爽、弐世代へ。

この価格帯でもちゃんと宵姫やん!
そう思ったのは2020年11月──初代の宵姫爽をはじめて使った時でした。
「平凡な竿だったらがっかりするな……」という筆者の心配は杞憂に終わり、今や大人気ロッドに。
しみけん
あれから5年が経ち、宵姫爽が弐世代目に進化したので、手にしてフィールドへ行ってまいりました!
※実釣はプロトタイプで行ったため、製品版とは一部外観が異なる部分があります。
ラインナップ
爽弐のラインナップは、初代爽のラインナップにS69UL-solidを加えた合計6機種。S69UL-solid以外は同じ番手です。
S69UL-solidがイチオシ

そんな爽弐の中で、個人的にイチオシなのが新登場のS69UL-solid。
とくにワンタックルでいろいろやりたい汎用性重視の方には、めちゃくちゃおすすめの1本です。
しみけん
というわけで、S69UL-solidを使い込んできたので詳しくインプレします!
宵姫爽弐の細部をチェック
まずは宵姫爽弐の仕様からご紹介しましょう。
ベリー・バットはシャキッとしていて、低負荷時にはソリッドの穂先が動くだけ。
しかし、大きな負荷を掛けていくと曲がりの支点がバット側に移っていくという、宵姫らしい調子です。
竿の曲がりとしては、同番手の宵姫華弐S69UL-solidとかなり近い曲がり方をしています。

カーボンソリッドの継ぎは3番ガイドの位置。
爽弐S69UL-solidの先径は0.8mmであり、華弐S69UL-solidの0.7mmに対して0.1mm太くなっています。

全ガイドがチタンフレームのSiC-S。
とくにライトゲームロッドは、ガイドの総重量が自重や重心位置を大きく左右するため、アンダー3万円の価格帯ながらオールチタンフレーム&SiC-Sは嬉しいですね。

ティップ側のガイドはこの小ささ。
「糸を通すの大変!」って思うかもしれませんが、この小ささと軽さがシャープなフィーリングに大きく貢献しているので、がんばって糸を通してください(笑)
前作の爽はVSSリールシートでしたが、なんと爽弐はオリジナルのリールシートに!
表面がしっとりしていて滑りづらく、角が立っていないので肌当たりも◯。

リアグリップは華弐と同じく最小限です。
軽量化へのこだわりは随所に見られ、標準自重はなんと54g。同番手の華弐からわずか5gアップの範囲にとどめられています。

ロゴの位置は先代とほぼ同じですね。
しみけん
オリジナルのリールシートまで載せているのに、お値段は2万円台に収められています。
昨今の物価等も考慮すると、めちゃくちゃ良心的な価格ではないでしょうか。
宵姫爽弐 S69UL-solidをインプレ

ここからは実釣での使用感をお届けします。
港内の豆アジングから速い流れの中のメバリングまで、いろいろな環境やルアー、ラインセッティングでS69UL-solidを試してきました。
軽量リグの操作感が明確

ライトゲームロッド(ジグ単竿)で一番大切なのが、軽量ジグヘッドの明確な操作感。つまり“操れる”ということです。
「軽いジグヘッドは何やってるかわからない」では、喰わせる状態に持っていきにくいですし、アタリにも気づきにくくなりますし、何より釣りが面白くありませんよね。
このロッドはカーボンソリッドティップが荷重を捉えてくれ、常にティップでジグヘッドの重みを感じられます。
実釣時はいろんなウエイトを試しましたが、タングステンの0.4gでも明確な引き抵抗を感じられましたよ!
しみけん
“仕掛けを操る性能”は宵姫シリーズの真骨頂ですね。
高荷重系ルアーも使いやすい

軽量リグを扱いやすい一方で、負荷の大きな重いジグヘッドやプラグも使いやすく、適合ルアーの幅が広いのがこのロッドの良さです。
3gのジグヘッドにバルキーなワームをセットしても、ティップの曲がりが深くなりすぎず、アクションさせる余力が十分に残されています。
そのため、沖堤防のような深い釣り場や急潮流域でも水圧に負けず、ジグヘッドをキビキビ動かせました。
また、水をしっかり掴む系のプラグを巻いてもソリッドの曲がりしろが十分残されており、それによってアタリを弾かず、鈎を魚に残せます。
メバルをプラグで釣っていると、弱いアタリを外掛かりで拾えたケースが多く、こういったアタリを絡められると釣果が伸びますよね。
しみけん
がまかつは「ソリッドティップの使い方が秀逸やな〜」と感じるルアーロッドが多いです。
鮎竿とか磯竿での豊富なノウハウがあるおかげなのかな?
6ft9inは環境を選ばない

