竿で釣果は変わるのか?普段エントリーモデルを使っている筆者が超高級ヘチ竿を検証


アイキャッチ画像提供:tsuki

銀参郎を超える“銀参郎”

銀参郎アルティメイトMH270とMH300
2022年、がまかつがヘチ竿のフラッグシップモデルをリリースしました。

その名も「へちさぐり 銀参郎 アルティメイト」

人気の「ヘチさぐり 銀参郎」を徹底的にブラッシュアップし、“極限”に挑戦したロッドです。

本記事では、そんな銀参郎アルティメイトで実釣を行い、その使用感をお届けします!

ラインナップ

番手全長(m)自重(g)継数(本)仕舞寸法(cm)先径(mm)適正ハリス(号)モーメント定価(円)
MH2702.713531170.71-37.270,000
MH3003.014431320.71-38.972,000

銀参郎アルティメイトのスペック

銀参郎アルティメイトMH270
まずは銀参郎アルティメイトのスペック的な特徴を解説します。

ブランク

銀参郎アルティメイトのブランク
ブランクのメイン素材には、東レのトレカ®︎M40Xカーボンを採用しています。

M40Xの弾性率は377GPa(いわゆる40t)で、オリジナル銀参郎にも採用されている弾性率324GPa(いわゆる33t)のトレカ®︎T1100Gよりも高弾性な素材です。

高弾性カーボンは高反発で軽量な反面、強度が低いことが弱点でした。しかし、トレカ®︎M40Xは従来の40tカーボンと比較して強度が約30%アップした画期的な高弾性カーボンです。

このM40Xによって、軽量かつシャープなブランクに仕上げています。

銀参郎アルティメイトのノンスティック加工
元竿部分には、道糸のベタつきを防止するノンスティック加工が施されています。

穂先

銀参郎アルティメイトの穂先
穂先には、先径0.7mmのグラスソリッドを用いています。

オリジナル銀参郎MHは先径0.75mmなので、0.05mm細くなっていることが特徴。

わずか0.05mmの違いですが、“グラスソリッドの0.05mm”は使用感に大きな影響を与えるかもしれません。

0.05mmにかなりのこだわりを感じます……。

ガイド

銀参郎アルティメイトのガイド
ガイドはすべてチタンフレームのSiCガイドです。

オリジナル銀参郎はステンレスフレームなので、ガイドだけでもかなり軽量化されているでしょう。

また、細径のグラスソリッドとの相乗効果によって、持ち重り感がさらに少なく、操作性も大きく向上しているはずです。

肘当て

銀参郎アルティメイトの肘当て
オリジナルデザインの軽量な大型肘当てを搭載しています。

固定式なので角度は調整できませんが、大きい分しっかりとホールドできる仕様。

肘当てそのものはオリジナル銀参郎と同じですが、鮮やかなレッドに彩られています。(オリジナルはブラック)

グリップ周り

銀参郎アルティメイトのグリップ
グリップ周りは、オリジナル形状のEVA仕様。

ロックナットや化粧リングのデザインが異なりますが、リールシートやグリップの形状自体はオリジナル銀参郎と同じです。



銀参郎アルティメイトで実釣!

ヘチ釣り釣行
筆者は今までエントリークラスのヘチ竿を使い続けていたので、銀参郎アルティメイトを見た瞬間に驚きました。そのお値段に(笑)

ヘチ竿に7万円を投資する意義があるの?

めちゃくちゃ軽いけど、パワーは大丈夫なの?

高弾性カーボンって魚が暴れるんじゃ……?

tsuki
“?だらけ”なので、実釣で銀参郎アルティメイトの真価を検証します!


ちょうど梅雨入りした6月の中旬、大阪北港夢洲スリットにやってきました。

ここは大阪湾屈指のヘチ釣りスポットで、とても人気が高い釣り場です。

しかし、雨と強風予報だったためか釣り人は少なく、人気フィールドがまさかの半貸切状態。

「これは爆釣間違いなし」と思いきや、船頭さんから「朝イチは潮透けてて釣れんよ〜」とのこと……。

tsuki
人気スポットに人がいないのは、“そーゆーこと”です(笑)



こちらが夢洲名物のスリット内側。たしかに、潮の透け透け具合が気になります……。

この中に大きなチヌがウヨウヨといるわけですが、連日沢山の落とし込み師に叩かれているので、そう簡単に喰わせられるわけではありません。

お察しの通り、四方を囲まれているので掛けた後も大変です!

tsuki
竿の性能を試すのにはうってつけのフィールドでしょう!

