6万円の釣り堀竿って必要なのか?って疑問を検証してきました。


アイキャッチ画像提供:tsuki

究極の釣堀竿

海上釣り堀アルティメイトスペック
一般的に海上釣堀というと、1万円〜2万円、高くても3万円ぐらいのイメージではないでしょうか。

しかし、2022年にがまかつが発売した「海上釣堀アルティメイトスペック」のお値段は、なんと6万円オーバー!

今回は、そんな超弩級の海上釣堀竿の使用感をお届けします。

ラインナップは4本

ズボ万能400

海上釣り堀アルティメイトスペックズボ万能400
ウキ釣りからズボ釣りまで対応する万能モデル。

ウキ釣りとズボ釣りの両方を高次元でこなせるように設計された、カーボンソリッド継穂先を搭載しています。

マダイはもちろんレギュラーサイズの青物にも対応するパワーを備え、汎用性はシリーズ随一です。

 
全長(m)自重(g)仕舞寸法(cm)モーメント継数(本)先径(mm)オモリ負荷(号)適合ハリス(号)定価(円)
4.0250116.51941.00-123-1072,000
※モーメント:“標準自重(kg)×竿尻から重心までの長さ(cm)”によって数値化された、持ち重り感を表す指数。

へち誘い300

海上釣り堀アルティメイトスペックヘチ誘い300へち釣り(探り釣り)に特化したモデルです。

繊細で高感度なカーボンソリッド継穂先を搭載し、掛け調子(先調子)に設計されています。

青物に対応するパワーは無く、汎用性も高くありませんが、誘って掛けることに特化した1本です。

 
全長(m)自重(g)仕舞寸法(cm)モーメント継数(本)先径(mm)オモリ負荷(号)適合ハリス(号)定価(円)
3.01751121130.80-62-663,000

くわせ350

海上釣り堀アルティメイトスペックくわせ350
マダイや中型青物を狙ったウキ釣りや脈釣りに適したモデル。

1番節(#1)全体がカーボンソリッドになっており、非常にしなやかなことが特徴。

シリーズ中もっとも喰い込みに優れ、置き竿釣法にも対応します。

 
全長(m)自重(g)仕舞寸法(cm)モーメント継数(本)先径(mm)オモリ負荷(号)適合ハリス(号)定価(円)
3.520510516.940.90-62-667,000

泳がせ330

海上釣り堀アルティメイトスペック泳がせ330
ウキ釣り(泳がせ釣り)で青物を狙うのに特化したモデルです。

強度に優れる極太のチューブラー穂先を搭載しています。

10kgクラスの青物に対応するパワーがありますが、ただ硬いのではなく、しっかりと曲がり込む調子が特徴です。

 
全長(m)自重(g)仕舞寸法(cm)モーメント継数(本)先径(mm)オモリ負荷(号)適合ハリス(号)定価(円)
3.32359921.742.00-203-1267,000
 



アルティメイトスペックで実釣してみた

海上釣り堀アルティメイトスペックで実釣6万円の釣り堀竿って……ちょっとやりすぎなんじゃないの?

1万円の竿で十分楽しめていますが?

こんな声が聞こえてきそうですが、ぶっちゃけ、筆者もそう思います(笑)

その一方で、海上釣堀はシビアな状況も多く、仕掛けや釣り方で釣果が大きく変わることも周知の事実。

そこで今回は、今まで安い竿で海上釣堀を楽しんでいた筆者が実釣を行い、アルティメイトスペックの“存在価値”を確かめます!

tsuki
見せて貰おうか。究極の性能とやらを!

淡路じゃのひれフィッシングパーク
ということで、7月の半ばに淡路島の「淡路じゃのひれフィッシングパーク」へと行ってきました。

天候は曇りで潮周りは大潮、水温は23℃ほど。

貸切ではなく、他4名の方と同じマスで釣りをします。

tsuki
ご一緒する方に挨拶し、さっそく釣りスタート!


海上釣堀アルティメイトスペックでウキ釣り
まずはズボ万能400でウキ釣りから始めます。

とにかく食わせることを優先し、グレ針8.25号+ハリス2号+ウキ5Bのフィネスな仕掛けをセレクト!

タナ取り後、底から10cm程度を狙いダナに設定し、マダイを狙います。

tsuki
エサは定番の生ミック!


海上釣堀アルティメイトスペックで真鯛釣り
すると、前アタリの後にウキがしっかり消し込む、“THE・マダイ”なアタリが!