近年のトレンドからすると「6ft9inは長い」と思う方も多いかもしれません。
竿は長いも短いも、文字通り一長一短ですが、現場に出ると“潰しが効く”のは圧倒的に長い竿でしょう。
例えば、足場が高いポイントや風が強い状況では、長さを活かしてティップを海面に近づけ、風の影響を最小限に抑えて仕掛けを馴染ませることが可能です。
また、潮位が低い時の石積み・小磯なんかは、立ち位置がどうしても後ろに下がるので、その分を補填するための竿の長さが必要になってきます。
このように少々ネガティブな要素があろうが、“釣りを成立させられる”のが6ft9inというレングスです。
しみけん
これぐらいの長さがあれば、スプリットショットとかライトキャロが使えるのもメリットですね。
荷重変化を捉えやすく、響く。

長い竿は感度が悪いイメージがあるかもしれませんが、そんな心配はご無用。
1gのジグヘッドをドリフトさせながらテンションフォールしていると、ハードボトムにタッチした“コンッ”、ワカメに乗った“ヌッ”という感触がしっかり手元まで反響してきました。
そのおかげで、アジとメバル合わせて10釣行ほどしましたが、ルアーの根掛かりロストはゼロ。竿の感度が良いと驚くほど根掛かりが少なくなりますよ!
しみけん
もちろん魚のアタリもわかりやすく、極寒期の動きが遅い豆アジでも、そのアタリをしっかり伝えてくれました。

反響感度の良さに加え、荷重変化に対する感度が良いのも◎。
ジグヘッドの重みがティップに乗った状態を維持してくれるので、荷重が抜けるマイナステンションのアタリも取りやすいです。
良型メバルに多い、フォール中に“フッ”と抜ける無重力系のアタリも捉えやすく、巻いて釣れない状況でも釣果を伸ばせましたよ。
しみけん
スーー、フッ、バチーンで上顎ど真ん中に掛ける快感を味わってみてください(笑)
キャストフィール◎
キャストに関しては、竿全体で投げるのではなく、ルアーがある程度重くても先側で投げる竿です。
小さいモーションでも飛ばせますし、岸スレスレに着水させるような精度も出しやすく、キャスタビリティは申し分なし。
そして特筆すべきは糸抜けのよさ。キャスト後にブランクが暴れないので、軽いルアーがよく飛びます。
これは、シャープなブランクの特性に加え、おそらく小口径のチタンフレームガイドが効いているのでしょう。ガイドが重ければもっと竿が暴れて糸抜けが悪くなるはずです。
しみけん
糸が抵抗なく抜けるので、とくに0.4gや0.6gあたりの軽いジグヘッドがよく飛ぶなと感じました!
硬いかと思いきや……
メバリング時のドラグ設定で500gをリフト(PE0.3号+フロロリーダー1号)
ベリーからバットが硬くて、なかなか突っ張り感が強いな……。
正直、届いて振った時の第一印象はこれで、“掛かった後の曲がり”は価格的に妥協せざるを得ない部分かと感じました。
しかし、実際に魚を釣るとこれが嬉しい大誤算。
良型のメバルを掛けるとしっかり曲がり、カンカン叩かず、想像以上にソフトで粘りを感じる掛け具合!
しみけん
曲がらない竿のデメリットは、竿がショックを吸収できず、その役割をドラグだけに依存することです。
竿が曲がることで、ドラグを締められ、その上でラインを細くできます。

竿がショックアブソーバーとして機能してくれるため、ドラグフルロックの状態でフォール中のバイトを瞬間的にアワせても問題なし。
曲がらないロッドでこれをすると、PEがショック切れを起こすリスクが高く(とくにラインが緩んだ状態からフッキングした時)、ここまではドラグを締め込めません。
また、ドラグを締めても鈎穴が広がりにくいため、身切れによる鈎外れが少ないのも美点。大きな魚を抜き上げても不安がありませんね。
しみけん
曲がりや粘りを重視すると、往々にして仕掛けの操作性が悪くなったり、重くなったりしますが、相反する要素を高いレベルで両立させられているのが◎。
つまりは万能。

いろんなルアー使えて、場所や環境を選ばず、大きい魚も釣りやすい──
筆者のようにタックルを増やしたくない人、コスパ(汎用性)重視の人にはすごく魅力的な1本だと思います。
また、ライトゲーム入門者・初心者の方にもぜひ使ってもらいたいですね。
高い汎用性に加え、軽いルアーの明確な操作感は、ライトゲームのハードルを一つも二つも下げてくれるはず。
こんなロッドでライトゲームを始めるのが一番良い。個人的にはそう思います。
しみけん
先代の爽もすごく良い竿でしたが、「この番手が無かったのがシリーズ的な欠点」だと感じていたので、爽弐になってシリーズとしての魅力は格段に高まりましたね。
参考までに、実釣時に使ったルアーを以下にまとめておきます。
実釣時の使用ルアー
- 0.4〜3gのジグヘッド
- 50mm/3g前後のライトゲーム用プラグ全般
- 1〜4gのスプリットショット・キャロライナリグ
- 2〜5gのメタルジグ
その他の番手も魅力的です

