ルアーとラインを結ぶ2つの定番ノット
ルアー釣りのノット(結び方)は、昔から存在するトラディショナル(伝統的)な結び方から、著名なプロが考案したオリジナリティの高いものまで……
ほんとうにたくさんの結び方が存在しますね。
そしてこう思っている方もいらっしゃることでしょう。
結局どの結び方が強いの!?
今回はそんな疑問に対する一つの答えとして、簡単で強いノットを怪魚ハンターである筆者がご紹介します。
意外とベーシックなノットを使ってるよ!
ノットとはラインの結び方のこと。いくら糸が強くても結び方が悪いと十分な強度が出ずに、ラインブレイクに繋がります。
ラインメーカーさんの絶え間ない努力によって日々強く進化しているライン。結び方のせいで強度が出ないようでは、もったいないですよね?
そこで日頃、国内外の強い魚たちを相手にしている筆者が、簡単で誰でも出来る定番ノットの中で信頼して愛用しているノットをご紹介します。
※今回は10キロ前後までの魚のルアー釣りを想定しています。オフショアのビッグゲームなどは、また別の結び方が有効になりますのでご注意ください。
強いノット①:ユニノット
釣りにおいて最もベーシックな結び方の一つであるユニノット。通常のルアーゲームであれば問題ないレベルの強度が出ます。簡単で速く結ぶことが出来るので筆者が通常時に使うノットです。
誰が結んでも強度にバラつきが出にくいのも利点。ラインの70%~80%の強度が出ます。
写真の魚はユニノットで結んで釣ったトーマンと呼ばれる怪魚。強烈な引きをもつこの魚でもとくに問題なし。ブラックバスやシーバス相手でも心配せずに使うことが出来るでしょう。
ユニノットの結び方手順
①ラインを環(アイ)に通します。※わかりやすくするために、ラインアイをカラビナに置き換えています。
②ライン先端を折り返し、本線の後ろ側に持ってくることで輪を作ります。
③出来た輪に糸をくぐらせていきます。この時には本線も同時に巻き込みます。この時に湿らせておくと摩擦によるラインの劣化を防ぐことが出来ます。
④これを3回~4回繰り返します。
⑤最後は本線を引き、締めこんで、環(アイ)の付近まで移動させれば完成です。余ったラインはカットしましょう。
また、ナイロンやフロロラインの8ポンド以下の細糸を使う場合はダブルユニノットの強度が高くなります。
ダブルユニノットは手順は通常のユニノットと同じですが、糸を重ねて二重にして結ぶことで完成します。
▼動画でわかるユニノットの結び方はこちら
強いノット②:漁師結び
強烈な引きを持つ魚を相手にするとき、ユニノットより安心感が欲しい時に最適なのがこの漁師結びです。
上で紹介したユニノットやクリンチノットと比較するとマイナーな結び方ですが、強度が非常に高いにも関わらず、結び方はとても簡単!
覚えるのも難しくないので、高い強度が欲しい場合はこの漁師結びを使うのがお勧めします。ラインの90%以上の強度が安定して出るノットです。
強烈な引きを持つ怪魚にはこの漁師結び。環(アイ)に対して二つのラインで巻くことになるため強度が上がります。写真のようなバショウカジキにもこのノットを使用してます。
漁師結びの結び方手順
①本線を二つ折りにして、環(アイ)に通します。先には輪っかが出来ます。漁師結びで最も注意しなくてはいけない手順がここ。
※クロスして通してしまうと、写真のように完成時に糸が重なり強度が格段に低下します。ラインはクロスさせないように通しましょう。
②本線の先端を、輪っかと本線を同時に巻きつけます
③これを繰り返して4回~6回巻き付けていきます。最後は輪っかの中に本線の先端を通して、締めこんでいきましょう。
本線と先端を形が崩れないようにゆっくり締めこんでいけば完成。この時にも摩擦での強度低下を避けるために濡らしておいてください。余り部はカットします。
きちんと結ぶことができればラインの強度を最大限に引き出すことが出来るノット。怪魚を釣るときに信用度も非常に高いです。
シンプルなノットでも怪魚は釣れる!
いかがでしたか。各地で強い魚を相手にしている筆者でも使っているノットは一般的でシンプルなものが殆どです。
強い魚を相手にしても平気なら、普段の釣りで不意に大物が掛かっても問題なしです。
大事なのはシンプルなノットをキレイに丁寧に結ぶこと。ノットに信用が置ければファイトにも余裕が生まれること間違いないでしょう。