1万円の差とは?
操作性
水深60m前後、40号のテンヤをデッキステージでアクションしている様子です。
ワンピッチジャークやロングジャーク&ロングフォール、叩き、ただ巻きなど、各アクションをスムーズにこなせます。
タチウオテンヤに求められる調子を備えており、操作性は文句なし。
同じく40号のテンヤをMSでアクションしている様子です。
デッキステージと比べてベリーがしなやかですが、操作感はまったく損なわれていません。
「しなやかなのに操作性が良い」というのは凄いことなのですが……操作性に限ると両者イーブンといえるでしょう!
感度
こちらはデッキステージのヒットシーン。
タチウオテンヤに求められる感度は十分満たしており、大半のアタリに反応できていたと思います。
引き込むアタリはもちろん、穂先が戻る喰い上げバイトもしっかりとキャッチできました。
少し穂先が硬いので、モタれる系の微妙なアタリは少し判りづらかったかもしれません。
こちらはタチウオテンヤMSのヒットシーン。
デッキステージだけを使っていたら「別にこれ以上はいらないんじゃ……」と言っていたかもしれませんが、使い比べると明らかな差がありますね。
スーパートップのしなやかさとリザウンドグリップの反響が効いているのか、目感度・手感度ともよりクリアです。
とくにアタリの強弱の表現力が素晴らしく、アワせどころ(アワすべきアタリ・見送るべきアタリ)が非常に判りやすいです。
MSは掛け損ねが少なく、良いところに掛かる率が高く、感度に関しては6:4ぐらいの差があると感じました!
パワー
デッキステージはベリーからバットにかけてが硬く、ハードなフィーリングです。
フッキングはガツンと決まり、余裕を持ってやりとりできるのですが……
その硬さが仇となって、おそらく身切れによるバラシが何度かあり、針穴が広がっている個体もありました。
そのため、ファイト中は電動リールの巻き上げスピードに少し注意したいですね。
タチウオテンヤMSは、少しマイルドに曲がる分、魚に追従してくれるのでバラシが少なくなります。
つまりタチウオテンヤにおいては、パワー(巻き上げ力)は電動リールに頼れるので、ロッドはショックアブソーバーとしての機能を果たす方がキャッチ率が高まるというわけです。
ただし、物理的に柔らかい(負荷に対する曲がり幅が大きい)ということは、フッキングパワーのロスが生まれるので、深場や2枚潮になった時はMHが欲しいと思いました。
ファイト時の安心感については5.5:4.5ぐらいの差ですね!
結論!
その瞬間の使用感を比べると差は小さく感じるが、1日・ワンシーズンというスパンで考えた時に絶対的な釣果差となって現れる。
これが今回の結論です。
タチウオは個体数が多くてアタリも多いという特性上、1割のアタリを逃し、1割の魚をバラすと、最終釣果が大きく変わります。
そのため、「取りこぼしなく釣果を伸ばしたい!」という方や、「頼れるところはロッドに頼りたい」という方には、タチウオテンヤMSがおすすめ!
一方、「そこまでシビアにならなくても……」という方は、デッキステージで大満足できるはず。
“コスパ≒安さ”と解釈されがちですが、釣り人の志向が違えばその解釈も異なってくるので、自分の価値観に合ったロッドが“一番コスパの良いロッド”だと思いますよ!
がまかつ デッキステージ タチウオテンヤ M180
全長 | 1.8m |
---|---|
自重 | 127g |
継数 | 2本 |
仕舞寸法 | 135cm |
オモリ負荷 | 20-50号 |
がまかつ タチウオテンヤ MS M180
全長 | 1.8m |
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自重 | 123g |
継数 | 2本 |
仕舞寸法 | 135cm |
オモリ負荷 | 20-50号 |