「竿頭にしかならない」だと!?
とある日の会議にて……
バリバス担当者
tsukiさんってイカメタルお好きですよね?
tsuki
大好物ですよ!
週1ぐらいで行くこともありますw
バリバス担当者
イカメタル用のすっごいPEラインができたんですよ!!!
それがコチラ!(ドーン)
バリバス アバニ イカメタル マックスパワーPE X9
tsuki
X9ってことは、9本編みなんですね?
バリバス担当者
芯となる原糸が真ん中に通っている9本編みなんです!
芯があるから断面の真円度が高く、張りも強いので直進性が高いんです!
tsuki
ほぉ……。
バリバス担当者
特殊な縦編みを採用しているから伸びしろが少ないんです!
伸度はわずか3%台!
tsuki
ほほぉ……。
バリバス担当者
しかも、表面を樹脂膜で覆ってコーティングしているんです!
だから耐久性も◎
tsuki
ほほほぉ……。
バリバス担当者
つまり、めちゃくちゃ感度が良くて、操作性が良いってことです!
テスト釣行時は竿頭にしかなりませんでした!
tsuki
ほほほぉ!?
バリバス担当者
tsukiさんも竿頭になってきてくださいね♪
▼ラインの構造などはコチラの記事で詳しく解説しています
竿頭になれるか検証してみた。

というわけでやってきたのは、人気エリア若狭湾。
お世話になる「丸吉丸」の船長さん曰く、「状況はかなり悪くてケンサキイカの顔を見るのがやっと」とのこと……。
多くの船はケンサキを諦めてアジを狙ったり、スルメを狙って深場に行ったりしているようです。

タックルは、イカメタル用ベイト(0.6号)とオモリグ用スピニング(0.6号)、予備のベイト(0.8号)を準備しました。

3本とも、感度を求めてリーダーはエステル製です。
渋いようですが、竿頭を目指して頑張っていきますよ!

シーンは一瞬で夜に。(明るいうちは何も起こらなかったということ)
早くも船中に諦めムードが漂う中、ベイトが集まるまで我慢して誘い続けます。

たしかにこのPEは水切れが良いせいか、操作時のダイレクト感が強いです。
アクション後にピタッと止めた時も、糸フケが少ないからか、ティップに荷重が乗るのがワンテンポ早い!

と、ここで待望のファーストヒット!
一気にラインが緩む喰い上げのアタリでした。
アタリ自体が強かったのもありますが、よそ見をしていても手元までしっかり響いてきたのでアワせられました(笑)

上がってきたのはスルメイカでした。
その後すぐにスルメイカを1杯追加し、「波に乗れるか?」と思いきやすぐに失速……。
どうやら今年の若狭湾はホントに厳しいようです(白目)

ならば! とタックルを変え、得意のオモリグでヒット!
引き的にスルメ確定ですが、周りにアタリが無い状況での連チャン。
撮影してくれていた同行者が見てもわかるほどの明確なアタリでした!

上がってきたのは、予想通りのスルメイカ。
オモリグでは、ラインの伸びが少ない分、普段よりもダイレクトにシンカーを動かしている感覚があります。
いつもと同じイメージでシャクると、いつもより大きくシンカーが動いているはずです。

終盤まで奮戦するも虚しく、結局この日の釣果はスルメイカが6杯でした。
ケンサキは船中で2杯上がったみたいですが、ほぼ絶滅危惧種と言える状態。
他の釣り人は0〜2杯程度だったので、スルメもカウントさせていただくとぶっちぎりの竿頭でした(笑)

後日リベンジに行ってみましたが、まさかの2杯という釣果で返り討ちに……。
この日は竿頭が4杯だったので、惜しくも連続竿頭は逃してしまいました(笑)
イカメタル マックスパワーPE X9をインプレ

ここからは実釣を通してわかった、マックスパワーPE X9の使用感をお届けします!
たしかにフォールスピードが速かった
オモリの号数 | バリバス8(0.6号) | マックスパワーPEX9(0.6号) |
---|---|---|
15号 | 約37秒 | 約35秒 |
30号 | 約17秒 | 約16秒 |
X9のウリのひとつが、フォールスピードの速さ。
というわけで、実際に船上でフォールスピードを比較検証した結果がコチラ!
ちなみに、条件と環境は以下の通りです。
検証条件と環境
- ・比較対象は同メーカーのバリバス8(0.6号)
- ・リールは同じものを使用(ダイワ ティエラ)
- ・メカニカルブレーキは、スプールがガタつかないくらいに設定
- ・15号と30号のシンカーを使用
- ・水深50mに到達する秒数を計測、10回繰り返した平均値を比較
結果からわかったのは、たしかにフォールスピードは速く、その傾向はオモリを軽くする(=水深が深くなる)ほど顕著になるということ。
X9特有の張りと真円度、撥水コーティングによってラインが水を切って一直線になりやすく、フォールスピードが速いというのは事実でした!

1秒・2秒という数字にすると微妙な差に思えるかもしれませんが……
30投入すれば1分近い差になる、軽い仕掛けを使いやすい、深場を釣りやすい、速い潮を釣りやすいなど、実釣におけるメリットは数字以上です。
tsuki
水は粘性を持った物質なので、糸との抵抗は想像以上に大きいですよ!
ダイレクトな操作感

15号と30号の鉛スッテでアクションを比較してみると、とくに15号のスッテは明らかに糸立ちが早く、海中の糸フケの少なさを感じます。
一般的なPEと比べると、動かす時も止める時にもラグが無く、リニアな操作感です。
実釣時は30号だとその差は小さくなりましたが、これはオモリの重さによってラインが引っ張られてフケにくくなるから。

イカメタルに限ったことではありませんが、船釣りでは釣り人がイメージしているほどラインが真っ直ぐにはなっていません。
とくに2枚潮の時にはラインが大きくS字にフケるため、アクションやアタリを取るのが困難になります。
「ロッドを煽って仕掛けを動かしているつもりでも、実際は糸フケを引っ張っているだけ」なんてこともザラにあるわけです。
そんな状況でもX9なら影響は最小限に済むので、“ややこしい潮”に強いのも大きなメリットと言えます。

オモリグでは、一般的なPEよりもシンカーへの入力が大きくなるのがメリットでしょう。
オモリグはシンカーの動きに対して、長いハリスを介してエギが追従して動くので、思っているよりもエギは動いていません。
しかし、X9ならシンカーまでの糸がフケにくくて伸びも少ないので、エギの動きはいくらか大きくできるはずです。
tsuki
差を感じやすい状況 & 感じにくい状況がありますが、操作性は間違いなく良いです!
アタリが手元に響く
この動画は、カメラのセッティング中にアタリが出てフッキングしているシーンです。
しっかり食い上げる強いアタリではあるものの、まったくティップを見ず、しかも歩いている状態でもアタリを手元で感じられました!
PEラインは緩むと一気に感度がなくなるため、直線状態をキープしやすくてさらに伸びが少ないときたら、そりゃもう感度は◎。
2枚潮でも普通のラインよりは仕掛けが立ちやすいため、ロッドをゆっくりサビくなどしてテンションをコントロールすれば、取れるアタリの数は間違いなく増えるでしょう。
感度はロッドに依存しがちですが、ラインも含めてトータルで考えていきたいですね。
tsuki
ただし、オモリグに関しては、構造上そもそも非常にアタリが伝わりにくい仕掛けです。
そのため、オモリグではアタリに対する感度の差は感じられませんでした。
穂先に絡まない

シェイクや誘い上げからのフリーフォールなど、糸がフケるアクションも多用しましたが、糸絡みはゼロ!
穂先がかなり柔らかいロッドを使っていたので、「糸を拾いやすいかも?」と思っていましたが、心配ご無用でした。
糸の張りが強いので、空中で弛ませてもクルッとならないため、ティップやガイドに巻きつきません。
tsuki
X9ならスパイラルガイドである必要もないので、ロッドの選択肢も増えそうですね!
視認性も良い

蛍光5色に1m毎の黒いマーキングが施されているため、夜間でも視認性が○。
ラインが揺れたり、浮いたりするようなアタリも取りやすいと思います!
tsuki
1m毎のマーキングがあると、カウンターのズレを把握しやすいので便利ですよ。
強度がちょっと強い
号数 | バリバス8の強度 | MAXパワーPEX9の強度 |
---|---|---|
0.6 | 13lb | 14lb |
0.8 | 16lb | 18lb |
若干ではありますが、一般的な4本編み&8本編みよりも直線強度に優れます。
その一方で、縦編みゆえに耐摩耗性がやや劣ることがX9のデメリットです。
ただし、イカメタルは強度限界のギリギリファイトもありませんし、PEが擦れることもほぼ無いので、あまり実用上のメリット・デメリットは無いと思います。
その一方で、水切れが良いので糸を太くしても操作性が落ちにくいのはメリットだと思いました。
とくにオモリグは負荷が大きいので「0.6はちょっと不安だな〜」という方は、X9の0.8号を使ってみてください。
tsuki
ちょっと高価ではありますが、初心者の方にはめちゃくちゃオススメのラインです!
単色もラインナップあり

実釣時に、“40m高切れ”という悲惨なトラブルがありました。
アタリを感じてからスッと軽くなったので、おそらくフグか何かがラインを噛んだのでしょう……。
切れていたのは黒いマーキング部分でした。

じつはダークグリーン単色(0.6号のみ)がラインナップされているので、予備のリール(スプール)に巻いておけば変な外道が湧いた時に活躍するかもしれません。
ただし、完全な単色なのでタナの管理は難しそうです。
さらに、カウンターリールに巻く場合は下巻き設定が困難で、シマノ製リールは10m測れれば何とか設定できますが、ダイワ製リールは設定する術がありません。
下巻き無しで使える、糸巻き量がPE0.6-200mに近いリールが用意できればベストです。
tsuki
カウンターが狂っても、気付けない&修正できないことも難点です。
少しでも多く釣りたい方にオススメ!

今まであまりラインにこだわりがなかった筆者ですが、今回の実釣を通して、ラインの影響度を痛感しました。
実釣での釣果はイマイチでしたが、釣れる時ほど釣果差に繋がるのは間違いないでしょう。
タックルに妥協したくない方は、ぜひお試しください!
撮影:tsuki
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バリバス アバニ イカメタル マックスパワーPE X9 マーキング 0.6号 200m
バリバス アバニ イカメタル マックスパワーPE X9 マーキング 0.8号 200m
バリバス アバニ イカメタル マックスパワーPE X9 ダークグリーン 0.6号 200m
バリバス アバニ イカメタル ショックリーダー エステル 3号