……釣れれば(笑)



岸壁にはハイシーズンらしくイガイがビッシリです。

イガイを取り、早速MH270に仕掛けを通して、5:30頃に釣りスタート。

1時間後の6:30に満潮を迎え、水温は20℃。

朝イチは雨で、風裏ながら時折強い風が吹いていました。

tsuki
満潮前後の上げ下げがチャンス!


銀参郎アルティメイトMH270でヘチ釣り
広大なフィールドなので、まずは潮が当たる外側のケーソンの継ぎ目を釣り歩く作戦です。

数回探ったところでいきなり、スリットに吸い込まれていくイガイの動きに違和感が!

ゆっくり聞きあげると手元までコツコツとした魚信が伝わり、そのまま大きめのストロークでフッキング。

tsuki
穂先がしなやかなので、聞き上げがめちゃくちゃしやすい!

手元に伝わるアタリも鮮明です!


銀参郎アルティメイトMH270にチヌがヒット
銀参郎アルティメイトをため込むと、ス〜ッと魚がスリットから離れたので「35cmぐらいかな」と思いきや……

海中でギラッと光った魚体を見てビックリ! 優に40cmを超える良型です。

しかし! 喰いが浅かったのか、まさかのハリ外れ。

tsuki
悔しすぎる!

でも、意外と活性が高いんじゃ!?


 

 

 

・・・

 

 

 

時は流れて昼ごろ。

あれから何も起こらないまま、いたずらに潮位だけが下がり続け、チヌは落としたイガイを見るなり電光石火のスピードで逃走する始末……。

 

 

 

銀参郎アルティメイトMH300でヘチ釣り
潮位が低く、日が差してチヌからこちらを見やすそうなので、ここでリーチが長いMH300にチェンジ。

最後の最後まで諦めなかった筆者に神様が微笑んだのか、ここでラインテンションの抜けるアタリが!

反射的にアワせると、狭いマスの中で銀参郎アルティメイトが絞り込まれます。

銀参郎アルティメイトMH300で釣ったチヌ
一歩も譲れない状況なのでフルロックで耐えると、40cmちょっとの“まずまずサイズ”がスーッと浮いてきました!

想定外の釣れなさ(上手な常連さんでも数枚だったらしいです)に心が折れかけましたが、最後の最後に“ゼロをイチにできた”のは痺れましたね。

年無しを釣りまくって検証することはできませんでしたが、渋い状況ゆえに見えたアルティメイトの真価がありましたよ!

tsuki
言わせてくれ……

アルティメイトだから釣れたんだと!!




銀参郎アルティメイトをインプレ

銀参郎アルティメイト
実釣での使用感を踏まえ、銀参郎アルティメイトの使用感をインプレッションします。

軽さの恩恵が凄まじい

銀参郎アルティメイトMH300は軽い
銀参郎アルティメイトの一つ目の大きな魅力が、軽さです。どのくらい軽いのかと言うと……

MH270で135g、MH300で144gなので、オリジナル銀参郎と比べてそれぞれ8g、9g軽量です。

また、市場の3m前後のエントリークラスに注目すると、200g前後のものが多いので“2/3の重さ”しかないんですね。

ハイエンド系ロッドに関しても、3mで140g後半〜200gが相場のため、同カテゴリーにおいても最軽量クラスとなっています。

銀参郎アルティメイトの操作性
数字上でももちろん軽量なのですが、モーメント(持ち重り感)も考えて設計されているので、体感的には数字以上に軽く感じられます。

「軽い」と言ってしまえばそれだけなのですが、仕掛けをより丁寧に落とし込める、竿先がブレにくい、小さな違和感に気付きやすい、疲労の蓄積が少ないなど、軽さのメリットは計り知れません。

使うまでは数字でしか理解できませんが、実際に使うと、歩き続けて落とし続けてアタリを取り続けるヘチ釣りにおいて、“軽いことがどれだけ有利か”を存分に体感できます。

言い方を変えれば、普段2.7mをメインに使っている方は、それと同じ感覚でアルティメイトの3mを使えるはずです。

tsuki
筆者の場合、普段使っている2.4mよりもアルティメイトMH300が軽快に感じました(笑)

柔能く剛を制する調子

銀参郎アルティメイトのファイト
軽量ながら魚を浮かせる能力は抜群で、糸をほとんど出さずに竿まかせで魚をコントロールできます。

硬さで強引に魚と引っ張り合いをするわけではなく、突っ込みに対しては竿全体がスムーズに追従しつつ、魚が動きを緩めたタイミングにはグイグイ浮かせる独特の調子です。

高弾性ロッドながらチヌが暴れることはなく、スーッと浮き上がってくるのでかなり不思議なフィーリングでした。良い竿特有の、「上がってきたら案外大きかった!」という感覚がありますね。

おそらく年無しクラスを掛けたらよりわかりやすいと思いますが、独特の安定感は40cm程度のチヌでも十分に感じられました。

暴れさせることなく障害物から大型を抜いたり、細ハリスで大型を狙ったりするには抜群の調子ですね。

tsuki
魚を浮かせる能力と軽さの両立が、アルティメイトの真価だと思います!

手感度が良い

銀参郎アルティメイトの感度
ヘチ竿の感度は、目感度と手感度の2種類があると考えています。

穂先の目感度に関しては、今回は「評価をするのが難しい」という結論になりました。

というのもタナ釣りがメインで、ラインだけを見ながら釣りをしていたため、穂先の目感度に頼るシチュエーションがなかったのです。

この点は釣り方やスタイルによって感じ方が分かれる点かもしれませんね。


しかし、軽さのおかげか、竿をゆっくり聞き上げた時の荷重変化などは非常にわかりやすく、手感度はかなり優れていると感じました。

また、軽さによって人間の感度を下げないのも大きなメリットだと思います。

とくに長時間の釣行では、疲労によって人間の感度・集中力がどうしても下がってきますが、軽量な分だけそれが軽減されます。

今回の釣行で反射的にアワせられたのも、“体が動く状態にあった”ということだったのかもしれません。

tsuki
気づけるアタリ、取れるアタリは確実に増えるはずです!

雨でも操作性が損なわれない

銀参郎アルティメイトで落とし込み
もちろん糸抜けは十分良く、ノーシンカーでもイガイがスルスルと落ちていきます。

糸を送った時にも引っ掛かる違和感等はなく、仕掛けを操作するに当たってのストレスは皆無です。

実釣時は雨が降って風が吹いているタイミングもありましたが、ノンスティック加工のおかげで道糸がブランクに張り付くことがなく、スムーズに仕掛けを落とし込めました。

tsuki
ネガティブ要素がないのもハイエンドたる所以でしょう。

釣果が変わるロッドです!

銀参郎アルティメイトで釣ったチヌ
銀参郎アルティメイトの凄さを一言で表すと、圧倒的な軽さと魚の獲りやすさを両立していること。

人間への負担が少なく、魚を確実に浮かせられるので、今回のような渋い状況では“ゼロをイチにできる”ロッドだと感じました。

その一方で、高活性に大型をバンバン掛けてもバラシと疲労が少ないと思うので、限りなく“アタリの数=釣果”に繋げられるはずです。

手に持っただけで真価はわかりませんでしたが、実際に使って1釣行・1シーズンという視点で見ると、大きく釣果が変わるロッドだと確信しました!
画像提供:tsuki
sponsored by:がまかつ
ITEM
がまかつ がまチヌ へちさぐり銀参郎 アルティメイト MH 2.7m
全長:2.7
自重:135g
継数:3本
仕舞寸法:117cm
適正ハリス:1-3号
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がまかつ がまチヌ へちさぐり銀参郎 アルティメイト MH 3m
全長:3.0m
継数:3本
自重:144g
仕舞寸法:132cm
適正ハリス:1-3

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tsuki

関西出身の元釣具屋。堤防釣りから船釣り、淡水の釣りまで守備範囲は広め。現在も近畿圏を中心にさまざまなエリアへ積極的に釣行し、日々面白い釣りがないか模索中。釣具店に勤務していた頃の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます。