鮎のルアー釣りが進化している!
「鮎を釣る」というと昔ながらの友釣りやドブ釣り、コマセやシラスを使ったエサ釣りを想像するかもしれません。
しかし、近年注目を集めているのがルアーを使った鮎釣り。昔から鮎用のルアーは存在していましたが、最新の技術が使われた製品が各メーカーから登場しています。
この記事では、鮎をルアーで釣るための方法とルアー・タックル、楽しむにあたっての注意点を詳しく解説していきます。
ルアー釣りは鮎のナワバリ意識を利用する
鮎のルアー釣りは、捕食行動を利用する他のルアー釣りと異なり、ナワバリを持つ鮎の習性を利用した釣り方。
ルアーを使ってナワバリに侵入してきた鮎を演出し、体当たりで追い出そうとする鮎を掛けて釣り上げます。
同じく体当たりしてきた鮎を掛ける友釣りの手法を、鮎ルアーを使って再現しているのです。
鮎のルアー釣りに適したタックル
■鮎のルアー釣りのタックル
- ロッド:8〜9ft前後でティップが柔らかいロッド
- リール:スピニング(1000番-2500番),ベイト(ベイトフィネスリール)
- PEライン(0.4号-0.8号)&リーダー(3lb-6lb)
- ルアー:鮎釣り専用ルアー
鮎のルアー釣りには、ある程度適したロッドとルアーのスペックがあります。
ロッドは、流れの筋でコケを捕食している鮎をルアーで自然に演出するため、やや長めで柔軟なティップを備えたものが最適。
鮎ルアー専用ロッドがベストですが、ソリッドティップを備えたエギングロッドやライトゲームロッドを流用しても良いでしょう。
リールはバスやライトゲームで用いるような、細糸の扱いに長けた小型スピニングやベイトフィネスリールが適しています。
このタックルに、鮎を掛けるためのイカリ針がセットできる専用ルアーを組み合わせます。
鮎をルアーで狙う時のコツと注意点
ポイント1:基本は下流から上流に向かってキャストする
鮎ルアーは基本的には下流から上流に向かって投げ、流れに逆らうように巻いたり止めたりを繰り返し、ナワバリを持つ鮎を探します。
鮎は上流を向きながら底に付着したコケを食べることが多く、ルアーでそれをイミテートするのです。
とくに流れの強い筋ほどこの傾向は強くなります。
ポイント2:コケを捕食している鮎をイメージしつつテンポ良く探ろう
鮎のルアー釣りでは、コケをついばむ鮎のように、ルアーを岩やボトムにコツコツと当てるように操作します。
時には強い流れの中でステイさせたり、岩の横で細かくシェイクしたりと、コケを捕食する鮎になりきることがポイント。
反応がなければルアーを通すコースや、流れの筋を変えてナワバリを持った鮎を探すのが釣果を伸ばすコツです。
注意点1:鮎釣りには解禁シーズンがある
鮎釣りは友釣りやルアー釣りを問わず、漁業権が設定されている川のほとんどで鮎釣りの期間が定められています。
これを解禁シーズンと呼び、この期間以外で鮎を釣るのは違法行為です。
釣り場に向かう前には、必ず釣行する河川の解禁期間を確認しましょう。
注意点2:鮎のルアー釣りができるのは許可されている河川のみ
鮎のルアー釣りが可能なのは、ルアーとリールを使用した鮎釣りが許可されている河川のみ。
2022年現在では友釣りやコロガシ釣りといった、非ルアーかつ延べ竿での釣りだけを許可している河川が多数を占めています。
これから鮎のルアー釣りを普及させていくためにも、ルアーやリール竿による鮎釣りが許可されていない河川ではルアーを使った鮎釣りは避けましょう。
鮎のルアー釣りについて詳しい解説は記事はこちら
ルアーロッドで使える鮎ルアーおすすめ5選
近年発売されている鮎ルアーは、ルアーロッドで操作しやすい重量とサイズで設計されています。
また、リップが大きく流れの中でアクションさせやすかったり、掛け針用のハリス止めが付いているなど、鮎を効率的に釣るための機能が盛り込まれています。
ダイワのダイビングミノーをベースにした、鮎のルアー釣り専用ミノー。キャストして瀬の中で止めながら少しずつ巻き上げて使います。
後方のラインアイにはハリス止めが設けられ、そこに友釣り用のイカリ針を付けて使用。
