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アバニ シーバス マックスパワー PE X9を実釣インプレ。

バリバスから登場したアバニ シーバス マックスパワー PE X9を実釣インプレ。

低伸度な9本編みPEをシーバスフィッシングで使うメリットとは?

みっちり使い込んで検証してきました!

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目次

X9にシーバスモデルが出た!

アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9

ジギングとタイラバで使い、その感度と操作性に感激したアバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9。

そんなバリバスのX9シリーズに……

シーバスモデルのアバニ シーバス マックスパワー PE X9 が追加されました!

今までは8本編みのアバニ シーバスPE マックスパワー X8をよく使っていたので、どれぐらい、どのように違うのか検証したいと思います。

なおと

じつは……

タイラバをしながら「シーバスにも良さそうやな〜」って思っていたんですよね(笑)

アバニ シーバス マックスパワー PE X9の特徴

シーバスX9のコンセプトは、「超高強度×超高感度+視認性 流れの釣りを征すシーバス専用ハイスペックPEライン」。

まずはスペック的な特徴から解説していきます。

9本編み

芯となる原糸が1本中心にあり、その周りを8本の原子で編み込むX9構造です。

芯となる原子は周りの8本と同素材なので、比重は8本編みと同等

芯があることで、張力や圧力によって糸が潰れにくく、糸質は8本編みよりも硬くなっています。

糸が潰れにくいため、リールに巻いた際にX8よりかさが増えることがあるようですが、糸そのものの太さは8本編みと同等のようです。

縦編み

X9のもうひとつの大きな特徴は、“縦編み”と呼ばれる製法です。

上の画像を見ると、一般的なPE(上)に比べてX9(下)は鋭角に編み込まれていることがわかります。

PEラインは張力が働いた際に、編み込みがたわんで伸びが生じますが、縦編みは原糸が鋭角ゆえに“たわみしろ”が少なく、構造由来の伸びが少ないのが特徴。(素材由来の伸びは8本編みと同等)

一般的なPEラインの伸度が4〜5%なのに対し、X9は3%台まで抑えられています

新しいコーティング

ラインの表面には、SP-TⅡと呼ばれる新しいコーティングが施されています。

樹脂膜で表面を覆うことで、吸水や摩耗による劣化を軽減させるだけでなく、撥水性を高めて水切れを良くしているようです。

マーキング

カラーはホワイトをベース(80cm)に、パープルのマーキング(20cm)が入ります。

ホワイトとパープルのカラーの組み合わせは明滅がはっきりし、軌道やその変化を捉えやすいそうです。

ラインナップ

巻き量は150mで、太さは0.8号から1.5号の4種類展開です。

0.8号1号1.2号1.5号
アバニ シーバスPE マックスパワーX816.7lb20.2lb24.1lb28.6lb
アバニ シーバス マックスパワー PE X918lb23lb25lb33lb
X8に対する強度の差+1.3lb+2.8lb+0.9lb+4.4lb

ちなみに、X9はX8よりも直線強度が高くなっています

なおと

スペックだけを見ると、「X8の上位互換」って思えますが……

糸は使ってみないとわからないので、長い長い実釣(意味深)で検証してまいりました!

X9を使い込む!

検証の場として選んだのは、日本海に流れ込む2本の大規模河川。

流れの速い上流から、河口のオープンエリアまで釣り込んできました。

なおと

とりあえず、リールに巻いた状態での見栄えが良いですね!

ラインシステムはX9の1号に、20lbのフロロリーダーをセッティング。

ロッドはラテオの93ML、リールは19セルテート4000CXHです。

上流から下流まで灼熱の9月になんとか大型が釣れないかと奔走しましたが……

結果はまさかの、5日連続ボウズの大苦戦!笑

なおと

釣具屋や釣り仲間に聞いても口を揃えて「釣れない」の返答でした。

自分がおかしいのかと思いましたが、どうやら状況が悪過ぎたようです(汗)

デイゲームで鉄板バイブレーションを巻いたり…

ナイトで明暗を徹底的に攻めたりするものの……。

夏からの猛暑に加えて雨が一切降らなかったせいで、超高水温が続いて活性が下がったか、魚が抜けてしまったのが原因でしょう。

ルアーを小さくすればセイゴサイズはたくさん釣れるのですが、これではないんですよね。

やっぱ大きいシーバス釣りたいんです!

なおと

ちなみに、この時点で実釣時間は優に50時間を超えています(笑)

天気予報を見ていると2日間だけ雨マークが点灯!

「これはキタ!」と意気込みましたが、まさかの雨無し。

奔走しましたがノーバイトで1日を終えました。

しかし、翌日は朝から予報通りの大雨! さらに気圧は998hPaで、爆風が吹いてシーバスには好条件。

選んだ場所は、ボウズ期間にベイトの入りがもっとも多かった河川中流域。

ラビット109S(ロール主体のミノー)をチョイスし、「絶対ココ!」というストラクチャー際にピンポイントでキャストすると……

着水後数巻きでドバッと水面が炸裂!

ストラクチャーのキワキワで来たので、強引なファイトで引き剥がします。

「絶対逃せない!」という思いで慎重かつ強引にファイトし、無事取り込みに成功。ホッ……。

まさかの80cmオーバーのランカーサイズでした!

数百投してまったく釣れず、雨が降ったら1投目でこんなサイズが釣れてしまうなんて……

まぁ、それもシーバスらしいですね(笑) 

なおと

これだからシーバス釣りはやめられませんね。

とにかく嬉しかった!

アバニ シーバス マックスパワー PE X9をインプレ

釣果はかなり厳しかったのですが、それゆえに(?)めちゃくちゃ使い込んだアバニ シーバス マックスパワー PE X9をインプレします!

