まずはロッドの細部をチェック
まずはロッドの曲がりをご覧ください。
ティップが柔らかくてそれ以下が硬い、典型的なアジングロッドの調子になっていますね。
ライトゲーム用ロングロッドには、メバルに寄せた調子のものや、アジ・メバルの中間的な調子のものがありますが、この宵姫爽78はがっつりアジに寄せた調子と言えるでしょう。
低負荷状態(魚を掛けるまでの状態)では強い先調子に感じるのですが、大きな負荷が加わると胴部分まで曲がり込んでいることが見て取れます。
良い意味で、振った時と曲げ込んだ時のフィーリングにギャップを感じました。
次はティップ部分。
番手の通り、ソリッドティップ仕様です。3番ガイド(トップを含めると4番目)の位置でソリッドが継がれています。
低価格帯のロッドだと継ぎ目が露骨なこともありますが、ガイド部分で継がれているので継ぎ目が目立ちません。個人的に、見映えが良いのでGOODです!
ガイドには1本足のATガイドが用いられています。フレームはチタン、リングはSiC-Sです。
1枚目の画像からもわかる通り、トップガイドとティップ周辺のガイドはかなりの小口径になっています。
そのため、1.5号以上のリーダーを組むときは結束部分が小さな摩擦系ノット(FG/PR/SCなど)がおすすめです。
ロッドとラインの角度やリーダーの号数にもよりますが、結束部分が大きいと回収時にトップガイドで引っ掛かるかもしれません。
リールシートはダウンロック式のVSSシートを採用しています。
筆者はVSSシートがもっとも好きなので、これは嬉しいポイント。(手持ちのロッドは大半がVSSシート)
適度な太さがあり、手の平に当たる部分の凹凸が少なく、違和感なく脱力して持つことができます。あまり好き嫌いが別れないシートなので万人ウケするのではないでしょうか。
そして、上位機種の宵姫華と同じく、超小型のエンドグリップが装着されています。
コスメは超シンプル。桜が舞っています。
リールを付けた時の重心位置
200g前後のスピニングリールなら、どんなリールを合わせても先重り感がなく、快適に使えると思います。
番手に関しても、2000番と2500番のどちらでもマッチし、軽さ/感度重視の方は2000番、飛距離/パワー重視の方は2500番を選べば良いのではないでしょうか。
個人的な嗜好を言うと、ダイワのLT2500/旧2000番、シマノの2500番が好みです。
ルアー別の使用感
ジグヘッド
このロッドでジグ単を扱うことは少ないと思いますが……
3g程度のジグヘッドとの相性が良く、ボトムワインドで日中のアジを狙うのには抜群のフィーリングでした。また、沖堤防のようなドン深のフィールドや風・潮が速い状況で2g以上の重ためのジグヘッドを使うのにもGOOD。
ただし、巻きで釣るときは軽いジグヘッドでもティップに荷重が掛かるため、メバリングならば1gのジグヘッドを問題なく使えます。(さすがにフォール中は操作感が消えがちです)
1gのジグヘッドでも飛距離を十分稼げるため、少し無理をしたり、釣り方を工夫したりすれば、“1gのジグヘッドも使える”ことはこのロッドの長所だと言えるでしょう。
キャロ・フロート
このロッドがメインとする仕掛けだけあって、キャロ・フロートの使用感に文句はありません。
実釣時はPE0.5号を巻いて3〜11gのキャロ・フロートを投げてみましたが、この範囲のウエイトならばストレスなくぶっ飛んでくれます。
また、穂先が柔らかいので潮の速さや向き、その中にある仕掛けの動きを把握しやく感じました。
横方向の流れに対し、最小限の糸フケを回収しながらキャロを平行気味に流す、といったドリフト釣法が暗闇でも簡単に行えましたよ。
メタルジグ
3〜20gのメタルジグを使ってみましたが、5〜15gあたりが使いやすく、一番気持ちが良いのは7〜10gでした。
ティップが柔らかい先調子なので、ビギナーの方でもテンションフォールで底が取りやすく、フォール中のアタリを掛けやすいと思います。
5g以下のジグに関しては、飛距離は十分なのですがやや操作感が薄い印象です。もちろん、できない訳ではありませんが、5g以下のジグをメインにしたいならば一つ柔らかい「S73L-solid」を選んだ方が良いでしょう。
プラグ
プラグも問題なく使えますが、正直に言うと、プラグに適した調子ではないでしょう(笑)
ただし、ラインテンションを抜き気味にしてシンキングペンシルやトップウォータープラグをドリフトさせ、アタリを掛けるような釣り方とは好相性だと思います。
逆に、リップが付いたクランクベイトのようなルアーを、ラインを張りながら巻くような釣りにはイマイチです。
エギ
筆者はライトエギングにライトゲームロッドを多用するので、エギの使用感もチェックしてみました。
「1.8〜2.5号が使いやすく、3号はちょっとシンドイかな」といった印象で、ヒイカやケンサキ狙いのエギングには最高でしょう。
今回試してはいないのですが、3号エギをショアティップラン気味に使ってみると面白いかもしれません。