ヒイカとは

ヒイカはツツイカ目ヤリイカ科ジンドウイカ属に属する小型のイカ。一般的に釣り人の間ではヒイカと呼ばれていますが、標準和名は「ジンドウイカ」です。
性格は獰猛で、自分と同じくらいの大きさの餌にも襲い掛かることがあります。夜行性であるため、基本的には夜釣りで狙うことが多いターゲットです。
ヒイカが狙えるフィールド
日本各地の港湾部に生息しているヒイカ。外洋に面している潮通しの良い場所はあまり好まないようで、港湾部にある漁港内などで狙うことが出来ます。
セイゴやアジが釣れるような港湾部であれば、ヒイカも狙えることが多いです。
ヒイカが狙える季節と時間帯
ヒイカが狙える季節は、晩秋から早春にかけて。地域にもよりますが、11月から4月ごろの水温が低い時期によく釣れます。
時間帯は夜行性のヒイカにあわせて、夜釣りが基本となります。常夜灯周りに回遊してくることが多いので、そのようなポイントを見つけて狙ってみると良いでしょう。
ヒイカ狙いのタックル
ヒイカはエギングと餌釣りで狙うことが出来ます。専用タックルを必要とせず、他の釣りで使っているタックルを代用して手軽に楽しめます。
以下でヒイカ狙いのタックルについて詳しく見ていきましょう。
ヒイカ狙いのエギングタックル
小型のエギに果敢にアタックしてくるヒイカ。常夜灯周りで釣りをしていると、足元までエギを追っかけてくる姿もよく見られます。
ヒイカ狙いのエギングタックルは以下のようなものを使ってみてください。
ロッド
ロッドはライトエギングロッド、もしくはメバリングロッドやアジングロッドの7~8フィートがおすすめ。硬さはUL~Lクラスの柔らかいものを使ってみてください。
また多少操作感は落ちますが、バスロッドやシーバスロッドで狙うことも可能です。
メジャークラフト 「三代目」クロステージ エギング CRX-S782EXL
継数:2本
適合エギサイズ:1.2-2.5号
PEライン適合:0.4-0.8号
ダイワ 月下美人 76L-T
自重:96g
継数:2本
仕舞寸法:119cm
ルアー重量:1.5-7g
ナイロンライン適合:2-6lb
リール
リールは1000~2000番クラスのスピニングリールを使用します。スプールは浅溝タイプを選んでみましょう。
細いラインを使用し、あまり遠投しないので、ナイロン1号が100メートル程度入るスプールを搭載していれば十分です。
ダイワ レブロス 2004H-DH
自重:255g
最大ドラグ力:2kg
巻取り長さ:75cm
ナイロン糸巻量(lb-m):3-140/4-100
PE糸巻量(号-m):0.3-150
シマノ ナスキー C2000S
自重:220g
最大ドラグ力:3kg
巻取り長さ:66cm
ナイロン糸巻量(lb-m):3-125/4-100/5-75
フロロ糸巻量(lb-m):3-110/4-85/5-65
PE糸巻量(号-m):0.6-150/0.8-110/1-80
ラインシステム
小さなヒイカのアタリをとらえるため、ラインは感度の高いPEラインがおすすめです。太さは0.6~0.8号を基本に、釣りに慣れている人であれば0.3号程度を使っても構いません。
リーダーはフロロカーボンの1.5号前後を、50センチから1メートル程度結束しておきましょう。
エギ
ヒイカ狙いのエギは1.5~2号を使用します。サイズが大きいと小型のヒイカはなかなかヒットしてこないので、小さいエギを使ってみてください。
カラーは夜光やケイムラなど、夜でも目立ちやすいカラーがおすすめです。
エギングで狙うヒイカの釣り方
夜釣りでは表層から中層を狙うのが基本。キャストしたらしばらく沈めて、小さくジャークを入れながら誘います。ジャークは2~3回程度で、ジャークしたらエギをフォールさせてアタリを待ちましょう。
アタリは小さいので、何か違和感があればまずはアワセを入れてみてください。
ヒイカ狙いの餌釣り(ウキ釣り)仕掛け