イチオシのS69UL-solidを詳しくインプレしてきましたが、ここからはそれ以外の番手をご紹介。
全番手をフィールドで試してきたので、その使用感をお届けします。
S53FL-solid

軽いジグヘッドだけ、漁港内メイン。そんな条件ならS53FL-solid一択でしょう。
汎用性はありませんが、超軽量ジグヘッドのダイレクトな操作感は圧倒的。
「0.4gのジグヘッドってこんなに重かったっけ?」と感じるはずです。
“小さいアジ専用”とイメージされるかもしれませんが、アジなら尺でもギガでも問題ないと思います。
魚のサイズではなく、ルアーウエイト・足場の高さ・風の強さといった条件を基準に選べば大丈夫です。
しみけん
ある意味、爽弐の凄さを一番体感しやすい番手かもしれません。
S58FL-solid

「さすがに53は短すぎるな〜」という方にはS58FL-solid。
“ジグ単でのアジング”というシーンに限定すれば、近年のスタンダードといえるスペックでしょう。
ダイレクトな操作感は53に一歩劣りますが、プラス5inのレングスによって環境の許容範囲は高められます。
53では少し釣りづらく感じる、消波ブロック帯のような足場が斜めの釣り場、外向きのポイントにも対応できます。
しみけん
「ジグ単でのアジングを幅広くしたい」という方にはS58FL-solidがおすすめです!
S63UL-solid

「FLだと曲がりが大きくなりすぎるな〜」という重めのジグヘッド、プラグ、潮流・水深はULクラスの出番。
それでいて69は長すぎると感じるなら、S63UL-solidを選びましょう。
深場で重いジグヘッドを用いるケースでも、落とす(流す)だけならFLでも問題なく対応できますが、しっかり動かす釣りをするならULの強さが必要になってきます。
流れがあって深い外向きの釣り場はアジの型が良い傾向にあるため、そういった意味では大アジを釣るのに適したロッドだといえるかもしれません。
しみけん
例えば、大阪湾周辺で大きいアジを狙うと上記のようなシーンが多いですね。
また、63ぐらいになるとメバリングにも使えるようになってきます。
S73L-solid

プラグでのメバル釣りが好きな方にはS73L-solidがイチオシ。
S69UL-solidよりもラージサイズのプラグを扱いやすく、プラグというカテゴリー内ではより汎用性が高くなります。
69より6in長いのでラインメンディングできる幅が広く、岸との並行引きはさらにしやすくなったりと、その点でもプラグで釣りやすく感じました。
また、ライトワインドやメタルジグもシャクリやすく、日中のリアクション要素の強い釣りもしやすかったですよ。
しみけん
軽いジグ単に関しては、フォールだと荷重が抜け気味になるものの、メバリング的なただ巻きの釣りなら問題なくできます!
S78M-solid

重たいフロート・キャロライナリグの大遠投にはS78M-solid。
ただ飛ばせるだけではなく、ソリッドティップがフロートやシンカーにかかる水圧をしっかり伝えてくれ、仕掛けの流れ具合や位置を掴みやすく感じました。
フロート系ロッドは投げることへのマージンを大きく取った結果、海中からの情報が薄くなる竿も多いのですが、個人的にこういった操作感がボケるロッドは苦手(いくら投げやすくても……)。
暗闇の遠距離という“極めて不鮮明な世界”を釣る以上、やはり情報と明確な操作感が最優先事項なので、フロートに苦手意識がある方はぜひS78M-solidを使ってみてほしいですね。
また、見た目は華奢ですが、3号ぐらいまでのエギなら十分シャクる余裕がありました。
メタルジグも15gまでは快適にシャクれたので、繊細なナンデモ竿としてライトゲームの範疇を超えて活躍するシーンも多いと思います。
しみけん
個人的には、2本持ちするならS69UL-solidとS78M-solidです!
宵姫シリーズの魅力とは──

振り返ると、宵姫シリーズは初代の華・天から歴代で使ってきたので、最後に“宵姫のシリーズとしての魅力”に触れたいと思います。
しみけん
思い返せば、アジングデビューは宵姫の前身のコーストラインAJでした。
はじめて天を見た時はグリップにびっくりしたな〜。懐かしい……。

