本気でアジを狙っていきます。
極寒のナイトゲームで魚を掛けてインプレ!
ナイトゲームで魚を掛けていきます。
気温-2℃という極寒で表層水温12℃程まで低下、加えてアジも渋いタフコンディションで、パターンを掴むまで手を変え品を変えなんとか1匹です。
その後も、1g以下のジグヘッドで5m程度の水深の場所のボトムをジックリやるとポツポツ拾えました!
0.5gから2g程度までのジグヘッドでローテーションしながら探りましたが、着底やアジの微妙なバイトもクリアに手元に伝わってきたのが印象的でした。
まずもって「驚異の軽さ」に震えた
ロッド自重が軽いというのは、1g以下などの繊細なジグヘッドを扱うアジングにおいて非常に大きなアドバンテージです。
重要なのは、ロッドが軽ければ軽いほど軽い力で握り込めること。
軽く握り込むとロッド自体の反響感度が活き、手元に伝わる魚のアタリがより強く明確になるのです。
また、フッキングも瞬間的でシャープな動作がやり易くなったりと、軽く握れるメリットは多々あります。
個性的なグリップは握りやすさも良好
心配していたのが独特のグリップ形状による「握りにくいのではないか?」と言う不安。
とくにアジングではグリップのフィーリングで操作感が大きく変わってきますが、実際握ってみるとそんな不安は一瞬で吹き飛びました。
「普通に持ち易いやん! 人差し指でブランクタッチもやりやすいやん!」と本気で独り言が出るくらいでした。笑
シャキッとしたキャストフィール
キャストに関しては、メバルモデルと同様にシャープでビシッ!とした振り抜け感。
テイクバックで乗せたルアーの重みが、しっかりベリーからバットの復元力で飛んでいきます。
また、ソリッドティップの柔らかさもあるため、軽量ジグヘッドのキャストも何ら問題なしでした。
操作性も十分すぎるくらい合格点
ファーストテーパーということで、リグの操作性に関しては十分合格点。
ジグヘッドの操作感は1g〜1.5gがベストウエイトで、3g前後でも問題なく扱えます。
レングスも5ft10inと長すぎず短すぎないちょうど良い長さなので、防波堤でラインを水面に落としたい時や、ちょっとロングキャストしたい時など取り回しの良さも高評価ポイントです!
絶妙なティップから来る高い感度
声を大にして言いたいのが「感度の高さ」。
アジの微妙な抜けるようなバイト(ワームを咥えて反転しないような居食いバイト)が拾えたり、5mほどの場所でウネリもありながら1g以下のジグヘッドをしっかり操作できたりなど、感度の高さについては申し分ありませんでした。
また、高弾性で張りのあるカーボンなので、カツッ! というような少し硬いアタリが出ることも多く、明確に「アタリだ!」と分かります。
このあたりは、カーボン100パーセントやDPH構造などの恩恵なのかもしれません。
フッキング性能も◎
ショートソリッド採用でベリーからバットのコシが強いので、フッキングまでのタイムラグが少なくめっちゃ掛けていけます。
港湾アジングど真ん中の1本!
ソルティステージプロトタイプ アジング XAJS-5102LSSは、「軽さ満点・感度満点・操作性満点なオール5ロッド」と感じました。
高弾性なだけのカーボン100%ブランクではなく、アジングにおけるジグヘッドの操作性や必要な感度をしっかり持ち合わせています。
実売20,000前後で購入できるミドル価格帯の中ながら、上位価格のロッドにも迫る性能を感じさせられました。
5ft10inというレングスによる取り回しの良さは、港湾ポイントのアジをガンガン掛けて数釣りするスタイルにバッチリハマりそうです!
アブガルシア ソルティステージ プロトタイプ XAJS-5102LSS
全長 | 5ft10in |
---|---|
自重 | 50g |
継数 | 2本 |
ルアーウエイト | 0.1-7g |
ライン(号) | 0.1-0.5号 |
ライン(lb) | 1.5-5lb |
ソルティーステージプロトタイプ、恐ろしい子!
今回はソルティーステージプロトタイプの中でも、ライトゲームモデルの2機種に絞ってインプレしましたが、アジング・メバリングモデル共に多数の機種がラインナップされています。
インプレッションを参考に、ご自身のスタイルに応じたロッド選んでみてください。
異次元の軽さと感度、軽快な使用感にパワフルさは、「これで20,000円ちょっとなの!?」と驚く事うけ合いです!