低伸度から来る感度がすごい

もっとも大きな魅力が、低伸度と糸フケの少なさから来る感度の高さです。

正直、魚のバイトに対する感度はX4やX8でも十分過ぎるほどですが、ルアーの動きを伝える感度がまったく違います。

というのも、同じルアーを同じスピード感でリトリーブしたとしても、足元と遠距離では動きが違うのをご存知でしょうか?

ルアーのロールやウォブリングは、流れ・巻きスピード・ラインの張力・塩分濃度など、様々な要素に左右されます。

つまり、そんな小さなアクションの違いが伝わり、それゆえに狙ったアクションを再現しやすいわけですね!

なおと

微妙な動きの変化や流し方で釣果がガラッと変わることも多いので、ルアーをコントロールするための感度はとても大切。

視覚的な情報が少なくなるナイトゲームはとくに恩恵が大きいと思います!

ラインを捌きやすい

ラインの直進性の高さからくる、操作性の良さも特筆すべき点です。

川のような流れのある釣り場や、ドリフトを用いたアプローチでは、ラインが流れに取られて大なり小なりラインの軌道がカーブします。

しかしX9は、ラインそのものの張りが強く、水切れも良いので直進性が強く、軌道のカーブが小さく収まるのです。

ということは、ラインメンディングをする際に動かすラインの量が少なく済み、トレースコースの調節がすごくしやすいわけですね。

なおと

大場所で鉄板バイブレーションを遠投しても、ラインが直線になりやすいのでリフト&フォールなんかにも抜群でした!

ホワイト+パープルマーキングが秀逸

やっぱりホワイトのラインは見やすいですね。

日中はもちろん、ホワイトは発色が良いので夜間でも多少の光量があれば見えます。

すごく良いと思ったのが、パープルのマーキングによって視覚的にルアーの速度を把握できること。

リールを巻く手で感覚的にコントロールしている人も多いと思いますが、ついつい無意識で巻いてしまったり、リールを複数台使い分けているとスピードが違ったりしてしまうものです。

人間は視覚への依存が強い生き物ですし、いろいろ試した結果、ラインのマーキングでスピード管理するのが一番だと思っています。

ただし、ホワイト系のラインの宿命で、使っているうちに色移りが起こります。

視認性も含めて実用上の不都合はないのですが、できれば新品の美しい状態が続いてほしいものです。

なおと

世界初の「色移りしないホワイト」をバリバスには作ってもらいたいですね(笑)

直線強度の強さゆえに、ストロングにもフィネスにも振れる

ラインの直線強度はかなり強いと思います。

根掛かりした際、いつもの1号なら切れていそうな引っ張り具合でも、フックが伸びて返ってくることが何度かありました

あくまで体感ですが、数値上も1号で23lb(MAX)もの強度があるので、最後にPEが踏ん張ってくれるケースはあると思います。

魚との引っ張り合いでPEが切られることはほぼありませんが、いつもよりワンランク細いPEを選べたり逆に太いリーダーを結べたりと、タックルセッティングの幅が広がるはずです。

なおと

今まで落ちアユシーズンは1.2号でしたが、今年はX9の1号でよりテクニカルに攻めようと考えています!

硬いことによるネガはほぼ無い

冒頭でも紹介した通り、X9は張りが強くて硬いラインです。X8と比較すると硬さがよくわかると思います。

硬いPEはトラブルが多いイメージかもしれませんが、釣行中にライントラブルは一度も起こりませんでした

使い始めてすぐは「ちょっとスプールから浮きやすいかな?」と感じる程度で、ノットを組みにくいこともないですよ。

なおと

硬いことによるデメリットは、まず無いと思います!

耐久性も十分

現時点での使用期間は1ヶ月程度ですが、耐久性は「十分」という評価です。

実釣中に変な切れ方をすることは一度もありませんでした。

さすがに3日程使い続けると、結束部や指の掛かる部分は毛羽立ちましたが、それはどのPEラインも同じ。

弱点を挙げるとするなら、縦編みのX9はX8よりも耐摩耗性に劣ります

一度だけ根掛かりを引っ張った時に高切れしたのですが、おそらく藪漕ぎ&浮きゴミが多い場所でラインを擦っていたことが原因でしょう。

なおと

高級ラインなのであまり切りたくないかもしれませんが、痛みやすい先側はカットし、適度に結び変えるのが大切ですね。

X8との使い分け

X8との使い分けについては、基本的にX9の方が利点は多いと感じており、「メインはX9で局所的にX8を使いたい」というのが筆者の考えです。

X8を使いたいシーンとしては、引き抵抗が極端に少ない小型プラグ10cm前後のトップウォーターです。

X8の方がしなやかでスプールへの馴染みが良く、不慣れな方が極小プラグを使ってもトラブルが少ないと思います。

その他の、大場所の釣りや流れの中の釣り、アベレージ〜重量級ルアーを用いた釣りなどは、X9を使いたいですね!

なおと

人によっては、小場所のデイゲームはX8が使いやすいかもしれませんが……

小場所こそラインを見て繊細にアプローチしたいので、筆者はX9が好きですね。

釣りが楽になる。

釣具店で見ただけでは“玄人向けの尖ったライン”と思われるかもしれませんが……

情報量が多い。ラインメンディングがしやすい。よく見える。直線強度が強い。

つまり、めちゃくちゃ釣り人を助けてくれる、釣りが楽になるラインというわけです。

高価なラインですが、買って損はしないと思いますよ!

撮影:ちゃったTV なおと

sponsored by 株式会社バリバス

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