旧宵姫爽S58FL-solidでの釣果
筆者が思う宵姫の魅力は、シリーズを通してテイストが同じであること。
例えば今回の爽弐へのモデルチェンジはまさに正統進化といえ、先代爽の持つアイデンティティはそのままに、より洗練させたロッドに仕上げられています。
進化はしていてもテイストは変わらないので、先代ユーザーが爽弐を買っても違和感がなく、シンプルに「そのまま良くなった」と思えるはずです。
しみけん
というのも、モデルチェンジによって性格が変わるロッドも少なくないんですよね。(決してこれが悪いわけではなく、むしろ良いこともあったりするのですが)
とくに先代を気に入っていると「別の竿になってるやん!」なんてことになるのですが、爽→爽弐はそんな心配はありません。

宵姫華弐S68FL-solidでの釣果
これはグレードを跨いでも同じことがいえます。
爽弐から華弐に行っても、華弐から爽弐に行っても、グレードの違いは感じるものの「違う竿やん」という別物感はありません。
そのため、番手によって爽弐・華弐が混在するタックル群であっても、違和感なく釣りができるでしょう。
ロッドの監修者が同じせいか、メーカーのスタンスによるものかは不明ですが、どの竿を持っても同じアイデンティティを感じられます。
しみけん
もちろん、釣竿である以上“合う・合わない”はありますが……
宵姫は、一度好きになったら裏切られないブランドです。
安心の仕上がり具合でした。

初代爽を使った時の心境は、「この価格帯でもちゃんと宵姫やん!」という驚喜でした。
それに対して今回の爽弐は、「先代をきっちり踏襲しつつ深化したな」と思わず頷くような、しみじみとした安心感を覚えました。
本当に、この竿がこの価格で買えるのは素晴らしいと思います。正直、もう1万円高くても納得できるクオリティーです。
撮影:TSURI HACK編集部
Sponsored by GAMAKATSU PTE LTD
がまかつ ラグゼ 宵姫 爽 弐 S53FL-solid
| 標準全長(cm/ft) | 160(5'3'') |
|---|---|
| 標準自重(g) | 42 |
| 仕舞寸法(cm) | 85.0 |
| 継数(本) | 2 |
| ルアーウエイト(g) | 0.1~2 |
| 適正ライン(PE/号) | 0.1~0.3 |
| 適正ライン(ナイロン/lb) | 0.8~1.5 |
| 先径(mm) | 0.7 |
| グリップ長(mm) | 175 |
がまかつ ラグゼ 宵姫 爽 弐 S58FL-solid
| 標準全長(cm/ft) | 173(5'8") |
|---|---|
| 標準自重(g) | 44 |
| 仕舞寸法(cm) | 91.0 |
| 継数(本) | 2 |
| ルアーウエイト(g) | 0.1~2.5 |
| 適正ライン(PE/号) | 0.1~0.3 |
| 適正ライン(ナイロン/lb) | 0.8~1.5 |
| 先径(mm) | 0.75 |
| グリップ長(mm) | 190 |
がまかつ ラグゼ 宵姫 爽 弐 S63UL-solid
| 標準全長(cm/ft) | 190.5(6'3'') |
|---|---|
| 標準自重(g) | 49 |
| 仕舞寸法(cm) | 99.5 |
| 継数(本) | 2 |
| ルアーウエイト(g) | 0.1~4 |
| 適正ライン(PE/号) | 0.1~0.3 |
| 適正ライン(ナイロン/lb) | 0.8~2 |
| 先径(mm) | 0.75 |
| グリップ長(mm) | 205 |
がまかつ ラグゼ 宵姫 爽 弐 S69UL-solid
| 標準全長(cm/ft) | 206(6'9'') |
|---|---|
| 標準自重(g) | 54 |
| 仕舞寸法(cm) | 107.5 |
| 継数(本) | 2 |
| ルアーウエイト(g) | 0.1~5 |
| 適正ライン(PE/号) | 0.1~0.3 |
| 適正ライン(ナイロン/lb) | 0.8~2 |
| 先径(mm) | 0.8 |
| グリップ長(mm) | 215 |
がまかつ ラグゼ 宵姫 爽 弐 S73L-solid
| 標準全長(cm/ft) | 221(7'3'') |
|---|---|
| 標準自重(g) | 56 |
| 仕舞寸法(cm) | 115.5 |
| 継数(本) | 2 |
| ルアーウエイト(g) | 0.1~10 |
| 適正ライン(PE/号) | 0.1~0.3 |
| 適正ライン(ナイロン/lb) | 1~3 |
| 先径(mm) | 0.85 |
| グリップ長(mm) | 255 |
がまかつ ラグゼ 宵姫 爽 弐 S78M-solid
| 標準全長(cm/ft) | 234(7'8'') |
|---|---|
| 標準自重(g) | 62 |
| 仕舞寸法(cm) | 122.0 |
| 継数(本) | 2 |
| ルアーウエイト(g) | 0.7~16 |
| 適正ライン(PE/号) | 0.2~0.5 |
| 適正ライン(ナイロン/lb) | 1~4 |
| 先径(mm) | 0.9 |
| グリップ長(mm) | 290 |


