スジアラについて

スジアラは沖縄を中心に生息するハタの仲間。全国的に流通している魚ではありませんが、地元では食用としても人気が高く“高級魚”としても知られています。
また釣りの対象魚としても狙うことができるため泳がせ釣りはもちろんルアーフィッシングも人気。体長が1メートルを超える個体もいるため、その豪快なファイトは沖縄でも屈指のターゲットとなっています。
今回はそんなスジアラの生態、釣り方、食べ方などを詳しく見ていきます。
スジアラの分布・生息域

スジアラは熱帯の岩礁やサンゴ礁の周辺に生息している魚で、日本では沖縄を中心に鹿児島や長崎などの南の地域に分布しています。生息する水深は100メートル以浅の比較的浅い沿岸が多いです。
スジアラの生態や食性

スジアラは肉食性であるため、小魚、甲殻類、イカなどを捕食します。そのため釣りの対象魚として狙う際も小魚を使った泳がせ釣りや、大きめのジグを使用したルアーフィッシングが中心となります。活性が高い時間帯は積極的にベイトを追って回遊することも多い魚です。
スジアラの形態

スジアラは大きいものでは1メートル前後にまで成長する大型の魚。体色が特徴的であることでも知られており、全体が赤く、青い斑点がある個体が多いです。稀に黄色や黒に変色した個体もいるため、他のハタ類と間違われることもあります。
スジアラの地方名
スジアラは地方によって呼び名が異なることでも知られています。もっとも有名な地方名は沖縄のアカジンミーバイ。特徴的な体色からとられた地方名も多くアカジョウ、アカズミ、アカディンなど、沖縄や鹿児島の地域によって呼び名が異なります。
沖縄の三大高級魚の一つ!
スジアラはハマダイ、シロクラベラと並んで沖縄の三大高級魚と言われています。沖縄の県内では比較的小さめのサイズでも1匹3000円前後で販売されていることが多く、刺身や鍋、煮付け、さまざまな調理法で食べることができます。
スジアラの釣り方

スジアラは釣りの対象魚としても人気の魚です。沖縄三大高級魚の一つと言われており、サイズも大きめの個体が多いため沖縄にスジアラ狙いで釣りに行く人も多くいます。基本的にはオフショアでのジギングや泳がせ釣りが定番ですが、沖縄県内ではオカッパリから狙えるポイントもあるため、ショアからのルアーフィッシングのターゲットとしても人気があります。ルアーはジグを中心にワームなども使われ、泳がせ釣りではグルクンやムロアジを使います。
ベストシーズンはいつ?

スジアラは春に産卵期を迎える魚であるため、基本的には春から秋までの水温が高い時期がベストシーズンとなります。特に初夏から秋にかけては魚の味もよく、食材としても旬を迎えます。
ルアーフィッシング

ルアーフィッシングのターゲットとしても人気が高いスジアラは、ジグやミノーなどの小魚を模したハードルアーで狙うのが定番です。またロックフィッシュでもあるためシャッドテールワーム、クロー系ワームのテキサスリグ、直リグ、ヘビーダウンショットリグでも釣果実績があります。
ルアータックル
スジアラは60センチを超える大型の魚種であるためショア、ボート問わず大型のルアーを扱えるキャスティングロッドがおすすめ。
リールにも4号以上のPEラインが巻ける8000から10000番台クラスの大型のスピニングリールを合わせましょう。ルアーは10センチを超える大型のミノーやジグ、手軽に狙いたい方にはロックフィッシュ用の大型のワームも人気です。
シマノ ロッド オシアプラッガー フレックスリミテッド S83MH
泳がせ釣り

手堅くスジアラを釣りたい場合は泳がせ釣りがおすすめです。ロッドは5号以上の磯竿、イシダイやタマン狙いのロッドを使用する場合が多く、餌にはムロアジやグルクンなどをその場で釣って使います。ルアーフィッシング同様大型の個体とのファイトを想定して、太糸が巻けるリールを用意しましょう。
泳がせ釣りのタックル
泳がせ釣りで使用するタックルは磯釣り用の強めのモデルがおすすめ。中でも石鯛用のタックルは使用するラインや錘の重さを考えてもスジアラを狙うために最適です。
仕掛けには大物用の泳がせ仕掛けが定番。ハリスには必ず10号以上の太めのラインを使用することがポイントです。
シマノ リアルパワー 石鯛 540置竿
スジアラの食べ方

スジアラは全国に流通することは少ないものの、沖縄でも屈指の高級魚として知られています。透明感の強い白身はさまざまな調理法で美味しく食べることができ、皮やアラには豊富なゼラチン質と旨味が濃縮されているため、鍋や汁物にもおすすめ。
今回はそんなスジアラの定番料理を簡単に紹介します。
刺身
鮮度の良いものであれば刺身がおすすめです。スジアラの皮は厚く非常に取りにくいため、すき引きで身を切り出しましょう。食べやすいサイズに切り分けたら醤油とわさびでシンプルに食べることでその味わいを最大限に楽しむことができます。
みそ汁
捨てるところが少ないとされているスジアラは、アラや皮、骨をぶつ切りにしじっくりと煮込むことで美味しい味噌汁になります。スジアラは非常にうまみの深い出汁がでる魚であるため、他の出汁を使わずとも美味しく出来あがるのが最大の特徴です。
竜田揚げ
ハタの仲間であるため、唐揚げやフライなどの揚げ物にしてもスジアラは絶品です。特に竜田揚げは片栗粉をまぶし揚げるだけで簡単に作れるためおすすめです。皮つきのまま揚げる事で、香ばしく揚がった皮と柔らかい身の相性は抜群です。
煮付け
沖縄では塩水でスジアラを蒸しあげた”まーす煮”が人気。ふっくらとした身とプリプリの皮はまさに高級食材に相応しい極上の味わい。もっともスジアラの美味しさを味わえるおすすめの料理です。
沖縄を代表する高級食材をその手でゲットしよう!

スジアラは沖縄を代表する高級食材の一つ。その味わいは刺身から煮付けまで幅広い料理として愛されています。全国的に流通することが少ない魚であるため、沖縄や九州地方を訪れた際はその味わいを堪能してくださいね。また釣り好きの方はぜひ自分の手でその真紅の魚体を釣り上げましょう!