ヒイカはウキを使った餌釣りもおすすめ。エギングと同じく他の釣りで使っているタックルが代用しやすいので手軽にチャレンジ出来ます。
タックルの詳細を以下でチェックしていきましょう。
ロッド
ロッドは長さ4.5~5.3メートル、硬さ1~2号の磯竿がおすすめです。この程度の長さと硬さが、仕掛けを投入したり、掛かってからのバラシが少なく出来たりします。
ヒイカが足元に寄ってきている場合であれば、延べ竿を使用することも可能です。
ダイワ リバティクラブ 磯風 1.5号-45・K
自重:155g
継数:5本
仕舞寸法:101cm
錘負荷:1.5-4号
適合ハリス:1.5-4号
シマノ ホリデー磯 2号 530
自重:220g
継数:6本
仕舞寸法:102.5cm
錘負荷:2-5号
適合ハリス:2-5号
リール
リールは2000~3000番のスピニングリールを使ってみてください。糸巻量はナイロン2号が100メートル巻けるものであれば問題ありません。
ドラグを使用したりすることはありませんので、高性能なリールで無くても十分釣りを楽しめます。
ダイワ フリームス LT3000
自重:225g
最大ドラグ力:12kg
巻取り長さ:77cm
ナイロン糸巻量(lb-m):8-150
PE糸巻量(号-m):1-200
シマノ サハラ 2500
自重:250g
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:73cm
ナイロン糸巻量(号-m):2-170/2.5-150/3-120
フロロ糸巻量(号-m):2-140/2.5-125/3-100
PE糸巻量(号-m):1-320/1.2-220/1.5-160
道糸
道糸はナイロンの2号が基本となります。リールには100メートル程度巻いておけば十分です。
夜釣りが基本となるので、ラインはピンクやイエローなど見やすい色を使っておくと、穂先絡みのトラブルにいち早く気付けたり、仕掛けの張り具合が分かりやすかったりします。
仕掛け
ヒイカは専用の仕掛けにウキをセットしたウキ釣り仕掛けで狙います。ウキは夜釣りに適した電気ウキで、餌に抱き着いてきたヒイカに違和感を与えにくい浮力の弱いものを使用します。
仕掛けは傘針がセットされた専用のものが市販されていますので、そちらを使ってみてください。
餌
餌は活きたモエビがおすすめ。バケツやクーラーにエアーポンプを付けて、活きの良い状態を保つように心がけるのが釣果アップのコツ。
その他にオキアミやシラスを使っても釣ることが出来ます。餌は針や仕掛け本体に通し刺しするのが基本となります。
餌釣りで狙うヒイカの釣り方
基本的な釣り方は仕掛けを投入したら、アタリがあるまで待つのが基本となります。
誘いを入れるとウキの影に驚いてヒイカが警戒してしまうことが多いようです。
アタリはウキが引き込まれたり、横にすーっと動いたりします。アタリがあったらゆっくりと大きくアワセを入れてみてください。
ヒイカを多く釣るためのコツ
一番のコツはヒイカが回遊してくるコースを見極めること。常夜灯と暗闇の境目や潮目など、ヒイカが回遊してきそうなところを集中的に狙うと効率よく釣ることが出来ます。
またセイゴやタチウオなどのフィッシュイーターが居る場合は、ヒイカが警戒して釣れにくくなってしまいます。そのような場合はポイントを変えたり、底付近を狙ったりするのが多く釣るためのコツです。
釣っても食べても楽しめるヒイカ!

ヒイカの身は柔らかくて甘く、煮付けや刺身で美味しく食べることが出来ます。他の釣りで使っているタックルで挑戦できるとても手軽な釣りです。
ぜひヒイカ釣りに挑戦してみてはいかがでしょうか。