ヘッドライトは超重要アイテム
夜釣りのマストアイテムであるヘッドライト。暗い水辺で行動する夜釣りにおいて、両手をフリーにした状態で足元や手元を照らすことの出来るヘッドライトは非常に重要なものです。
ヘッドライトは釣り用のものから、一般向けのものまで数多くの製品が販売されています。それゆえ「どれを選べば良いかわからない!」というアングラーも沢山いらっしゃることでしょう。
安全のためにも確かなアイテムを選択したい
ヘッドライトは製品によって明るさ、機能、持続時間などがそれぞれ違います。夜釣りにおいてのヘッドライトの性能は安全面を考えても慎重に選びたいもの。
今回は、日本の手軽な夜釣りはもちろんのこと、海外のジャングル奥地での夜釣りまでこなすプロガイドの筆者が信頼を置くヘッドライトをご紹介します。
ゼクサスZX–350
冨士灯器株式会社の『ZEXUS(ゼクサス)』ブランド。その中のプロフェッショナルモデルであるZX–350が筆者の愛用するヘッドライトです。
冨士灯器 ZEXUS ヘッドライト ZX-350
■点灯時間:(アルカリ電池使用時) メインLED:約12時間〜50時間(100%〜10%) サブLED:約20時間
■視認距離:約160m(100%時)
■使用光源: SUPER LED 白色 × 1 高輝度Φ5mm LED 電球色 × 2 高輝度Φ5mm LED 赤色 × 2
■使用電池:単3形アルカリ電池 × 3(ニッケル水素充電池対応)
■質量:約165g(電池別)
■防水性能: IPX6相当
操作方法
メインライトである白色LEDのスイッチと、電球色&赤色LEDのスイッチの2つがボディ上部に設置されています。このスイッチを押すだけで全ての操作が可能です。
本体と電池ボックスに別れています。使用時には重心が前後に分散されるので、電池ボックス一体型のヘッドライトと比較すると疲れづらい印象です。
ZX–350の良いところ
必要十分な光量
ヘッドライトの仕事は暗闇の中で対象物をしっかりと照らすことです。ZX350は350ルーメンの明るさを持っています。この明るさがあれば水中のベイトや地形など、夜においてもきっちり確認することができます。
写真のシーバスはZX–350で照らして、スマートフォン撮影したものです。フラッシュなしでも撮影出来るほどの明るさを持っています。
筆者の体感としては水中の魚を確認できる明るさは200ルーメン以上で、ZX–350はこの明るさを十分満たしています。
単3電池式で国内外問わずバッテリーが確保できる
ヘッドライトには充電式のもの、乾電池式のものがあります。近場の釣りならば充電式も良いですが、遠征などで使用することを考えるとどこでも手に入るアルカリ乾電池式に軍配が上がります。
乾電池式ヘッドライトは単4電池を使用するものも多いですが、このZX–350は単3電池を使用可能で、海外でも安心して使えます。
また、充電池にも対応しているので、ランニングコストが気になる方は使用する電池をニッケル水素充電池にするのもいいかもしれません。
優しく明るい電球色ライト
手元を照らす時にはメインの白色LEDでは強すぎることがあります。そんな時にはサブLEDの電球色ライトが活躍します。ルアーを変えたりするのには必要十分な明るさで、目が眩んだりもしないのでライトを消灯してもすぐに暗闇に目を鳴らすことができます。
魚に見えない赤色ライト搭載
個人的には非常に重要な機能です。諸説ありますがほとんどの魚は赤色のライトが見えていないとされています。現場でも実感しており、通常のライトを照らすと魚は食わなくなりますが、赤色ライトであればつけたままでも魚が食って来ることがあります。
ポイントを潰したく無い、でも足元を照らさないと危険……というポイントでは魚を散らすことなく、足場を確認できる赤色LEDライトは非常に重要な役目を果たすのです。
頑丈な電池ボックス
個人的な経験則ですが、今までヘッドライトが壊れる一番の原因はヘッドライト電池ボックスの破損でした。
電池ボックスの蓋の形状にその理由があり、スライド式やネジ式の蓋を採用しているものは、衝撃が加わったり、何度も開け閉めしていると電池と端子の接触が悪くなり作動しなくなることが多々あったのです。
ZX350はストッパー式を採用しているので、今まで起こっていた接触不良トラブルがなくなりました。
明るさを記録可能
ZX350にはディミングメモリーという機能が搭載されています。これはスイッチを長押しして光量を調整した後に消灯すると、次の点灯時には同じ明るさでつけることが出来る機能です。
必要最低限の明るさを保持することが出来るこの機能は非常に優秀で、毎回調整する手間も省けるのはもちろんのこと、バッテリーの節約にもなります。
防水性能
ZX350は『IPX6』相当の防水性能を持っています。IPX6相当とは、「あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない」という防水レベル。釣りで遭遇することの多い大雨などの中でも安心して使用することができます。
耐水圧の機能では無いので水中で使うことは出来ません。あくまで地上での防水となります。
ヘッドライト使用時の注意点
ZX–350に限らずヘッドライトを使用する際の注意点をご紹介します。