スローフローティングタイプなので、根がかりした際にルアーを止めるとルアーの浮力で根がかりを回避できます。
上のアユイングミノー 94SFよりもワンサイズ大きなモデル。
生息している鮎のサイズが大きい場所や、なかなか鮎が威嚇してこない時におすすめ。
前方のラインアイにはオモリが追加でき、早い流れの中でも快適に底を攻められます。
高耐久シリコン素材のリップレス型鮎ルアー。
ソフトボディならではのナチュラルなアクションで、小規模なポイントでも鮎がスレにくくなっています。
岩にぶつけても壊れる心配が少ないなど、柔らかい素材ならではのメリットも。
ルアーロッドを使用した、鮎のキャスティングルアー釣りのためのルアー。
フックには高性能なカツイチのちらし針が使用され、当たってきた鮎をしっかり掛けにいける仕組み。
大きめのリップを搭載し、トロ場や深場を巻きながら攻めるのに長けています。
リスケード100Fは、エスケードをベースにしたアレンジモデル。ルアーロッド、鮎竿どちらでも使える設計です。
大きめのリップとスローフローティング設計で、深場を攻めることを得意としています。
【番外編】鮎竿で使える鮎ルアー
元来の鮎釣り用のルアーは、友釣りでオトリが入手できない時の代替手段として登場したもの。
番外編として、鮎竿で扱える鮎ルアーをいくつかご紹介します。
オトリ鮎をイミテートした、鮎ルアーの元祖とも言えるルアー。
後方のラインアイにイカリ針を取り付け、ゆっくりと底を巻いてくることで鮎を釣り上げられます。
S-ホロ鮎はシンキングタイプであり、水深のあるトロ場での使用がおすすめ。
速攻友ルアーSPはリップレスでリアルな形状が特徴の鮎釣り用ルアー。
鮎が掛かるとイカリ針が外れる仕組みで、鮎のバラしを防ぎます。
高強度な樹脂製ボディで、ガンガン岩やボトムに当てても安心です。
高耐久シリコン素材が使用された柔らかくリアルな泳ぎが特徴の鮎釣り用ルアー。
友釣りにおけるオトリ鮎確保を目的として開発されているので、友釣りの仕掛けに直接取り付けることが可能です。
鮎のルアー釣り専用ロッド4選
鮎用ルアーの操作には、やはり専用タックルを使うのがベスト。
鮎のルアー釣り専用ロッドを4種類ご紹介します。
ダイワの鮎ルアー専用ロッド。
流れの筋を攻めやすい9ftのロングレングスと、ルアーを底で保持しやすいソリッドティップ「メガトップ」を搭載。
鮎をイメージしたロッドカラーも美しく、鮎のルアー釣りにトライする最初の1本におすすめです。
アユイングXはエントリークラスの鮎ルアーロッド。
90MLB-Sはピンポイントにキャストし、細かな操作の楽しめるベイトモデルです。
9ftのロングレングスにソリッドティップを採用し、エントリーモデルながら鮎ルアーを楽しむための性能はしっかり確保されています。
パームスの鮎ルアー専用ロッド。
ルアーのアクションを安定させる柔らかめのティップと、流れに乗った鮎の強い引きを受け止められる強いバットが組み合わされています。
パームスの鮎ルアー「エスケード」と組み合わせれば、抜群の操作性が得られるでしょう。
ゴールデンミーン ブレインストーム鮎 BSAS-90
全長 | 2.7m |
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継数 | 2本 |
仕舞寸法 | 139cm |
ルアー重量 | 5g-21g |
適合ライン | 3lb-10lb |
流れの中でアタックしてきた鮎のアタリを捉えやすい、ホワイトカラーのソリッドティップが搭載された鮎ルアー専用ロッド。
ファーストテーパーのブランクスでバットは強く、大型鮎に主導権を与えない設計。
価格も1万円台とリーズナブルで、とりあえず道具を揃えたいアングラーにも嬉しいロッドです。
専用ルアーとロッドで美味しい鮎を狙いに行こう!
少し敷居の高い友釣りより手軽に始められる鮎のルアー釣りは、美味しい鮎を狙える新しいジャンルの釣り。
強い流れの中での鮎の引きはパワーがあり、攻め方次第で釣果も大きく変わるためゲーム性も抜群。
専用ロッドとルアーを揃えて、鮎のルアー釣りにチャレンジしてみましょう!