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渓流・ソルトシーンに⽋かせない“フィッシングベスト”

渓流釣りやショアからの海釣りでは、バッグなどの荷物が機動力を妨げる原因となるため、フィッシングベスト(ゲームベスト)が⽋かせない存在とされています。
一度着用してみると、利便性は非常に高く感じられ、「自分の手の届く範囲で、一連の動作が完結する快適さ」が、釣り人をサポートしてくれます。
釣具メーカーがリリースする、浮⼒体の⼊った海用ゲームベストももちろん良いのですが、「もう少しカジュアルに楽しみたい」と思うシーンもあるでしょう。
小林
今回はそんな気分にマッチする、フィッシングベストをご紹介いたします。
パタゴニアの『ステルス・パック・ベスト』

パタゴニアといえば、無農薬のオーガニックコットンやリサイクル素材を100%使用することで、環境に配慮した魅力的なプロダクトをリリースしている、老舗アウトドアメーカーです。
登山やサーフィン、トレイルランニングなどのアクティビティに対応した製品を世に送り出し、釣りの分野においては、フライ・フィッシング用のウェアを中心にリリースしています。
『ステルス・パック・ベスト』も、本来はフライ・フィッシャーマン御用達のフィッシング・ベストです。
小林
しかし、フライフィッシングに限らず、多くのシーンで活躍してくれます。
スッキリとしたシルエット

ベスト自体が軽いため、着用感に優れています。見た目もスッキリとしいて、スタイリッシュ。自分の体型に合わせアジャスターで調整できるため、しっかりと体に固定できます。
見た目以上の収納力におどろき!

スタイリッシュでありながら、実用性も兼ね備えているのが、このベストのすごいところ。とにかく、収納力がハンパじゃありません。
前方に配置された6つのポケットのほか、ありとあらゆる部分に収納スペースが隠れているため、見た目からの想像をゆうに超えてきます。

上の写真で収納していたアイテムたちを取り出してみました。いかがでしょうか?
釣りに必要な小物、スマホ、そして食料や水、防寒具まで……こうして取り出してみると、「どこにこんなスペースがあるんだ!?」というほどの容量です。
小林
有効スペースが多いことで、自分のスタイルに合わせて活用できるのです。

とくに背中部分に設けられたジップ付きのスペースは、もはやバックパック並みの容量。食料や水筒を入れても、まだまだ余裕でした。

脇部分〜背中にかけてはポケットがついており、これがなんと腰回り一周繋がっています。ベストを脱がなくてもアイテムを取り出しできてしまいます。
小林
ストレッチ素材を採用しているため、取り出しもスムーズ。ある程度厚みのあるボックスも収納可能です。
“動きやすさ”は他のアクティビティからインスパイア

体にピタリとフィットしながら、ストレッチ素材で動きを妨げません。それはこのベストが、トレイルランニングから着想を得て、誕生したことに由来します。

メッシュ素材を多く採用し、暑いときには熱を放出。速乾性に優れていることも、釣り人にとっては見逃せないポイントです。
パタゴニアだからこそ、リサイクル100%素材

環境保護活動はもちろん、自然に配慮した製品をリリースすることをポリシーとしているパタゴニア。本製品もそのポリシーに漏れず、なんとリサイクル素材を100%採⽤しています。
小林
ブランドの目指す方向性や、そこから生み出されるプロダクト対し共感できるかどうか……釣具だけでなく、ウェア選びにおいても非常に大事なことではないでしょうか。
ステルス・パック・ベストで渓流釣りにトライ

ステルス・パック・ベストを、まずは渓流で使ってみました。机上では判断できないその使用感を詳しくレビューします。
着ていることを忘れるような“着心地”

渓流では源流付近までテンカラやルアーフィッシングを楽しみましたが、その軽さに驚きました。ストレッチが効くおかげで、釣りの動作の邪魔をしません。

着ていることを忘れ、釣りに集中してしまう。最高の瞬間を楽しむことができるのです。
詰め込める便利さ

収納力は先述した通りですが、必要なモノを身体の一部のように詰め込め、瞬時に必要なもの(ボックスなど)へとアクセスできます。

天候に恵まれず、ときにズブ濡れになってしまうことも少なくない釣り人。万が一のときも、防水ポケットが付属しているので安心です。

貴重品はもちろん、コンパクトなカメラを入れておくこともできる容量。美しい渓流の魚を写真に収められます。

濡らしたくなかったり使用頻度の低いアイテムは、背中部分に用意されたポケットに収納しましょう。涼しい時期なら、食料を入れて釣りを楽しんでも良いかとおもいます。
釣りのための確かな機能性

ただ格好だけをフィッシングベストに寄せたウェアではなく、限りなく“釣り道具”として優れているということも、ここに記しておきましょう。


キャストから魚をかけてリリースするまで、すべての動きがスムーズに行えます。屈んで魚をネットインするという動作も、持ち前のストレッチ性で難なく可能です。
ソルトシーンでも使ってみた

海用ゲームベストのように浮力体は入っていませんが、ステルス・パック・ベストを海で使ってみると、どうでしょうか? 広大なサーフと堤防で試してみました。
※浮力体のないベストなので、安全のためライフジャケットを着用しましょう。レングスが短いので、腰巻タイプであれば干渉することはありません。
キャストの邪魔にならない着心地

サーフでの釣りは、ひたすらキャストを繰り返す釣り。体力勝負であるゆえに、如何にストレスなくキャストが繰り返せるかは、非常に重要です。
普段、釣具メーカーが販売するソルト用のゲームベストも併用している筆者。
小林
正直なところ、“キャストのしやすさ”という観点だけで言えば、ステルス・パック・ベストには敵わないかもしれません。
サーフフィッシングにも十分の収納力

ルアーの他にも必要となるアイテムが多い、サーフフィッシング。

フィッシュグリップ、プライヤー、リーダー、ストリンガーなど……あらゆる物を携行できます。延々と続くサーフを、立ち止まることなく歩いて釣りができる便利さは、非常に高評価。

サーフフィッシングは、釣行後にズッシリと疲れが襲ってくる釣り。できるだけその疲れを軽減するためにも、軽量でスマートなベストを選ぶメリットは十分にあります。
堤防でも使えないことはないが……

渓流やサーフのように歩く必要のない堤防では、このステルス・パック・ベストの利点を活かしきれないかもしれません。
もともとフライフィッシングのために生まれたウェアのため、車から長い距離を歩くことが必要とされるシチュエーションで、このベストの性能をフルに堪能できると思います。

と、言ってしまいましたが……実際のところ、アングラーそれぞれのスタイルに適しているかどうかで変わるかもしれません。堤防からの釣りであっても、移動を頻繁に行うのであれば便利な一品です。
ランガンスタイルが信条で、かつ軽装でカジュアルに釣りを楽しみたいアングラーには、このステルス・パック・ベストは最適解ではないでしょうか。
ギアとしての魅力、その機能性に舌を巻くベストでした

渓流でのテンカラやルアー釣りでは、もちろん最高の使い勝手でした。それだけでなく、ライトなソルトフィッシングにも高い次元でマッチすると感じます。
このステルス・パック・ベストは、トレランに着想を得たということもあり、浮力体の入ったゲームベストにはない“動きやすさ”が、大きな魅力だと言えるでしょう。
フライ用としてリリースされているパタゴニアのフィッシングウェアには、ベストのほかにもさまざまなシーンで活用できる製品が揃っています。
小林
みなさんも、ぜひチェックしてみてください。
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