ライトをつけると目が眩む
人の目は暗闇に順応していくもので、夜釣りは目を暗闇に鳴らすことが大切です。ところが明るいライトをつけると、明るさに目が慣れてしまい、消灯した時には目が眩んで、逆に見えづらくなってしまうのです。
足場の確認、水やベイトなどの状況の確認にはライトは大きな働きをしてくれますが、常時闇雲に照らさず必要な場面できちんと使用することが、安全にも、良い釣果にも繋がるでしょう。
特に近い場所や手元を照らす時には、弱い光や電球色ライト、赤色ライトを用いることをオススメします。
水面を極力照らさない
水面を照らさないことは夜釣りのマナーでもあります。特に他の釣り人がいるときは、例え釣りが終わっても不必要に水面を照らさないようにしましょう。
もちろん足場が見えずらくて危険な場合は安全確保のために照らす必要がありますが、どうしても位置的に水面を照らしてしまいそうなら前述の通り、赤色LEDがオススメです。
また、魚種によって影響は様々ですが、明るいライトで水中を照らしてしまうと魚が何時間も口を使わないこともあります。
水面を照らして良い結果に繋がることはほとんど無いので、可能であれば水面にはライトの光を落とさないようにしましょう。
電池はこまめに交換
ヘッドライトは電池容量が底を着いた瞬間に突然消えるわけではなく、明かりの強さが徐々に弱まっていきます。
せっかく良いライトを使っていても電池の残量が少ないと性能が低下していくので、暗くなったと思ったら電池を交換しましょう。
ZX350以外のオススメヘッドライト
筆者はオールラウンドモデルとしてゼクサスZX350を愛用していますが、これまで様々なモデルのヘッドライトを使ってきました。ZX350以外のオススメのヘッドライトを用途に合わせてご紹介します。
もっと明るく照らしたい!そんな時にはZXS700
冨士灯器 ゼクサス LEDライト ZX-S700 ブーストモデル
■点灯時間(約):メインLED5〜38時間
■視認距離(約):200m(100%時)
■使用光源:SUPER LED白色×2・高輝度φ5mm LED 電球色×2・高輝度φ5mm LED 赤色×2
■使用電池:単3形アルカリ乾電池×4(別売)
■質量(約):194g(電池別)
■防水性能:IPX5相当付
水中をより観察したい時には同じゼクサスブランドの700ルーメンのモデルを選ぶのもありです。驚異の明るさでそこそこの水深があっても水底にいる生き物を見つけられてしまうほどの明るさです。
筆者はそこまでの明るさは不要&持続時間を重視するので350ルーメンに落ち着きましたが、ベイトフィッシュの確認時などに、よりハッキリと見たいアングラーには良い選択肢です。
コストパフォーマンス重視ならGENTOS WS-343HD
ジェントス ヘッドライト WS-343HD
■点灯時間:6時間
■照射距離:146m
■使用光源:高輝度チップタイプ白色LED×1個 高輝度チップタイプ赤色LED×1個
■使用電池:単4形アルカリ電池×3本 または 専用リチウムポリマー充電池 3.7V 800mAh エネループ使用可能
■保護等級:耐塵・防滴仕様(IP64準拠)
■本体質量:(約)118g(電池含む)
メインでご紹介したZX350はゼクサス社のプロフェッショナルモデル。実売で5500円〜7500円ほどと少しお値段が張ります。
そんな方にはGENTOS WS-343HDがオススメ。320ルーメンの明るさで、必需とも言える赤色LEDも搭載。それでいて実売は2500円から…とコストパフォーマンスに優れています。日常の釣りにおいては全く問題ないレベルです。
電池が単4であるという点や、点灯時間の持続性能はZX350に劣りますが申し分無い製品です。メインで紹介したZX350と比較して重量が軽いのも特徴と言えるでしょう。
信頼のヘッドライトで安全な夜釣りを!
筆者にとっては時に命を預けると言っても過言ではないアイテムのヘッドライト。いいものを選びたいので数多くのヘッドライトを試して比べてきました。
今回ご紹介したヘッドライトは、日常の夜釣りから海外の奥地まで釣り歩く私が信頼を寄せるヘッドライトです。モノの良さは保証しますヨ。
ライタープロフィール
Always had high hopes.
I wanted Monsters,I want Monsters…
Put my past Trophy’s .I vie for new Trophy’s.2019:5100g
2020:5110g
2008:4800g
2019:4600g#sences#transcendencejp pic.twitter.com/DbNIWc6LNH— ビックリマン高田雄介 (@bikkurimantkd) April 7, 2020
ビックリマン高田
海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。国内外問わず毎日のようの現場に出ており、GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。
夜釣りが大好き。湾奥のシーバスナイトゲームなどの手軽な夜釣りから、海外ジャングル奥地でのナイトフィッシングまでヘッドライトを頼りに夜な夜な魚と戯れています。