インターラインロッドでエギングをしてみた

ロッドの進化やインターラインの特性は調べればわかりますが、一番気になるのは“実釣での使用感”。
そこで、今までアウトガイド派だった筆者が、実際にインターラインロッドでエギングをしてみました。
タックルセッティングは、エメラルダスMX IL 86MLにPE0.6号です。
ちなみに、磯竿や船竿でインターラインを採用しているメーカーは数社ありますが、インターラインのエギングロッドを作り続けているのはダイワだけ。

5月中旬に親イカを狙って釣行してみました。
すると、幸先良く1kg後半の親イカをキャッチ!

秋のようにエギを持って引っ張らず、エギを抱いてその場に留まるようなアタリでしたが、しっかりと捉えられました。
また、本アタリの前に触腕で触る前アタリがあったのですが、強風の中でそれを捉えられていたので期待以上の感度に驚き!
ライントラブルも起こらず、ストレスフリーな春エギングを楽しめました。
インターラインロッドを使ってわかったこと

ここからはじっくりとインターラインロッドを使ってわかったことを総括します!
糸絡みのリスクがほぼない

当たり前なのですが、ガイドが無いのでよっぽどのことがない限りラインが絡まりません。
エギングはロッドアクションが多くて糸フケが出るため、糸絡みが起こりやすい釣りです。しかし、実釣時のライントラブルはゼロ。
とくに春は風が強い上に、スラック系のジャークを多用するので、どうしても糸絡みを起こしがち。
何度かラインがロッドの上に乗りましたが、ガイドがないのでツルンと糸が滑って元通りになりました。
穂先絡みが原因で竿を折ることもないので、ビギナーの方にはインターラインを強くおすすめしたいですね!
風に強い

インターラインは糸の大部分が竿の内部にあるため、アウトガイドよりもラインが受ける風の影響は少なくなります。
風が強くても、リールからエントランスガイドまでの糸が少しなびく程度です。

これに対してアウトガイドは、ガイド間の糸が風を受けてトップガイドまでの糸フケが多くなります。
PEラインは緩むと一気に感度がなくなる糸なので、アウトガイドは風が吹くと大幅な感度低下を避けられません。
さらに、無駄な糸フケが出ないということは操作性にも直結するため、インターラインはその構造上、圧倒的に風に強いわけです。
高感度

ガイド間の余計な糸フケが無いため、アタリや水中の変化がダイレクトに手元に伝わります。
アオリイカはエギをエサだと判断すると、触腕を伸ばして抱き寄せるわけですが、その寄せる前のエギに触れたアタリもしっかり感じ取れました。
前アタリを掛け損ねても、誘いを加えて本アタリに持ち込めるので、かすかなアタリがわかるのは大きなアドバンテージ。
使う前から感度が良いことは理屈で理解していたのですが、実際に使ってみて「抱いたかな?」ではなく「今抱いた!」と明確に分かって驚かされましたよ!
気になる飛距離

飛距離に関しては体感で「アウトガイドとほぼ同じぐらい」とわかったのですが……
具体的にどれほどなのか気になったので、アウトガイドのエメラルダス 86MLと投げ比べしてみました。
リールは同じものを付け替えて投げ、ハンドルの回転数で飛距離を計測します。

驚いたのですが、本当にほぼ一緒です。
同じMXシリーズ同士の比較ではないので、「まったく同じ」と断言することは避けますが、細かな風向きなども考慮すると誤差レベルの違いでしょう。
やはり、「インターラインロッドは飛ばない」というのは過去の話でしたね。
