鮎タイツとは
鮎タイツとは、入水をして行う鮎釣りにて、川の水温や石などの障害物から下肢・腰・腹部を保護するための履くタイツ。鮎釣り師にとっては、タックルと同様に重要なアイテムであり、なくてはならない必需品。プロサーファーが身に付けるウェットスーツのようなシルエットは、ビギナーさえも熟練釣り師へと変身させる魔法のタイツです。
特徴
鮎タイツの特徴は、丈の長さ。ウエットスーツなどは、ズボンの様に腰までであるのに対し、胸近くまである丈は、水に濡れにくくできています。また鮎釣りでは、他の釣りと大きく違い、入水して釣りをすることから、水の中で動き回れる機動性と安全性、冷たい水に耐えられるだけの保温性を兼ね備えたものが多く販売されています。
素材で使われるネオプレーンとは
主に、ウエットスーツなどの素材で使われているネオプレーン。天然ゴムよりも燃えにくく、保温性・伸縮性などの耐久性や耐候性に優れています。また、浮力や強度があるので、ウォータースポーツなどの安全面からも期待されている素材です。1960年にデュポン社がネオプレーン合成ゴム工場を開設し、後に登録商標であるオーバル・マークが世界中に広がっています。
鮎タイツの種類
様々なメーカーが発売する鮎タイツ。タイツの定義はメーカーにより異なるため、その種類も多くあります。個々のバリエーションには特徴があり、用途や機能的側面が異なるため、それぞれご自身に合ったものを選ぶ必要があります。ここでは代表的な3種をご紹介しますので、これから購入をお考えの方は参考にしてみてください。
ザ・鮎タイツ
鮎タイツの定番で、胸ぐらいの位置から足のくるぶし下までを覆うタイプです。履きやすさや脱ぎやすさを重視したフロントファスナー付きのタイプが主流ですが、昨今ではノンファスナータイプのものも販売されています。また、サイズオーダー品など、より個々の体型に合わせたものを求めることができるといった特徴があります。
ソックスタイプ
足先までを覆うタイプ。鮎タイツと名を討っているものから、フィットウェーダーなど、タイツとは別として販売されているものまであります。鮎タイツにソックスが付いたものを探される方もいらっしゃるのではないでしょうか。地下足袋のように先割れタイプのものなど、岩場のある水中を自在に動ける優れたアイテムです。
ブーツタイプ
鮎タイツにブーツが付いたタイプ。同様のものになると、鮎タイツよりも、スリムウェーダーの名称が使われています。鮎タイツにブーツが一体になったものを探される方もいらっしゃるのではないでしょうか。靴底がフェルト状でグリップ性能がよく、様々な釣りやフィールドで活躍するバーサタイル性能に長けたウエーダーです。
鮎タイツの選び方
初めて鮎タイツを購入される方は、サイズ以外にも生地の厚みや着用する季節に悩まれるのではないでしょうか? 1日中身に付けていなければならない防寒着なので、できれば快適なフィット感に包まれていたいですよね。どのようなシーンを想定して選べばよいのか、主に販売されている鮎タイツの厚みと、適した季節、状況をご説明します。
1ミリ程度は夏向き?
1ミリ程度の薄い生地のものは、動きやすく、夏場などでも涼しく快適に過ごすことができます。その反面、シーズン初期や後半の低水温期には足元が冷たく、感覚がなくなってくるといったことも起こり得えます。また、天候の悪い日なども同様に、寒さを厳しく感じることもあるでしょう。おもに真夏向けのタイツと言えます。
2~3ミリ程度は万能?
最初に購入するときは、2~3ミリ程度の厚さのものを選ぶといいです。薄すぎず、厚過ぎない生地はオールマイティーに使え、天候や季節の違いにも柔軟に対応できます。さらに、サイズにも要注意。あまりキツ過ぎるものは脱ぐときが大変ですし、ブカブカなものは川の流れにあおられて、釣りどころかかえって危険度が増してしまいます。
5ミリ以上は冬向き?
鮎タイツは、一般に1ミリ程度のものから5ミリくらいのものまで市販されていますが、厳寒期にはできるだけ厚さのあるものをおすすめします。薄い生地のものとは正反対に、動きにくくなるといったデメリットも存在しますが、足元の感覚がなくなる危険度を考えると、釣りに集中できる好環境を作り出すことができるのは大きなメリットです。
着用時にはアンダーアイツも
鮎タイツを履いていても寒さを感じる時は、下にアンダータイツの着用をおすすめします。市販のものでも構いませんが、できるだけコストを抑えたければスキー用や登山用のものなど何でも構いません。着用すれば暖かさも倍増し、寒さをしのぐことができます。中には使い捨て目的で、女性用のストッキングを着用するといった声も聞かれるほどです。
鮎タイツおすすめ13選!
3種類のタイプをご紹介しましたが、釣具メーカーが『タイツ』と名を討って発売しているアイテムの中から、おすすめ13選をご紹介します。ウエーダーなどの流用も可能ですが、専用のタイツは機動性が優れていてとても快適。デザインや機能などを参考に、ご自身に合うタイツを選んでみてください。
ダイワ
釣り具と言えばダイワと言われるほど、信頼のおけるハイクオリティーな品揃え。鮎タイツと名を討っているものは少ないですが、どんな釣りにも対応可能なタイツとしてラインナップされています。特徴としては、動きやすさや機能性を重視した作りで、特殊素材や改良ファスナーを用いることにより、他の商品との差別化をはかっています。
ダイワ クイックタイツ DT-4000Q10
ダイワ クイックタイツ DT-4010 Q30
ダイワ スペシャルタイツ SP-4007W
シマノ
シマノ独自の最新技術により、着々と進化を続ける鮎タイツ。クロロプレン素材を活かしたボディースーツのようなシルエットは、身体に柔軟にフィットし、スネ部に対補強材を用いるなど、対衝撃性能を向上。保温性・機動性ともに優れたタイツとして、プロの鮎釣り師にも高評価の商品を発売しています。
シマノ 鮎タイツT-1.5 TI-081Q
シマノ 鮎タイツ ブラックパールフィット TI-061N
シマノ 鮎タイツ リミテッドプロ・ガードタイツ TI-153Q
がまかつ
1ミリ前後から3ミリ厚くらいまでのウエーダーを取りそろえており、鮎釣りに必要とされる全ての要求に応えられるだけのスペックを兼ね備えています。対機動性にこだわった数々のシリーズは、あらゆる角度から水の侵入を防ぎ、保温性能も折り紙付き。伸縮性もトップクラスのクオリティーを誇る実績のあるシリーズです。
がまかつ 鮎タイツ GM-5806
がまかつ 鮎タイツ GM-5807
がまかつ 鮎タイツ GM-5808
エクセル
お求めやすいお手頃価格で、値段の割に高コスパが魅力のエクセルの鮎タイツ。ビギナーにもおすすめで、鮎釣り雑誌にも掲載されるほどの人気っぷり。外観にはスーパーストレッチ素材を採用するなど独自の技術により、伸縮性と履きやすさの両立を実現。時代を先どるスーパーマルチパフォーマーです。
エクセル 鮎タイツ 1.5mm FP-5290
エクセル 鮎タイツ 3mm FP-5280
阪神素地
多くのサイズを取りそろえ、お手頃価格で鮎タイツを入手できる数少ないメーカーの1つ。初心者から中級者くらいまでにおすすめのメーカーで、価格に割にはハイクオリティーのラインナップが充実。サスペンダー使用で、タモ網の抜き差し時に起こるズレ落ちを軽減するなど、ユーザー目線に立った独自の商品が魅力です。
阪神素地 鮎タイツ ストレッチ 3mm FX-669
プロマリン
鮎釣りのみならず、あらゆる分野で釣り具のトータルコーディネ―トをサポートしてくれるプロマリン。お手頃価格で手に入るロッドやリールなど、釣り人なら誰でも1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。販売されているタイツも納得のいくクオリティーと価格で、多くのアングラーから絶大な人気を集めています。
プロマリン ストリーム鮎タイツ WPK019
サンライン
ラインメーカーのサンラインから発売されている鮎タイツは全て受注生産。内側にネオプレーン素材のゲルマニウム加工を施した、従来品のコスミックゲルマタイプは柔らかく、肌触り抜群。後発品のシェルタータイプは内側起毛素材を採用し、速乾性・伸縮性能のさらなる追求に努めました。まさにプロ向けのタイツと言えます。
しもつけ(下野)
しもつけ(下野)からは、実に多くのタイツやウエーダーがリリースされています。既存品のものから、究極のフィット感を求めたカスタムオーダー品まで豊富なラインナップ。カスタム品に関しては、2~3ミリ厚をベースに優れた快適性と運動性能を両立。水が肌まで染みないドライスーツを取り扱うなど、一見の価値あるメーカーです。
万能鮎タイツで様々なフィールドを攻略
夏は涼しく、冬は暖かな釣りに欠かせないアイテムの鮎タイツ。昨今では、着心地がよく、着脱や用を足すときなどに便利なハイブリッドタイプのものも販売されています。ひとたび身に付ければ、釣りに集中できる環境を生み出す万能アイテム。鮎釣りのみならず、かっこよく着こなして様々なフィールドを攻略してみてはいかがでしょう。