かなり細いハリスですが、竿の真価を見るために糸を一切出さずにやりとり。

tsuki
竿を溜めると、ス〜っとマダイが浮いてきました!


海上釣堀アルティメイトスペックで釣ったマダイ
難なくアベレージサイズのマダイをキャッチ。

魚を強引に浮かせるというよりは、無駄に暴れさせず、スムーズにタモへと入ったのが印象的でしたね。

tsuki
細ハリスも安心して使えそうです!


海上釣堀アルティメイトスペック泳がせ
ウキ釣りを続ければマダイはそれなりに釣れそうでしたが、泳がせ330を曲げたかったので青物狙いにチャレンジ。

向かいの方がダンゴエサで青物を釣っていたので、青物の活性も上がっていそうです。

tsuki
カンパチが入っているので期待大!



結局すぐには釣れなかったのですが、ここでチャンス到来!

待望の青物放流タイム。

水中を観察すると、放流された青物が表層を泳ぎまわっています。

tsuki
表層にタナを合わせて、すぐ再投入!


海上釣堀アルティメイトスペックで青物釣り
すると、投入直後にイケスの真ん中でヒット!

アワセを入れると強烈なダッシュで突っ込まれ、思わず竿をのされてしまいました(笑)

tsuki
着水音で寄ってきてそのまま喰った感じです!


海上釣堀アルティメイトスペックで泳がせ釣り
こちらも体勢を立て直して反撃!

竿のパワーを信じ、曲げ込んで魚を浮かせます。


素早く寄せてくるも、際でかなり抵抗します。

tsuki
このブリやたらと粘り強いぞ……


海上釣堀アルティメイトスペックで釣ったヒラマサ
なんと、ブリかと思ったら上がってきたのはヒラマサ!

ネットインした瞬間にハリが外れて焦りました(笑)

tsuki
ただ硬いだけのロッドだとファイト中にハリが外れていたかもしれませんね。



日中に差し掛かると青物もマダイも活性が下がり、周りの方も竿が曲がらなくなりました。

風もなく、鏡のようになった水面をフグの幼魚が波紋を作りながら泳いでいます。

ウキ釣りをしていると、色付き針の塗装が剥がされるので、底付近にもフグとベラがたくさんいるのでしょう。

tsuki
エサがまったく残りません……


海上釣堀アルティメイトスペックで探り釣り
ここでアプローチを変え、へち誘い300を使って探り釣りで低活性なマダイを狙ってみました。

イケスの角にダンゴエサを落とし込み、底から1m付近を竿で誘い下げます。

Bのガン玉を針の軸に打ったものをダンゴエサで包み、できるだけナチュラルにフワフワと落とすことを意識。

tsuki
軽い仕掛けでも、驚くほど明確な操作感があります!


海上釣堀アルティメイトスペックでヘチ釣り
少しずつ落とす位置を変えながら、エサ取りらしきアタリがある場所は避けます。

探り続けていると、エサ取りとは異なるもたれるようなアタリが! しかし、体が反応できず(笑)

「これは!」と思って、再度同じ場所を誘い直すとヒット!

tsuki
2回目のアタリは明確だったので、素早くアワせられました!


海上釣堀アルティメイトスペックで真鯛釣り
やはり違和感の正体は本命!

終了間際の時間帯になんとかマダイを追加できました。

これは間違いなく、へち誘い300の感度で獲れた1枚でしょう!

tsuki
ウキ釣りでは喰わない、フォールに反応するマダイがいるってことですね!


海上釣堀アルティメイトスペックで置き竿
釣れない時間にくわせ350を使った置き竿釣法も試してみましたが、残念ながら釣果はありませんでした。

カメラマンとして同行していた編集部しみけん氏が、撮影の合間に魚を掛けていたようなので、後ほど使用感などを聞いてみました。

海上釣堀アルティメイトスペックは日本製
今回はヒット数が少なかったものの、掛けた魚はすべてキャッチでき、なんとか少ないチャンスをモノにできた釣行でした。

使う前は疑いの目で見ていましたが、1匹でも多く喰わせ、1匹でも多くキャッチしようと考えると、「釣り堀竿も“このレベル”になるのか」と納得させられました。

たしかに安い竿でもそこそこ楽しめる釣りですが、使ってみると各動作において価格相応の出来を感じられると思います!

tsuki
単に柔らかい・硬いわけではなく、個性を明確にしたラインナップもGOOD。

海上釣り堀をよく研究して作った竿だと感じさせられました!




ズボ万能400をインプレ

ズボ万能400
ここからは各ロッドの使用感を振り返ってまとめます。

ズボ万能は名前通り、王道の釣り堀竿でした。

細ハリスも使えて青物も釣れる

ズボ万能400
全長が長くてしなやかなので曲がりしろが大きく、マダイやシマアジを釣るには最適なパワーです。

マダイを釣った時にかなりの余裕を感じたので、青物にも十分対応できると思います。

また、魚が掛かれば胴までスムーズに曲がり、伸びの少ないPEラインでも竿が叩きにくいのも印象的でした。

竿が叩かない分、ハリやハリスに掛かるテンションも安定するため、マダイのハリ外れやシマアジの口切れはかなり少ないはずです。

実釣時は2号のハリスを飲み込まれても切れなかったので、食い渋った時に臆せず細ハリスや小針を使えますよ!

ウキ釣りには最高

ズボ万能400
長めのレングスながら持ち重り感が少ないのはさすが! 体感としては、3mや3.3mの竿とほぼ同じに感じました。

それでいて4mの長さがあるので長いハリスを使いやすく、渋くてエサをフワフワさせたい時に役立ちます。

穂先のブレが少なくてIMガイドを搭載しているので、PEラインを使ってもまったく穂先に絡みません。とくに風が強い日は嬉しいですね!

また、長さを活かしてイケスの真ん中付近を狙いやすい反面、狭い釣り堀では3mや3.3mに比べるとやや取り回しにくい状況があるかもしれません。

脈釣りにも

ズボ万能400
穂先にはカーボンソリッドが継がれており、一般的なチューブラー穂先よりもしなやかで目感度にも優れるので、脈釣り(探り釣り)も楽しめます。

マダイがウキ釣りに反応しない時や、シマアジ狙いに有効なノーシンカーのミャク釣りにも使えるので、かなり守備範囲が広い竿です。

高いレベルで繊細さと強さを両立しているので、これ1本で釣行することも十分可能だと思いました!

泳がせ330をインプレ

泳がせ330
泳がせ330はやはり泳がせに特化した1本でした。パワーがあるのはもちろんですが、それプラスαの魅力がありますよ。

しなやかかつ強靭

泳がせ330
「10kgサイズの青物を想定」しているだけあって、青物を掛けた時の安心感は文句なしですね。

“硬さによるパワー”ではなく、曲げ込んでトルクが湧いてくるようなロッドなので、女性の方でも大きな魚を取りやすいと思います。

穂先は張りの強い極太チューブラーなので、どんな状態で喰われてもアワセが効きやすく、太軸のハリを貫通させられるでしょう。

ただし、穂先が喰い込まないので、冷凍イワシやカツオでズボ釣りをすると、ちょっとアタリを弾きやすいかもしれませんね。そんな時は糸を送って喰い込ませましょう!

驚くほど軽い

泳がせ330
ハイパワーな青物竿ながら、持ち重りが非常に少ないことに驚きました!

モーメントを比較しても分かる通り、体感はズボ万能400とほぼ同じレベルの軽さです。

また、魚が掛かってからは曲がって粘る一方で、操作時は張りがあるので青物竿にありがちなダルさは一切ありません。

操作性に優れるので、泳ぎ回るアジのコントロールもしやすいですね。

大口径ガイドが○

泳がせ330
他の3本とは異なり、泳がせ330のみ大口径のガイドを搭載しています。

そのため、ウキ止め糸はもちろん、ウキ止めゴムもスルスル抜けてくれます。

これならウキ止めゴムがトップガイドでつっかえて穂先を折る心配もありません。

へち誘い300をインプレ

へち誘い300
ヘチ誘い300はかなり尖ったロッドですが、探り釣りではこの上ない使用感でした。とくに上級者の方におすすめしたい1本です。

感度が抜群

へち誘い300
短いカーボンソリッドを継いだ先調子の竿なので、目感度と手感度ともに抜群です。

本命のアタリはもちろん、エサ取りの小さなアタリも伝えてくれます。

実釣時にくわせ350を使っていた編集部しみけん氏は「いつの間にかエサが取られている」と言っていたのに対し、ヘチ誘い300を使っていた筆者はエサ取りのアタリをほとんど感知できていたのには驚かされました。

