タコブネについて

タコブネは一般的に知名度の低いタコ科の生物。オスは通常のタコと同じ形態ですが、メスが卵を守るために貝殻を生成し、その中で暮らすためこの名称が付けられました。
その貝殻は非常に美しくアンモナイトにも似ていることから熱狂的な収集家もいるほど。
体長が小さく個体の数も少ないことから日本の海の中でも珍しい生物と言われるタコブネの生態や殻について詳しく見ていきます。
タコブネの分布・生息域
タコブネは太平洋や日本海の海を中心に生息。日本でも水深の浅い海の表層付近に生息していますが、体長が小さいためタコブネを目撃することは非常に難しく、貴重な生物と言えるでしょう。
タコブネの生態・特徴
タコブネは体長が大きいメスの個体であっても、8センチ程度。オスはらに小さく4ミリほどの大きさです。メスは主に魚の稚魚や小さめの甲殻類を捕食し、普段は表層付近を浮遊して生活していますが、海水を噴射することで海中を動き回ることもできます。
タコブネの形態
タコブネの形態を語る上で欠かせないものが、メスが卵を守るために作り出す殻。非常に繊細なその殻はタコブネの名前の由来にもなっています。これは殻を作るために特殊化した腕からの分泌物によって作られています。
普通のタコと同じような形態をしているオスについては語られることが少ないですが、オスのタコブネは比較的小さいメスのタコブネの約20分の1ほどの非常に小さい形態であるため、言われなければ別の生物と見間違えてしまうほどです。
タコブネは食べられる?
タコブネは基本的にタコ科の生物であるため、その味もタコや小型のイカに近い味わいです。しかしメスでも8センチほどにしかならない小型の個体であること、日本でも珍しい生物として知られているため食用として漁獲されることはほとんどありません。
もしなんらかの機会で海でタコブネを捕まえることができた場合はその貴重な味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか?
タコブネの貝殻はレアアイテム!
タコブネの貝殻はメスが大切な卵を守り、育てるために第一腕から分泌する物質で自ら作りだします。同様の殻を作り出す生物はカイダコなどの近種にもいますが、タコブネの場合アンモナイトにも似た非常に繊細な模様が美しく工芸品やアクアリウムなどに利用する収集家も多くいます。
そのため近年はネットオークションなどでも高額で取引されるケースもあります。
運が良ければ海岸でも拾える?!
タコブネは日本の表層付近に生息する生物であるため、波が荒れたシケの後には海岸にタコブネの貝殻が打ち上げられていることが稀にあります。タコブネの貝殻を手に入れたい方には荒れた後の海岸や浜辺をひたすら探し歩いて見るのは面白いかもしれません。
ネットでは高値で取引も
タコブネの貝殻は工芸品としての価値もある大変貴重なアイテム。簡単に見つけることができないため、ネットオークションや通販サイトでは高値で売買されることも多いです。
基本的には1,000円前後が相場と言われていますが、サイズが大きく綺麗なものは稀に5,000円以上で取引されることもあります。
タコブネの貴重な貝殻をあなたも探してみませんか!?
タコブネはメスが美しい貝殻を作り出すことで知られる、珍しい生物です。日本でも日本海や太平洋の表層を中心に生息しているため発見されることはあるものの、食用として一般的に流通することはありません。
シケの後の海岸に打ち上げられたタコブネの貝殻はネットオークションでも高額で取引されるほどの価値があるため、興味がある方は探してみてはいかがでしょうか?工芸品としてはもちろんもしかするとお小遣い稼ぎにもなるかもしれませんよ!