クチボソ(モツゴ)とは
クチボソは関東地方における“モツゴ”の地方名。日本各地に広く分布する淡水魚で、湖沼や池、河川などに生息しています。全長約8~11センチ前後の小さな魚ですが、飼育する場合はさらに大きく育つこともあります。
体の色は銀白色で、側線に沿って1本の黒色縦条が入っています。雑食性で、小さな口で勢いよく吸い込むようにして藻類やプランクトン、アカムシなどを食べます。
春から夏にかけてが繁殖期にあたり、この時期のオスは黒ずんだ婚姻色を呈します。オスはメスが産卵をするための場所を確保し、メスが産卵した後も、卵を外敵などから護る習性があります。
クチボソ(モツゴ)とモロコの違いは??
クチボソに似た魚に、モロコと呼ばれる淡水魚がいますが、モロコも実は地方名で正式名称は“タモロコ”。クチボソほどの大きさの魚で銀白色の体色をしており、側線がありますが、その側線の伸び方や口の形状から見分けることができます。
側線が目を通って口先まで伸びているのがクチボソ、エラの辺りまでしかないものがモロコです。また、クチボソは名前の通り口先が上向きの小さなおちょぼ口をしており、モロコはクチボソのようなおちょぼ口ではありません。
また、モロコと呼ばれる魚には、コイ科の中ではもっともおいしいとされるホンモロコという種もあります。