ハイギア or ノーマルギア?
スピニングリールの多くには、ハイギア仕様とノーマルギア(ローギア)仕様がラインナップされており、近年はハイギアのリールがよく売れる傾向にあります。
しかし、特に初心者の方等はどちらが良いのか迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、元釣具屋の筆者がエギングにおけるハイギアリールのメリット・デメリットを詳しく解説します!
そもそも、ギア比とは
ハイギアとノーマルギアの違いは「ギア比」です。スピニングリールにおけるギア比とは、ハンドル1回転に対してローターが何回転するのかを指します。
つまり、ギア比が高いハイギアはローターの回転数が多いため、糸を多く巻き取ることができるのです。
ハイギアのメリット
まずはエギングにおけるハイギアのメリットを解説します。「ラインを多く巻き取れる」ということは、かなりメリットがあるんです!
糸フケの回収が速い
ハイギアは一気にたくさんのラインを巻き取ることができるため、糸フケの回収を速く行うことができます。
糸フケが出ていると、エギが風に流されたり、アタリが分からなくなるため、ラインを一直線にしておくのがエギングの基本です。
糸フケの回収が速いとこの基本動作を素早く行え、釣果にも繋がるため、ハイギア最大のメリットと言えます。
ラインが風に煽られる強風時においては、キャスト後の糸フケの回収が速く、シャクった時に糸フケが出にくいハイギアリールが圧倒的に有利です。
手返しが良くなる
ハイギアのリールはエギを素早く回収することができます。
回収が速いとテンポ良く次のキャストに移ることができ、手返しが良くなってチャンスタイムが増えると言えるでしょう。
特に秋のエギングでは、ポイントをどんどん変えて活性の高いイカを狙うのが釣果を伸ばすコツなのでハイギアモデルが活躍します。
その他にも、キャストミス時の回収、沖のピンポイントのみを狙って手前はすぐに回収する時など、エギを回収する時間は思っている以上に多いものです。
感度が良い
ハイギアはローギアと比較すると巻き上げトルクが小さく、潮流の抵抗等が掛かるとハンドルの巻き取りが重たくなります。つまり、感度が良いということです。
エギングでは潮が動く場所、特に、潮の流れがぶつかってプランクトンやベイトが集まる潮目は好ポイントとされています。
感度良いとこのような潮の流れも敏感に感じとることができ、釣果にも繋がります。
アワセやすくバラしにくい
速く糸フケを回収できることは、“素早くラインテンションをかけられる”とも言い換えられます。
それゆえに、アワセの際に短時間でエギに力を伝達でき、効果的なフッキングが可能です。
また、やりとりの際はノーマルギアよりもラインテンションが抜けるリスクが低く、安定したラインテンションを掛け続けやすいのでバラシの防止にも効果的。
エギのカンナにはカエシが付いていないため、アワセやすくバラしにくいことは非常に重要なポイントです。