ステラとツインパワーを比較!
1992年から続く、スピニングリールのフラッグシップであるステラ。それに対し、1987年に登場し、歴史の長さではステラを上回るツインパワー。
2020年にモデルチェンジしたツインパワーは、ステラのアイデンティティでもあった金属ローターやロングストロークスプールを搭載し、歴代で最もステラに近いスペックとなりました。
しかし、価格に着目すると約3万5千円もの差が見られます。
そこで今回は、ステラとツインパワーのスペックの違いをリールマニアが解説します。
ボディの違い
ツインパワーはヴァンキッシュのボディと共通設計で、リールフット側はアルミですがギアボックス側はCI4+(樹脂)を用いています。
それに対し、ステラはボディ関連のパーツには全て金属を使用しており、その素材はマグネシウムです。
ステラは全面的に金属素材を採用したことにより、高負荷時のボディたわみの少なさや感度の高さでツインパワーを上回ります。
自重においても、ツインパワーがCI4+を用いて大幅な軽量化を果たしたものの、ステラの方がやや軽量です。(C3000比で5g)
デザイン面にも注目すると、ツインパワーはネジが2箇所露出しているのに対し、ステラは1箇所だけしか露出しておらず、ボディの美しさが際立って見えます。
しかし、ステラのボディは完全専用設計なので、高額になる大きな理由だと想像できます。
ギアの違い
両者とも超々ジュラルミン素材のマイクロモジュールギア2を搭載しており、基本的なギアの仕様は同じです。しかし、大きな違いが1点あります。
それがギアの表面処理。ステラのギアには特殊表面処理(いわゆるバリアギア)が施されており、ギアの耐久性に優れます。
現在、スピニングリールではステラのみがバリアギアを搭載しており、唯一無二の仕様です。ドライブギア単体で比較すると、ツインパワーのギアよりも1.4倍ほど高額になっています。
ウォームシャフト部分の違い
ウォームシャフトとは、スプールのオシレート(上下運動)に必要不可欠なパーツです。回転するウォームシャフトを、ステラはベアリングで支えていますが、ツインパワーはベアリングが搭載されおらずブッシュで支持しています。
また、ウォームシャフトギア(ピニオンギアから中間ギアを介してウォームシャフトに力を伝えるパーツ)を支える部分も、ステラはベアリングですがツインパワーはブッシュです。
この辺りの駆動系の回転性能の差が、巻き心地や巻き上げ力、巻き感度に大きな差を与えていると思います。