カエルアンコウってどんな魚?

| 分類 | |
| 界 | 動物界 Animalia |
| 門 | 脊索動物門 Chordata |
| 亜門 | 脊椎動物亜門 Vertebrata |
| 綱 | 条鰭綱 Actinopterygii |
| 上目 | 側棘鰭上目 Paracanthopterygii |
| 目 | アンコウ目 Lophiiformes |
| 科 | カエルアンコウ科 Antennariidae |
「カエルアンコウ(蛙鮟鱇)」は、アンコウ目カエルアンコウ科に属する海水魚の総称。いくつかの種類がいますが、体長はおおよそ5~20センチほどで、泳ぎはあまり得意ではなく、胸びれと腹びれを、まるで手足のように動かし海底を歩くように移動します。
その愛くるしい姿は様々なメディアでもしばしば取り上げられ話題となることもあります。以下では、そんな癒しの魚カエルアンコウについてご紹介いたします。
生息域・分布

カエルアンコウは世界中の温帯~熱帯の海に広く分布しています。水深10~50メートルほどの浅いところに住んでいるため、ダイビングをする方にも人気がある魚です。
日本近海では十数種類のカエルアンコウが住んでいると言われていますが、同種であっても大きさや色、形が異なる個体も多く存在します。
生態・性質

カエルアンコウは、額から伸びる誘引突起( イリシウム)を持ち、その先端にある擬餌状体(エスカ)を器用に動かし小魚などを誘き寄せ、漁をするように捕食します。開けた砂底帯を好み、6~7月頃になると産卵期を迎える個体が多くいます。
卵は半透明の帯状の覆われており、海中を漂いながら千切れて細分化していきます。
昔の名前はイザリウオ

カエルアンコウは、かつては「イザリウオ」と呼ばれていましたが、「イザリ」という部分が足の動かない人を指す差別用語と受け取れることから、標準和名を変更した経緯があります。
ただし、「イザリウオ」の由来は漁をする魚である「漁り魚(イサリウオ)」とする説や、「座り魚」が訛った説などもあり、必ずしも差別的意味が由来であったとは言えないようです。
カエルアンコウの飼育の仕方

カエルアンコウの飼育難度は、海水魚としては標準~やや高めであり、他の魚との混泳もできないことはありませんが、混泳する魚のサイズによっては、カエルアンコウが食べてしまうこともあるので避けた方が無難です。
飼育する上では他の海水魚同様に、「水をきれいに保つ」こと、「活きエサを確保できるようにしておく」ことが重要です。以下ではカエルアンコウの飼育についてご紹介いたします。
必要な水槽のサイズと立ち上げに必要なもの
カエルアンコウを飼育するためには、「水槽」「人工海水」「濾過装置」「水温調整器具(ヒーター・クーラー)」「水温計」「照明」「底砂」を用意します。
泳ぎまわる魚ではないため、小さな個体の1匹飼いであれば、水槽は「30cmワイド水槽」程度でも飼育可能ですが、ペアで飼育する場合は「60cm規格水槽」以上が良いでしょう。ライブロックレプリカを入れてあげると、濾過装置による水流に対し体を楽に支えることができるためおすすめです。
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カエルアンコウのエサは何がいい?
基本的には生きた小魚やエビなどを与えます。慣れてくれば魚の切り身なども食べるようになりますが、それまでは活き餌を管理しておける水槽を立ち上げておくのが理想的です。
カエルアンコウの捕食シーン見たさについエサを多く与えたくなりますが、消化不良をおこしやすい魚であるため、お腹の膨らみなどに注意しながら与えるようにします。
寿命はどれくらい?
カエルアンコウの寿命は、飼育環境や個体にもよりますが、概ね一年ほど。飼い方によっては、稀に一年以上生きることもあるようです。カエルアンコウの飼育手法は発展途上でもあるため、環境を工夫し繁殖などに挑戦してみるのもおもしろいでしょう。
海底のゆるキャラ?カエルアンコウを飼ってみよう!

可愛いらしい姿とコミカルな動作、独特の捕食方法を持つカエルアンコウは、ずっと見ていても飽きることのないと魅力溢れる魚です。水槽立ち上げの経験がある方はもちろん、マリンアクアリウムに興味のある方にもおすすめできます。
皆様も海底のゆるキャラ「カエルアンコウ」との同居生活を楽しんでみてはいかかでしょうか?