また、ゆっくり竿を下げていけば、ガン玉Bと練り餌の重みだけでもイケスの底網に仕掛けが乗る感覚も判り、ボトム付近を舐めるように丁寧に探れます。

そのうえで軽くて穂先のブレも少ないので、アタリを取りやすく、まるで黒鯛釣りのヘチ竿のように繊細な竿ですね。

フッキングスピードが速い

へち誘い300
しなやかな穂先に対してそれ以下の部分はハリが強く、アワセの入力が素早く針先へと伝わるため、即掛けが可能です。

活性が低くて待っても喰い込まず、ショートバイトが多発する時にも、魚がエサを離す前に掛けアワせられます。

ウキ釣りで簡単に釣れる状況なら、ウキ釣りでオートマチックに数を伸ばすのが得策だと思いますが、“そうではない状況”でアタリを出せるのがヘチ誘い300の強みですね。

竿を捌いてファイトする必要がある

へち誘い300
操作性と感度に振っている分、正直、パワーは強くありません。

中型シマアジまでならなんとかなりますが、青物がヒットするとかなりしんどいはずです。

先調子で張りがある分、竿を溜めてオートマチックに魚を浮かすのは難しく、ハリスへの負荷も大きくなるので、強い突っ込みに対しては竿を捌きながら対処する必要があります。

誰でも使いやすい竿ではないと思いますが、使いこなすと“人が釣れない時”にも釣れる玄人好みの竿ですよ。

くわせ350をインプレ

くわせ350
残念ながらくわせ350での釣果は出せませんでしたが、編集部のしみけん氏が撮影の合間に魚を掛けていたので、使用感を聞いてみました。

置き竿でオートマチックに

くわせ350
仕掛けをぶら下げている時は先調子ですが、魚が食うと1番節全体が追従するので、置き竿でも勝手に喰い込ませて針掛かりさせてくれます。

貸切りで竿が複数本だせる釣り場だと、置き竿で欲張って楽しめそうです。

しみけん氏はノーシンカーの泳がせで表層の青物を狙っていましたが、穂先がアジの動きをしっかり表現していてかなり良さそうでした。

ズボ万能400ほどのパワーはありませんが、全体的にしなやかな調子なので中型の青物程度なら難なく対応できると思います。

ウキ釣りもできるので、大型青物への適性を除いてはかなり汎用性が高い1本です。

しみけん氏は「置き竿で穂先が舞い込むのは、石鯛釣りみたいな楽しさがあるな〜」と語っておりました。

海上釣堀を極めたい人に!

海上釣り堀アルティメイトスペック
今回は6時間ほどの釣行でヒット数も多くはありませんでしたが、それでも、4本すべてに価格相応のクオリティと明確な個性を感じました。

たしかに4本揃えると釣り堀を完全攻略できそうですが、お値段的にすべて買うのはなかなか厳しいですよね(笑)

1本で幅広く釣りをしたいなら、ズボ万能400。大物1本狙いなら、泳がせ330。

既にベーシックなタックルをお持ちの方は、へち誘い300 or くわせ350がおすすめです!

“アルティメイト”の言葉に嘘はなかったので、海上釣堀を極めたい方はぜひ使ってみてくださいね。
画像提供:tsuki
sponsored by:がまかつ

がまかつ 海上釣堀アルティメイトスペック ズボ万能 4m

全長:4m
自重:250g
継数:4本
仕舞寸法:116.5cm
オモリ負荷:0-12号
適合ハリス:3-10号

がまかつ 海上釣堀アルティメイトスペック 泳がせ 3.3m

全長:3.3m
自重:235g
継数:4本
仕舞寸法:99cm
オモリ負荷:0-20号
適合ハリス:3-12号

がまかつ 海上釣堀アルティメイトスペック へち誘い 3m

全長:3m
自重:175g
継数:3本
仕舞寸法:112cm
オモリ負荷:0-6号
適合ハリス:2-6号

がまかつ 海上釣堀アルティメイトスペック くわせ 3.5m

全長:3.5m
自重:205g
継数:4本
仕舞寸法:105cm
オモリ負荷:0-6号
適合ハリス:2-6号

関連記事


紹介されたアイテム

tsuki

関西出身の元釣具屋。堤防釣りから船釣り、淡水の釣りまで守備範囲は広め。現在も近畿圏を中心にさまざまなエリアへ積極的に釣行し、日々面白い釣りがないか模索中。釣具店に勤務していた頃の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます。